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First Morning 中編

本当はここで区切ってまた書き溜める予定だったんですが、良く考えたら次の話もまだ『最初の朝』の話だったので、今回の話を中編に変更。

後編は完成次第更新します。


追記・いつも誤字報告ありがとうございますm(_ _)m


「うまっ」

「え、何これ超美味いんだけど」

「はふぅ、癒されるぅ…」

「ふふ、そうでしょう。でも程々にしときなさい、そうしないと私みたいに、クロノが淹れたお茶無しでは生きられない身体になってしまうわよ?」


 ベンがクロノに釘を刺された後は特に何事も無く、朝食は済んだ今は五人で食後の紅茶で一息。アリシアがクロノの腕前を自慢したかったのか、三人にも茶を淹れるように頼んだのでそうなった。クロノの淹れた紅茶は三人にも好評で、口々に賞賛されたのは彼も嬉しかったようだ。言葉にこそしないが、口元が少し緩んでいる。


「アリシアさんも、ご家族の方と喧嘩して家を出たんですよね?」

「そうよ。で、クロノはそんな私を見かねて、ついて来てくれたって訳なの」


 そして、そろそろ茶が無くなると思った時、話題に上がったのは、一部の内容をぼかしたアリシアの身の上話。


 曰く、自分は良家の令嬢だった。


 曰く、政略目的で結ばされた婚約者殿はバカ殿だった


 曰く、父親が仕事を放棄し、部下が好き勝手し始めても放置した結果、多くの人間が巻き込まれてしまった


 曰く、それら諸々の現状に心底うんざりしてたし、自分は元冒険者の祖父に憧れ、祖父のように冒険がしたいと思っていた


 曰く、だからバカな婚約者も、ダメな父も、クソ野郎な父の部下も、全員滅茶苦茶にしてやった


 曰く、そして幼馴染以外、全部捨ててこの地にやって来た、と…


 大分ザックリしているが、嘘は言っていない。

 どっか良いとこ出の元お嬢さんだと言うのは、分かる奴には分かるようなので特に否定するのはやめた。しかし、自分達の素性と居場所は厄介事と面倒事しか招かないので全てを語り、大っぴらに広める気は今のところアリシア達には無い。

 だが、もしも自分達の正体に気付いて、尚且つその件で出向いてきた奴が現れたら、その時は誤魔化さずに正面から向き合おうと思っている。例えそれが、彼女の血統に対する怨恨だろうと…


