5 執事とお嬢様の遭遇
え?遭遇は遭遇でも別のですよ。
タイトル詐欺ではないですよ(;゜∀゜)
入学してからしばらくは平穏な日々が続いた。
とはいえ、アンラッキーなこともある。
俺とお嬢様は王子や攻略対象と同じクラスになってしまった。
本来ならお嬢様は今の時点だと王子の婚約者だが、この世界では俺ともう結婚しているので、ヒロインが出てきても俺のルートで何かおきない限りは断罪などはありえないだろう。
とはいえ、警戒はしておこうとある程度王子とは距離をおこうと試みた。
お嬢様は一応この世界だと王子の婚約者候補の一人ではあったが、ほとんど面識はないらしいので特に問題はないだろう。
・・・そう。お嬢様に関しては問題はない。
「おい。どうかしたのか?レスター。」
「いえ、なんでもありませんよ。殿下。」
「そうか。なぁ、やっぱり俺に仕えないか?」
「前も言いましたが、私はお嬢様の唯一無二の執事です。殿下にお仕えすることはできません。」
「だがな・・・」
そう、この王子。何故か俺に興味を示してことあるこどに勧誘してくるのだ。
たぶん、きっかけは俺がクラスに差し入れしたクッキーだろう。
俺はお嬢様の名誉のために時にはお嬢様名義で慈善事業を行うことがある。
その一環で作ってきたクッキーを渡すとみんな喜んで食べてくれた。
貴族の子供は普通こういう怪しい食べ物は食べないが、平民の子供が美味しそうに食べてる姿と俺の毒味で食べてくれた。
みんな食べているのを満足してみていると、教室に入ってきた王子が教室の様子に首をかしげて近くの生徒から事情をきいて食べてみたらしい。
・・・うん。まあ、王子が簡単に見ず知らずの食べ物口にするなよって俺は思ったけど。
そんで、俺の作ったクッキーに感動したのかそれ以来王子はやたらと俺に付きまとってくる。
まあ、お嬢様に迷惑をかけていないので今のところは見逃しているけど、もし王子がお嬢様に迷惑をかけるような容赦はいらないよね?
とはいえ、これ以上付きまとわれるのも面倒だし・・・
「はぁ・・・殿下。お仕えすることはできませんが、時々お菓子を分けることくらいならいいですよ。」
「なに!?本当か!」
「ええ。友人としてのお裾分けなら構いません。」
「なら、友として頼む!兄上や父上、母上にも自慢したいんだ!」
おい、王族。それで大丈夫なのか。
とはいえ、もちろん口には出さない。
その後、定期的に俺は殿下にお菓子を分けることになるが、途中から量が倍になったり、結果的に商売みたいな形をとって公爵家にまたお金を増やしたりしたりと、頑張った。
あ、もちろんお嬢様との時間は大切にしている。
むしろ、俺の一日はお嬢様に始まりお嬢様に終わる。
あれから、お嬢様は人前では普通の従者として扱うが、人目がなかったり、二人きりだと甘えてくる。
ええ、それはもうべたべたに甘えてくれるので俺はそれを可愛がります。
とはいえ、お嬢様は恥ずかしがりやだから、甘えてる最中は積極的だけど、日常的な部分での何気ないこと。
例えば、偶然手が触れたりすると途端に真っ赤になる。
そこも可愛いのだが・・・
そんな訳で、初級学年はあっという間にすぎて、俺とお嬢様は上級学年になった。
そして、とうとうヒロインが物語の舞台にあがった。




