転生日記8
【十五日目】
集会から二日。様々なことが決まった。まず、大きな事としてゴブリンと貿易を行う事だろう。最初聞いたときはみんなびっくりしていたが、面白そうという考える人が多くて貿易をすることに決定した。そのあと、ゴブリンリーダーと話しをして、貿易するものを決めた。
輸入品一覧
薬草、丸太、鉱石
輸出品一覧
丸太の加工品(主に武具)、鉄の武具
とりあえず今はこんな感じだ。貿易という名目だが、物々交換らしい。ゴブリンはお金の使い方を知らないらしく、町に出てもこの村以外では討伐されてしまうので物々交換にすることにした。しかし、将来的にはウェスターラ村でしか使えないコインか何かに交換したい。平和協定っていうのも結んだらしい。お互いを攻撃しないとか、最低限だったがこれだけでもゴブリンの生存率は上がるだろう。
あと、ゴブリンリーダーの頭の回転が速くて不平等な条約を結ぼうとするとすぐに断った。ゴブリンの頭は悪くて、リーダーの頭は良い。どういうことだよ。まあ、頭が良いなら話も早くまとまるし、何かあったときも処理してくれるだろう。敵になったら厄介だが。味方の間は有効活用させて頂こう。俺が利用されることはないから安心していいと思う。多分。
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夜になり、家族でミーティングを始めることにした。ミーティングの内容は三日後に行われるゴブリン貿易についてだ。勿論、ヨークが進行を行う。
「それでは、三日後のゴブリン貿易について会議を始める」
なんでだろう。ヨークの目が輝いている。こういうのが好きなのかな。別に他に誰も仕切らないからいいんだけど。
「今回輸出するものは木で作った武具。十人分だ。この村の生産ギリギリだが、これから人を増やしてもっと生産していこうと思う。対して輸入品は薬草、丸太の二種目。輸入する量は、薬草一キロ、丸太三本だ。丸太三本では武具の原価ギリギリだから、薬草で儲けようと思う。いいな?」
みんなが首を縦に振る。そこまで大規模な貿易ではないな、と思う。ゴブリンの集落と人間の村一つではこの程度が限界だろうか。そこまで需要もないし。てか薬草一キロって多くね?ゴブリンリーダーが断らなかったのが不思議だ。
「マクはゴブリンと話しをして、貿易をまとめてもらう。他は貿易品の護衛が仕事だ。質問はあるか?」
俺はみんなの顔を見る。特に質問は無さそうかな。護衛は頑張ってもらわなければ。俺って戦闘できないし。
「それでは今日のミーティングは終わりだ。解散!」
俺は部屋に戻り寝ることにした。寝る子は育つっていうし。でも、みんなはイスに座り雑談をしている。俺?混ざりたいとは思うけど、眠いし。そこは周りに合わせない。
ベットに入り状況を整理する。もしかしたらあのゴブリンのリーダーも転生してきたのかもしれない。だから他のゴブリンと違い頭の回転が速い。あくまでも仮説だが、やってみる価値は十分にある。なら、三日後に確認しよう。『日本語』で。
薬草一キロって多いのかな?
うーん。わからない。