表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
112/287

時には反応しないことが正解の時もある

 翌日。DEXを必要なだけ上げるという目的は果たしたので、今日からまた学園のダンジョンに入ることをおっちゃんに伝えておく。そうなると、タオのことは完全に任せることになるが……。


「大丈夫だ。錬金術を教えると決めた以上、もう弟子と言ってもいい。師匠である俺に任せておけ」


 頼もしいおっちゃんに任せよう。一応、タオにも伝えておいた方がいいかな?


 エリアスト王立学園に向かう。Eクラスの教室に入ると、俺が最後だった。サーフェ、ナリと挨拶を交わし、タオとも挨拶を交わす。席につき……まだマウマウ先生は来ないようなので、先にタオにこっそりと伝えておく。他の人には関係ない話だからね。


「……一応伝えておくけど、俺は今日からまだ学園のダンジョンに入るから」


「えっと……もしかして、その間、私は錬金術を習えないとか、そんな話ってこと?」


「ああ、違う違う。タオに錬金術を教えることはおっちゃんがきちんとやってくれるから問題ない。ただ、タオが帰る時間になっても俺が居ないことがあるから気にするなってだけだ」


「ああ……心配するなってこと? それとも、逆に心配して欲しいってこと?」


 悪戯っぽい笑みを浮かべるタオ。タオは錬金術にしか興味がないと知っているからこそ、からかう気満々なのがわかる。大きく息を吐く。


「わかっていて言っているだろ」


「まあね」


 あっけらかんとするタオ。それは別にいいのだが……こころなしか、クラスメイトたちの姿勢がこちらに向けて傾いていて、耳が大きくなっているような気がしないでもない。いや、気のせいだな、きっと。誤解はもう解けたのだから。だから、決して踏み込まない、と思っているとマウマウ先生が入ってくる。


「皆さん、おはようござ――また青春の香りがしたような……いえいえ、私にもまだなのに皆さんに訪れる訳がありません。気のせいですね。おはようございます」


 多分、反応しないことが正解だと思う。静かに授業を受けた。


     ―――


 授業が終わり、タオを見送って、サーフェとナリと共にお昼ご飯を食べた後……ダンジョンだーーー! 待望の学園のダンジョンへと向かった。実際は数日振りだが、久し振りな感じもするのは不思議な感覚である。砦の中にある転移魔法陣で、まずは地下10階へ。魔蜂のハチミツの回収をしておこう。地下11階へ行き、魔蜂の巣へ。………………うん。巣だけではなく、花畑の方も特に荒らされているとかはない。魔蜂たちも元気一杯。俺のこと忘れていないよな? ……うん。大丈夫そう。あっ、また少しハチミツ頂戴。ありがとう。……これくらいでいいかな。それじゃ、また。あっ、何かあれば、態度で示してくれよ。俺で解決できることは解決するから。……いいのか? って? 持ちつ持たれつだろ、俺たち。


 魔蜂たちと別れの挨拶をした後、地下10階に戻り、転移魔法陣で今度は地下20階へ行き、そのまま地下21階へと下りる。


     ―――


 地下21階


 ……おっと、スキル「隠密」、「気配察知」と。下りて直ぐに生徒パーティっぽい人たちが居たので、そこで思い出した。危ない。危ない。忘れていた。誰にも見つからない、見られないように「自動地図化(オートマッピング)」を頼りにして移動していく。まずは、小部屋の天井や壁から毒の霧が噴出される罠があるところに向かう。……先客は居なかった。というか、考えてみれば、罠のある小部屋にわざわざ向かうヤツは普通居ないよな。まずは罠である壁の突起を見る。


 ………………。

 ………………。

 これ、見るだけで意味あるのだろうか?


《――経験は積まれていません。発動してください――》


 つまり、わざと罠に引っかかれってことね。まあ、経験だし、そうなるだろうな、と思っていた。ポチッとな。毒の霧が噴出される……が、「毒(弱)」無効なのでどれだけ浴びても問題ない。


《――経験が積まれました。ですが、同じ経験をしても効果は低いので、別の罠を使うことを推奨します――》


 言葉だけなら罠に引っかかれというのは酷い話だが、これも経験のためだ。仕方ない……仕方ないが、地下21階の他の罠は知らないし、地下22階の知っている罠は睡眠だけなので止めた方がいいと思う。


《――……――》


 寝ている間に襲われかねないし、起きるまでの時間が無駄……「全適応」さん、どうかした?


《――いえ、何もありません――》


 そう。なので、地下22階は一気に進んで、地下23階へ行こう。


     ―――


 地下23階


 という訳で、地下23階まで来た。罠がある小部屋まで行き、ここは確かこの辺りの床……「カチッ」と足下で音が鳴る。そうそう、こんな音が鳴るんだった。意識せずに罠踏んじゃった。天井から霧が噴射されて浴びる。でも、既に「麻痺(弱)」は無効化しているので問題ない。……で、どう?


《――残念ですが、まだ足りません。次の何かしらの罠を見つけることを推奨します――》


 そうか。そういうことなら、地下24階への階段はもう見つけているし、下りるか。地下24階へと向かう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