確認を怠ってはいけません
「………………はあ~~~~~」
大きな息を吐く。いや、本当に危なかった。今回は適応までに負ったダメージが大き過ぎた。前のステータスでも大抵の魔物なら余裕だと思っていたが……そうだよな。大抵ではない魔物が相手となったら、こうなるのは当然だ。慎重に行動しないといけない時もある。適応してステータスが上がったけれど、気を引き締めないとな。いくらステータスが良くても危ない時は危ない。よくわかった。
とりあえず、精神的には万全だが、肉体的には万全ではない。横になって休みたいところではあるが、その前に……クリスタルゴーレムの残骸を回収しよう。巨剣と巨盾もそのまま残っているし、価値とかわからないが放置するのはもったいない……気がする。おっちゃんに聞こう。ついでに、また各種回復薬をお願い……いや、俺が作るか? できなくはないが……まあ、ストックがあるかもしれないし、おっちゃんに聞いてからだな。ともかく、回収が先だ。「アイテムボックス」の中にポイポイと入れていく。
………………。
………………。
さすがに細かいのは無理というか面倒なので放っておくが、大半は回収できた。あとは……ステータス確認しておこう。
―――
名前 アルン
種族 人族
HP クリスタルゴーレム(強化種)より多いが、今は万全ではないので、治療を推奨
MP 2
STR かったいクリスタル? はっ! 余裕!
VIT 斬撃以外なら、まあ、大半は効かないね
INT 28
MND 155
AGI 魔蜂(異常個体)より速い
DEX 上級回復薬を作れるくらい凄く器用
スキル
全適応:ありとあらゆるものに適応する。《――もっと頑張りましょう――》
火炎:完全無効 / 火傷:完全無効
毒(弱):無効 / 麻痺{弱}:無効
自動戦闘(無意識下でのみ)
アイテムボックス / 大工 / 隠密
自動地図化 / 投擲 / 刺突
幽体攻撃 / 気配察知 / 罠感知
私は壁 / 俺は床
―――
なるほど。こんな感じか。
HPはね、うん。その通りというか、全快でないのは間違いなく、早急な治療が欲しい。まあ、今はその手段がないのでどうしようもない。家に帰っておっちゃんに回復薬をお願いしよう。というか、クリスタルゴーレム(強化種)? 普通のクリスタルゴーレムではなかったのか。まあ、レアボスだし、強かったからそういうこともあるか。……勝てて良かった。
MPは……これはアレか。既に回復魔法を使った後だから、こうなっているのか。まあ、ここはクリスタルゴーレムも魔法は使っていなかったので、期待していなかった。特に思うことはない。でも、少しは上がったような気がしないでもないので、回復した後に確認してみようと思う。
――後日、MPは21だったのが24という些細な上昇を確認した。
STRは……いや、うん。あの硬いクリスタルでも簡単に砕けるということだろう。それはまあ、実際に普通ではないクリスタルゴーレムを簡単に砕いた訳だし、間違っていない。でも、この表現の仕方はどうした? なんでそんないきった感じ? 前までのが少しわかりにくいと思っていたから、こんな感じになったのだろうか? いや、これもこれでどうなのよ? ……まあ、アレよりも強いというよりは、アレくらいならいける、の方が多少はわかりやすいか。数字でもいいんだよ?
VITは……STRの時に思ったことがそのまま適用される。でも、確かに書かれている通りというか、これまでのことを考えると斬撃に対しての適応はしていないから、言いたいことはわかる。斬撃への適応か……それって適応するまでにどれだけ斬られることになるの? 下手をすれば血が流れ過ぎてヤバいような………………深く考えるのは止めよう。わざわざ斬られるのも違うし、その時はその時ということで。
INTは……気持ち上がった気がする。でも、気にしない。数字のままという時点で安心する。でも、魔法系に対してもっと強く適応すると文字になるんだろうな。それまでの憩いの場かもしれない。
MNDは……こっちは確か以前102だったと思うから、結構上昇した。VITの方に引っ張られた形だろう。でも、いいんだ。ここも数字。安心。
AGIとDEXは……変わってない。まあ、今のところはこれで十分だろう。必要であれば上げればいいし……でも、DEXはともかく、AGIを上げようと思うなら、真っ黒な巨大魔蜂よりも速い相手が必要になるのか。居るとは思うが、出会いたいとは思わない。敵対していたら苦労しそうだ。
スキルは……うん。これまで獲得したものがそのまま。新しいのはない。まあ、普通ではないクリスタルゴーレムは何か特殊な行動を取っていた訳では……いや、上半身ぐるぐるしていたな。まあ、アレはゴーレムだからだろうし、この身でできたら生物認定されない恐怖でしかないから、特にこれといったスキル獲得はなくても良かったと言える。うんうん。
ステータス確認が終わった。より強くなったのは間違いない。でも、適応する場合は相手が俺より強い訳だから、相手をするのがより大変になっていっていく気がしないでもない。まあ、今考えても仕方ないことだが。今は、目的としていた地下30階の転移魔法陣まで来れたことを喜ぼう。「よっしゃー!」と両手を上げた後、ボス部屋の先にある部屋へと進み、そこにある転移魔法陣を使って地上へと戻った。




