新しい人生の1ページ
人とはこの世でもっとも恐ろしい生物だ。
本能ではなく理性で人を殺し、自分と合わなければ迫害する事が可能である。
この世の秩序を乱しているにも関わらず自分達が正しいと言う。
そんな外の世界に出ていかなくても良い生物「ニート最高!!」
と思い生きてきたが遂に僕も外に出なければならない事情が出来てしまった。
それは、お風呂が壊れて銭湯にいかなければならない。
まぁ、そんな感じで静かに生きている僕の名前は千光寺櫻,18歳。
櫻って名前だけで僕は小学生の頃、女だといじめられた。
まぁ、今じゃ恨んでは無いけど
「はぁ、家まで歩いて帰るのだるい、しんどい、面倒くさい。」とぶつくさと独り言を言っていた時、なーんか、後ろから足音がするなーまぁ、いいか……。
と思っていたその時、右背部に強烈な痛みが走った。
1ヶ所だけじゃない左にもすぐに同じ痛みが……
後ろを見ると刃物、包丁だろうか?をもった男がいた。
はぁ、久し振りに外に出たら通り魔に襲われる。
我ながらついてないと思いながら痛みからなのか、悔しさからなのか、それともこの世に未練があるからなのかわからないが涙が溢れた。
次に目を覚ましたのは、真っ暗な部屋?と思われる場所
人は49日たってからこの世を去ると聞いたがすぐに去るみたいだなーと他人事のように思っていた。
すると、パッと明るくなった。
反射的に目を細める。そこからぼんやり見えるのは神様?
いや、もっと禍々しいなにかだ。嫌な雰囲気だ。
するとそいつが言った。
「異世界に転生させてやる。」と。
また、目の前が暗くなり眠気がさしてきた。
目を細める、カーテン越しから射し込む光。これは太陽。
なんだ、夢だったのかと思ったがそんな事はなかった。
テレビもなければラジオもない。と言うか、部屋の作りが全く違う。
起きて鏡を覗いてみるとよく知った僕の顔だ。
「ここは何処だ??」
ふと、疑問に思って、外に出てみると、遠くには中世のヨーロッパの造りのような家が見える。
だが、ここいら一帯はそんな感じじゃない。
言うなれば長屋みたいなところだ。
怖くなって、もう一度家に入った。
未知とは恐怖だ。しかも、どんなものよりも恐ろしい。
そこに飛び込めるのはほんの一握りの人物だけだ。
だが、それらの人間は成功を納めている人が多いように思われる。
僕は、未知と言うものに強制的に入れられた人間だ。
あの、神様的なよくわからんやつめ呪ってやる。
だが、一応感謝もしておこう。
なぜなら、異世界召喚物は僕の一番好きな部類で憧れだから。
それが、叶った。そして、きっとチート級の力をあいつは授けてくれているはずだ!
この世界で俺は成功者に登り詰めてやる!!
そして、これから始まるのは新しい人生の1ページだ!