表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【短編】BAR『LUCKY ARROW』  作者: シミタカ
2/3

第2話 根っこ

息子「…出来たよ、マスター!」


父「どれ…(ゴクッ)違うな。もう一回作ってみろ」


息子「今度こそ…!どうだい?」


父「どれ…(ゴクッ)うん、違うな。もう一回」


息子「はい…!」


『お店を閉めて早数時間、気づけば()も明けようとしていた』


息子「何が、、、何が違うんだ…!」


父「なあ、ジュン。お前って本当器用だよな」


息子「えっ?」


父「さっきから、俺が指摘したところ…しっかり改善している」


息子「じゃあなんで駄目…!」


(息子の「駄」あたりに被せるタイミングで)

父「お前には…根っこがないんだよ」


息子「根っこ?」


父「お前は俺と違って昔からとても人に対して優しいよな。気遣いもできる。ただ…時にはそれじゃ駄目なんだよ。お前、人に対して本気で怒った事ないだろ」


息子「怒った事…」


父「俺の指摘に対して『うるさい!これが俺の作るカクテルだ!』って、言い返してもいいんだぞ?」


息子「そ、そんな事出来るわけ…」


父「俺には師匠と言える人がいて今でも頭が上がらないが…本気になっていた時は言い返したものだぞ。言い返したら怒鳴られる事は分かってたけど、あの時は頭で考える前に言葉が先に出ていたものさ」


息子「…!」


父「お前も、俺に対して『これが俺の作るカクテルだ』と思わず言葉に出てしまうくらいに…根っこからぶつかってこい!!」


息子「は、はい!!」

『ここは、都内某所にたたずむ、とあるBAR

閉店後も、眠らないBAR…』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