「金持ちは金持ちで大変なんだな」

「まぁ、食べ物と寝る場所には滅多に困らないわね。代わりに別の死因が増えるけど」

「例えば」

「親が怨み買ってると、暗殺者に狙われる」


 さらりと語られた物騒な言葉に、思わず固まる三人。田舎出身の彼らには、貴族社会では割と良くある話は、少し刺激が強かったらしい。

 暫くフリーズしていたが、一足早く我に返ったリックが咳払いんで気を取り直し、なんとも言えない雰囲気になったこの空気を変えるべく、半ば強引に別の話題を出した。


「でもやっぱり、わざわざ新天地にフロリア地方なんかを選ばなくても良かったんじゃないか。ここより安全で、面白い場所なんて世界中に幾らでもあるだろう?」

「あぁ、それはね…」

「おい、新入り共」


 リックの問いに答えようとしたアリシアの言葉を遮ったのは、五人の内の誰のものでも無かった。聴こえてきたのは、野太いおっさんの声で、しかもリックの背後からだ。

 リックは慌てて振り返ると、聴こえてきた声にピッタリな、大柄で厳つい強面の中年義勇兵が両腕を組んで仁王立ちしていた。


「ちょっとツラ貸せや」


 隊服を着ているからには、義勇兵であることは間違いない。そして、雰囲気も明らかに新人とは違う。どう見ても先輩で、ランクも自分達よりも上だろう。

 そんな男の口から出てきた第一声がコレなものだから、ベンとリックは顔を青くし、エリーゼに至っては『ヒィ』と小さな悲鳴を上げた。


「挨拶が遅れて申し訳ありません先輩方、教導官の方々には、朝食後に場を設けると伺っていたものでして…」


 そんな中、最初に立ち上がったのはクロノだった。彼は席を立つと同時にそう言ってテーブルを回り込み、義勇兵と向かい合うような位置に立つと頭を下げた。

 そして、彼に一瞬だけ遅れて立ち上がったアリシアは、まだ動けないでいたエリーゼ達に視線を合わせると、こっそり手招きしながらクロノの背後に立った。それに気付いた三人は慌てて立ち上がると、アリシアに倣うようにしてクロノの背後に並んだ。

 四人が自分の背後に立ったことを確認したクロノは、そこで頭を上げ、再び義勇兵と顔を合わせて口を開く。


「改めまして、俺はクロノ・グランツ、こちらはアリシア・トンプソン。そして、後ろの三人が…」

「あぁ後ろのヒヨッ子共はどうでも良い、用があるのはお前らだよ、Cランクのお二人さん」


 そう言ってクロノの言葉を遮り、義勇兵はクロノとアリシアを順番に指さした。その言葉に、ヒヨッ子呼ばわりされた三人は互いに顔を見合わせ首を傾げていたが、『どうでも良い』と言う言葉の通り三人を完全に無視して、義勇兵は話を続けた。


「俺はダルトン、Bランク小隊パーティ『烈火愚連隊』のリーダーをやってる」


 義勇兵団は一部の例外を除き、Cランク以上から許可される危険領域での活動は、最低でも二名以上で行うことを推奨している。主な理由としては、やはり単独ソロで活動するより生存率も依頼達成率も格段に上がるから、という面が強く、同時にそうせざるを得ない程に、Cランクの仕事は危険ということだ。

 そして、この場で、このタイミングで、その話題を出すということは…


「単刀直入に言わせてもらうが、お前ら二人共うちに来い」

「……ありがたい申し出ですが、何故に俺達を…?」


 クロノはチラリと、義勇兵…ダルトンの背後に目をやる。彼の背後には、七人程の義勇兵が立っていた。ダルトンに付き従うような雰囲気を出している辺り、彼らが『烈火愚連隊』のメンバーなのだろう。そうなると、ダルトン本人を入れて八人だ。

 事前に聞いた話によれば、平均的な小隊パーティの構成人数は四人前後とのこと。人数が多ければそれだけ戦力は増すが、依頼の報酬は小隊の人数に関係なく元から決まっているので、比例して一人一人の分け前が減ってしまう。なので小隊の構成人数は多過ぎず少な過ぎずが理想で、自然と先程の平均人数に落ち着くのだ。

 それを踏まえると、烈火愚連隊は現時点で既に平均よりやや人数が多く、そこにクロノとアリシアを加えたら更に大所帯になる。報酬と難易度の高い依頼を数多くこなさなければ、あっという間に立ち行かなくなるだろう。そのリスクを負ってでも彼は、自分達を小隊に招き入れたいのだろうか。


「今の義勇兵団にはな、初期ランクがCで始まるような奴は滅多に現れないんだよ。大抵の奴は役立たずのEか、ヒヨッ子のDだ。最初から危険領域で活動できるような優秀な奴を、放っておくようなバカは居ねぇさ」


 そう言ってダルトンがクロノ達から視線を一度ずらすと案の定、食堂に集まっていた他の義勇兵達の視線が彼らに…否、クロノとアリシアに集まっていた。

 久々に即戦組が現れただけでも珍しいのに、その二人は初期ランク試験の結果がCときた。どう考えても有望株、こんな貴重な人材を誰かに奪われるくらいなら多少のリスクなんて承知の上、小隊の人数なんて些事にも程がある。

 少なくともダルトンは、そう考えていた。


「と言う訳でお前ら、損はさせねぇからうちに来い。なぁに心配するな、悪いようにはしない。俺の勘が告げているんだ、お前達は間違いなく金の卵を産む鶏だって。俺は金蔓には優しいんだ」

