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第18話 トラップ脱出

「ぎゃはははっ! 偉そうな口を叩いて他愛もない。骨まで焼かれて瞬殺だ!」


 しばらくしてイビルドラゴンの炎はやっと消え去る。


「【天国への炎(ヘブンズブレス)】、だったか? 馬鹿の一つ覚えみたいに。こんなヌルい炎が俺に効く訳がないだろう」

「ば、馬鹿な! 強烈な毒と高温の炎をあわせ技だぞ! それが無傷だと?」


 ダリアとニーナもその目を大きく見開いている。


 俺は一瞬でイビルドラゴンの後ろに回る。

 そして片手で尻尾を掴む。


「なんのつもりだ? 矮小な人間如きが! 我に触るな! ……あれ? なんだ?」


 イビルドラゴンは尻尾で俺を攻撃しようとするが尻尾は動かない。

 それもその筈だ。

 俺ががっしりと尻尾をホールドしているのだから。


「さて、折檻の時間だ」

「な、何を……おわぁ!」


 俺はイビルドラゴンの尻尾を引っ張って、宙に上げた後に地面に叩きつける。


「は!? ありえんだろ? なんだ貴様のその腕力は?」

「まだまだ」


 俺はイビルドラゴンを繰り返し地面に叩きつける。

 

「ちょ、ちょっと待て……この力……もしかして……」

「待てないな」


 地面に叩きつける力を更に増す。

 あまりも強い力で叩きつけられ、地面には複数のクレーターが形成される。


「お願い……します……お助け……ください……」


 虫の息になったところで俺は手を止める。


「わかったか?」

「はい、わかりました! あなた様は魔王ザウス様ですね!」

「元だ、元」

「も、申し訳ございません! 最初からいって頂ければ!」

 

 イビルドラゴンは借りてきた猫のようになる。


「お前は反省が足りないから、謹慎100年追加だ」

「そ、そんな……」

「100年でも足りないくらいだ。お前ら竜族なら100年など一瞬だろう。なあラミア」

「まあそうですね」

「ラミア? ま、まさか……暗黒竜の……」

「そうですが?」

「ひぃいいいいいいい! 命だけはお助けください!!」


 イビルドラゴンはドラゴンの癖に土下座する。


 俺たちのやり取りにダリアとニーナは呆気にとられてる。


「あ……あなた元魔王?」

「ああ、内緒で頼む」

「伝説の……」

「おい、イビル。俺たちを元に戻せ」

「はい! ……このメスたちも一緒にですか?」

「当たり前だ」

「わ、わかりました! お戻しします!」


 俺たちは光に包まれる。

 しばらくすると魔王城の元いた場所に戻っていた。


「全く、随分足止めされたな」

「先を急ぎましょう」


 俺たちはダリアたちと共に、先に進む。

 

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