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休みたい時ほど、休めない事態が起こる

 Bクラス担任の嫌味そうな教職員が現れて、俺の姿を見て笑いそうになったが、倒れている茶髪の男性たちを見て憤慨する。


「貴様! これはどういうことだ! まさか、Eクラス如きがこの騒ぎを起こしたのか! 何をした! Eクラス如きが立ち、優秀なBクラスの者が伏しているなど、あり得ない! 卑怯卑劣な真似をしたな! 許されることではないぞ! この私が罰してやるから覚悟しろ!」


 は? なんだ、こいつ? 勝手に決め付けて、頭おかしいんじゃないか? いや、元からこんな感じだったな。――でも、ピンときて、考えが浮かぶ。そうだな。嫌味そうな教職員にムカついているのは俺だけではないのだ。

 なので、嫌味そうな教職員に向けて、煽るように笑みを浮かべる。


「お前には関係ないだろ。これは、所謂生徒間の問題ってヤツだからな」


 嫌味そうな教職員が言葉に詰まる。以前、自分が言ったことだと気付いたからだろう。ただ、こういうヤツは、そういう自分の発言を撤回する行動を直ぐ取るからな。


「――くっ! 貴様、何を言っている! ここまでのことをしたのだ! 生徒間の問題を大きく超えている! そもそも、Eクラス如きがBクラスの者に手を出すなど論外だ! 私が貴様を裁いてやる!」


 だから、そういう行動に出るとわかっていた。ただ、生徒間の問題を超えているのは、元々茶髪の男性たちの方なのだが……それを言っても信じない。通じないだろう。


 嫌味そうな教職員が俺に向けて魔法を放ってきた。それは人よりも大きな火炎球で、殺意のようなものを感じる。ただ、それだけ。脅威とは感じない。ただ、このまま受けると、無事だったとしても腰布が燃えて俺が丸裸になってしまう。それはごめんである。なので、できそうな気がしたので、強く拳を握り、大きな火炎球を殴り飛ばす。


 もちろん、殴り飛ばす方向は嫌味そうな教職員の方である。嫌味そうな教職員は驚愕の表情を浮かべて、横っ飛びでどうにか回避。大きな火炎球はそのまま上空へ上昇してから消えた。


「貴様! 何をする! いや、何をした! それだけではなく、Eクラス如きが教職員に歯向かうのは許される行為ではないぞ!」


「殴り返されたことを怒っているのなら、それはお前の魔法の威力はその程度だっただけだ。それと、アドバイスを一つ。お前はもっと周りを見てから行動するべきだ。生徒間の問題に、教職員が手を出したのだから」


「は? それの何が悪い! 担当クラスの者を守るのは、担任として当然のことだ!」


「ええ、その通りです。私もそう思います。だから、私も生徒を守るために手を出させてもらいますね」


 マウマウ先生が俺の前に出る。殺意……いや、怒気だろうか。おそらく、以前のことで鬱憤が溜まっていたのだろう。嫌味そうな教職員が次々と魔法を放ってくるが、マウマウ先生はそれをすべて対となる魔法で無効化しがら距離を詰めると、最後は拳でフルボッコにした。

 う~ん。格が違う。


     ―――


 俺が茶髪の男性たちをボコし、マウマウ先生が嫌味そうな教職員を魔法ではなく暴りょ――純粋なる力でフルボッコにしたあと、学舎の方から大勢の武装した人が現れて、周囲を取り囲まれた。


「こちらはエリアスト王立学園、警備部隊です! ここで騒動が起こっているという報告を受けて来ました! 既に騒動らしい騒動は起こっていないようですが、エリアスト王立学園の安寧のために事情を聞かせて頂きます! 詳細がわかるまで皆さまにはこの場で待機をお願いします! ご協力をお願いします!」


 今ここで動けば余計な嫌疑をかけられる、あるいは心証がかなり悪くなるのは明白。早く帰りたいが……仕方ない。さっさと終わってくれ、と協力することにした。……協力するのはいいが、いつまでも腰布だけというのは……服をください。ただ、協力といっても事態は既に終わっているので、聞き取り調査で終わる。服は駄目だったが、途中で大きな毛布を渡された。上半身を包んで……暖かい。

 聞き取ったあとは、やはりというか、茶髪の男性の失言は周囲に居る人たちが聞いていたし、何をどうしようが隠蔽も覆ることもなく、警備部隊に捕らえられて連行された。ついでに嫌味そうな教職員も。というのも、マウマウ先生によると、俺はさほど脅威と感じなかった大きな火炎球だが、一般的に人を焼き殺せるだけの威力があったそうだ。それが問題ということらしい。とりあえず、茶髪の男性たちと嫌味そうな教職員とは、もう関わることはないだろう。


     ―――


 とりあえず、後日また話を聞くことになるかもしれないが、俺の状態を鑑みて、今日はもう帰っていいことになった。なので帰る。マウマウ先生が心配だからと送ってくれることになった。ただ、俺は毛布を羽織っているだけで、そんな恰好の俺の側に見た目幼女(マウマウ先生)が居るのは……大丈夫なのだろうか?

 ………………。

 ………………。

 とりあえず、ジロジロと見られはしたが、通報されるようなことはなかった。陽が落ちる前に家に着いたが――。


「アルン! その姿はどうした! 何があった! 教えろ! 場合によっては出るとこに出てやるからな! ――て、マウマウ先生?」


 おっちゃんへの説明があるので、まだ休めないようだ。

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