「相変わらず最低の口説き文句ですねぇ、ダルトン」


 ただ、そう考えているのはダルトンだけでなく、この場に居る義勇兵の殆どに言えること。そしてそれは、ダルトンを嘲笑するかのような物言いと共にヌラリと現れた、スラリとした背の高い眼鏡の義勇兵にも言えた。

 その男が現れた途端、ダルトンは忌々しそうに舌打ちを漏らし、明らかに機嫌が悪くなる。


「何しに来やがった、ヘビ野郎」

「言わなきゃ分かりませんか、君と同じに決まってるでしょう」


 そう言って眼鏡をくいっと上げた男は、視線をアリシアとクロノに向けると、ニヤリと笑みを深くする。そしてヘビ野郎呼ばわりされた彼は、その理由を納得させるヌラリとした動きでダルトン押し退けるように前へ出る。

 ダルトンを押し退けた時点で、彼の背後に控えていた烈火愚連隊のメンバーがいきり立つが、眼鏡の男に付き従うようにして、数名の義勇兵が出てきてそれを牽制する。邪魔が入らないことを確認した眼鏡の義勇兵は、そのまま名乗り始めた。


「初めまして、私はシェーマス・サリバン、Bランク小隊『ブルー・パイソン』を率いています。ところでお二人とも、まさかこんな奴の小隊に入ろうなんてバカな真似、考えてませんよね?」


 横目でチラリと一瞥しながら、嘲笑と共に吐かれた侮辱の言葉に怒りを、勧誘に横槍を入れられたことに焦りを覚えたダルトンは、相手に掴み掛かりそうな勢いで声を荒げた。


「コイツらは俺が先に目をつけてたんだ、引っ込んでろ!!」

「黙れブタ、彼らに目をつけていたのは君だけじゃないんです。そもそも許可が出るまで新人達の勧誘は禁ずると、教導部の連中が言ってたでしょう?」


 そう、シェーマスの言う通り、本来この場で彼らを勧誘することは禁じられていた。優秀な新人の存在を知った各小隊が二人を取り合い、最悪刀傷沙汰にまで発展する可能性があると、教導部が判断した為だ。そしてクロノ達が事前に伝えられた『朝食後に設けられる挨拶の場』こそが、教導部が指定した勧誘の為の時間なのである。

 だからこそ、抜け駆けしたダルトンに話し掛けられるまでは、義勇兵だらけのこの食堂で、クロノ達は誰にも声を掛けられることなく、最後まで朝食を済ませることが出来た訳なのである。


「ハッ、教師気取りの腰抜け共が言うことなんざ知るかよ!!」

「とまぁ、彼はこんな感じの人間です。彼のパーティを選ぶのは、あまりオススメしません」


 とは言え、やはりダルトンのように我慢できない者も居れば、シェーマスのように便乗する輩も居る訳で、既に二人の小隊による抗争が始まり兼ねない状態だ。しかも彼らに感化されたのか、他の義勇兵達も多少の迷いを見せつつも、徐々に席から腰を浮かせる者が増えてきた。このままでは確実に、教導部が恐れた事態に発展しかねないだろう。

 そんな様子を尻目に、これ以上ライバルが増える前にと、シェーマスは畳み掛けるようにして喋り続けた。


「それに彼はね、金に飢えてはいるが、金策を講じられる程の頭は無い。無駄骨に付き合わされた挙げ句、手元には何も残りませんよ。そんなブタ野郎の小隊に、むざむざ君達を手渡すなんて真似がどうして出来ると言うのです。だから、そう、君達が来るべきはこんな脳筋ブタ野郎のところでは無く、この私のブルー・パイソンだ。僕は君達の力を正当に評価し、使いこなしてみせると誓おう。そして金だけじゃない、地位も名声も、何もかも手にして…」

「なぁ、嬢ちゃん」


 それは、先程シェーマスがダルトンに行ったことの再現。相手が喋っている最中に言葉を被せ、話をぶった切る。唯一違ったのは、それをした者が誰にも気付かれず、既に彼らの横に立っていたこと。


