プロローグ
初投稿です
初心者ですがよろしくお願いします
ここは異世界人の出現により大きく変化した世界。
科学・文明の発達、王政・貴族制が一部の国でなくなりあらゆる種族が共存するように変化した。
色んな種族が共存する王政の海に囲まれた小さな島国ナツメグ国。
大陸とは離れており外部からの影響が大きくはない国であり特別な特産品も生物も資源もない。
だがその国に今まで通りとはいかない突然の資源が登場する。
ダンジョンである。
出現場所は国の中心ある人口300人程の村であるピーコロ村の近くに位置する。
この物語はナツメグ国ピーコロ村を中心に一人の男と少女の帰還とともに始まる。
ナツメグ国の中心に位置するピーコロ村に向かう一台の馬車、その速度は普通の馬車よりも速く馬もいない。異世界の人間が言う軽トラックと呼ばれる乗り物だ。
この世界では車は高級品であり、とある国ではあたりまえに乗られている乗り物でそれ以外では一部の金持ちしかもたないものである。
車を買えるもの中でも多くのものが買うのが軽トラックである。
メンテナンスのしやすさと改造のしやすさから多くの商人やなんとか買える庶民からも人気が高い。
男は車を停める。
進行方向に巨大な猪がいるからだ。
男は座席に置いた先が円錐形の短い槍、ランスを持ちどこか身体を辛そうにしながら車を降りる。
そのランスにはドリルのような溝がある。
猫耳の少女が言った。
「お兄様、私がやりますわ」
「大丈夫だ」
通行の邪魔だなと思いつつ土産が増えるなと思いながらランスを構える。円錐形の先の部分と柄が伸び男にとって使いやすい長さに変わる。円錐形の部分は高速で回転し男は体から黒い靄を出した、その霧の効果で男の身体能力が上がる。
さらに身体能力強化の魔術を足に巡らせると男はとてつもない速度で突撃し巨大な猪を貫く。
戦いが終わると再び身体を辛そうにしながら猪をシートに包み荷台に積みこむ。解体はしない、村が近いからだ。
村に車が近づく、気づいたのは村の入口にいる猟銃を持った鷲の鳥人だ。
男が車の窓を開け身を乗り出し姿を見せると入口への順路をあっさり開けてくれた。男はこの村の出身で顔見知りだからだ、車は村の中に入っていった。
その数十分後、男の悲鳴が村に響き渡る。顔以外の全身を植物のツタが覆う。身体を圧迫され体も悲鳴を上げる。男は情けなく止めてくれと言いそうになる。
男は大陸でも名を轟かせる大型クランの主力である。
そんな男を苦しめるのは緑色の肌をした茶色の木を明るくしたような髪色をして頭の左右に白い花が付いた平民服の少女姿のアルラウネである。
少女は自身の体から生やした植物のツタを触手のように動かし身体を締め付けては弛ませ、また締め付けてとやりながら笑みを浮かばせている。少女はその男がどこを締め付ければ苦しみ辛そうにするか何処を押されるのが辛いのかを探り狙う。
男が苦しみから解放されたのは1時間後である。男は全身から汗をだし荒い息をしながら身動きがとれなでいる。
苦しみから解き放った少女は不満そうな顔で口を開く。
「回復系の魔法と薬の使いすぎで身体がボロボロに凝り固まりすぎだよ、兄さん」
マッサージでくたくたになった兄である男【クウガ】は涙声で言った。
「もう少し手加減してくれ【アルル】」
まだ大人しいプロローグはこれで終わり