「っ…!!」

「テメェ…」


 一切気配を感じさせないまま、自分の真横に立っていた男の気配にシェーマスは驚いて咄嗟にその場から飛び退いてしまい、そして相手が誰なのかを認識した途端、目付きを剣呑なものに変えた。それは、すぐそばに居たダルトンも同じだった。

 音もなく現れたその男は、当然ながらダルトン達と同じ義勇兵。年齢は二十代半ばと言ったところか、手には新聞らしきものが握られている。そして栗色の髪と、どこか飄々とした、食えない感じのする目付きがやけに印象的だった。


「話を戻すようで悪いが教えてくれ、どうして新天地にフロリアを選んだのかを」


 Bランク二人に睨みつけられたその男は、半ば殺気混じりのそれをまるで意に返さず、アリシア達に視線を向けたままだ。

 言葉から察するに目の前の男は、朝食の席で交わされた自分達の会話を聞いていたらしい。ダルトン達のように此方を値踏みするかのような視線に混ざって、何か少し違う気配をクロノは感じていたが、どうやら彼だったらしい。

 アリシアとクロノは一度、チラリと横目で互いに視線を合わせた。そして、何かしらの意思疎通がされたのか、二人で同時に頷き合うと、クロノは一歩下がり、逆にアリシアは一歩、前に進み出て男と正面から向き合うと、一切臆することなく答えた。


「私の憧れた冒険者は、旅行じゃなくて冒険の旅をしていたからです」


 その生き様に憧れた人がいて、その人のようになりたいと思っている。けれど、憧れた人の足跡を辿るだけでは意味が無い。少なくとも、アリシアはそう思っている。

 自分が行った事の無い場所は、世界中にたくさんある。けれどその殆どは既に地図に記され、他の誰かが先に到達した場所でもある。それ即ち、その場所に行く方法も、その場所に何が待っているのかも、既に分かっているということ。最低限のルールと、注意事項さえ守れば、危険な目に遭う事は滅多にない。


 そんなもの、冒険でも探検でもない、ただの旅行だ。


 確かに旅行自体は楽しいと思うし、それはそれで胸が踊る。けれど、やはり違うと思うのだ。自分が知らないだけの場所に行く時のワクワクと、誰も行ったことの無い、何が起こるかすら分からない場所に行く時のドキドキ、この二種類の胸の高鳴りは別物だと思うのだ。

 そして叶うことなら、自分は後者を選びたい。自分だって、例え命を危険に晒すことになろうと、己と仲間の力で道を切り開き、誰も行ったことの無い人類未踏の地へ辿り着いてみたい。

 時代は進み、あらゆる未知が解明されていったこの御時世。そんな経験を可能とする場所は、誰も足を踏み入れたことの無い場所が残っているのは、もうフロリア地方しかない。だからアリシアは、この地で冒険者に…義勇兵になることを決めた。

それに、この地は…


「それにこの地は、かの辺境伯が踏破を断念し、次世代の若者達に後を託した王国最後の未開の地。それだけでも、充分魅力的じゃないですか?」

「……良いね、実に俺好みだ…」


 ニヤリと、不敵な笑みを浮かべながらの返答は、問いを投げ掛けた相手に同じような笑みを浮かべさせた。そして、男は視線をアリシアから、彼女の背後に控えていたクロノに移すと、今度は苦笑を浮かべた。


「お前はちょっと違うみたいだが、嬢ちゃんが来るならついて来そうだな」

「否定はしません」


 即答だった。周りの大半が自分とアリシアのやり取りに戸惑っていた中、表情にこそ出してなかったものの、彼だけはどこか面白くなさそうな雰囲気を出していたので、もしやと思ったが案の定だった。どうやら彼の目的は冒険ではなくて、目の前の彼女にあるようだ。


 だが、それはそれで良い、大いに結構。


 男は楽しげにカラカラと笑いながら、一度だけチラリと手に持っていた新聞…昨晩読んでいたゴシップ紙に目をやると、それを綺麗に折り畳んで懐にしまった。


「他にも確かめたいことはあったが、もうどうでも良いや。気に入ったよ、アリシア・トンプソン、クロノ・グランツ」


 未知の冒険に餓えた少女と、そんな彼女の歩む道に、それこそ世界の果てにまでついていきそうな少年。腕の良し悪しも大事だが、それ以上の興味が湧いた。やはり、この二人なら…


「ヘビ野郎だけでなく、テメェまで邪魔すんじゃねぇよ!!」


 ふと背後から聴こえてきた怒鳴り声と、肩に伸ばされた腕の気配。男はそれをひょいっと躱し、その場から離れると後ろを振り向いた。視線の先には、苛立ちを隠そうともせず、憎々しげに睨んでくるダルトンとシェーマスの姿が。


「そんなトゲトゲするなよ、同期のよしみだ、仲良くやろうぜ?」

「冗談じゃありません」

「誰がテメェなんぞと…!!」


 にべも無い。そんな二人の態度に彼は肩を竦め、やれやれと言わんばかりに溜め息を溢した。


「まだあの二人の件、根に持ってんのか?」


 そう呟いた瞬間、ダルトンとシェーマスから発せられる怒気と殺気が倍増した。巻添えで余波を受けたエリーゼ達が三人揃って『ぅヒィっ!?』と悲鳴を漏らす程だったが、それを向けられた本人はケロリとしていた。

 そして彼は、そんな自分と同じように、Bランク二人の怒気と殺気を受けても平然としている新人達と改めて向かい合い、楽しげな笑みと、期待の眼差しを向けながら、こう名乗った。


「俺はロイ、ロイ・ウェルキン。Aランク小隊『雪燕ゆきつばめ』のリーダーだ、以後よろしく」


 『それじゃ、後でな』、そう言い残すとロイは、そそくさとその場を離れていった。去り際、彼が視線を向けた食堂の入口に目をやると、教導官達がぞろぞろ入ってくるところだった。




ランクと小隊ランク

備考:義勇兵のランクは二種類ある。一つは、初期ランク試験でも決めた個人用の『ランク』。そしてもう一つ、メンバーの平均能力と実績、それらを総合的に考慮して決まる『小隊ランク』である。実際のランクが低くても、所属先の小隊ランクが高く、尚且つその小隊メンバー全員で行くのであれば、自分のランクより高い依頼を受けることも可能となる。ただし、小隊ランクの認定は個人ランクよりも審査が厳しいという面も。


⚪ロイ

年齢:26歳

どこか飄々とした、栗色の髪に青い瞳の男。Aランク小隊『雪燕』のリーダーで、彼自身もAランク。日頃の趣味は盗み聞きと、ゴシップ誌。

アリシアとクロノ、二人のことは噂を耳にした時点で気になってはいたが、彼女の冒険に対する美学を聞いたことにより、改めて興味を持つ。


⚪シェーマス

年齢:25歳

すらりと伸びた身長に、やや細目、一部の者に蛇呼ばわりされている。Bランク小隊『ブルー・パイソン』のリーダーで、彼自身もBランク。義勇兵団においては若手に分類されており、彼らの年代でBランクは充分自慢できることなのだが、同期のロイがAランクなので否が応でも霞んでしまう。

そのことに加え、とある理由によりロイを毛嫌いしており、同じく同期であるダルトンのことも生理的に受け付けないので嫌っている。しかし彼らの実力に関しては、一応認めている。


⚪ダルトン

年齢:28歳

ガッチリとした大柄な体格に、子供泣かせの強面、しかも脳筋。Bランク小隊『烈火愚連隊』のリーダーで、彼自身もBランク。ロイとシェーマスとは同期で、二人のことを本能的に嫌っている。どうしてなのかは、本人も良く分かっていない。

喧嘩っ早く、日頃から相手を見下しがちで、陰で教導部の義勇兵達を『教師気取りの臆病者』呼ばわりしている。しかし、口ではああ言ったものの、食堂に教導官達が入ってきた瞬間、ロイよりも先にその場から逃げていた。



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