転生日記7(後半)
メリークリスマス!
あなたのお家にサンタはきましたか?
【十二日目】夜
みんなに状況を話した。やっぱりヨークには怒鳴られた。でも、それだけ俺たちを愛してくれているんだろう。だって嫌いな人に本気で怒れないし。俺は元の世界でいろんな人に怒られてきた。先生や両親、でも素直に受け入れる事ができなかったんだよな。せめてこの世界では素直になりたい。だって二度目の人生だもん。おっと、脱線してるな。
ちなみにゴブリンは巣に戻させた。村にいても勘違いされて討伐されそうだし、ここに居ても正直邪魔だし。でも、家族が信じてくれて良かった。正直誰も信じないと思っていた。これは姉のおかげだよね。姉は信用されているからみんな信じてくれるんだろう。ちなみに今日は家族だけにしか言っていない。明日、集会所でみんなに公表するらしい。もう夜遅くだし寝ます。
【十三日目】昼
今から家族みんなで集会所に向かう。なんか緊張してきたなぁ。ちなみに俺はゴブリンと一日を過ごした人、として村内で有名だ。一日過ごしたって深い意味はない。そんな俺にはゴブ語をみんなの前で話すという重要な役目がある。とりあえず頑張ろう。俺が重要っぽいし。
集会所に着くと、約四十名ぐらいの人が集まっていた。みんな以外と若い。老人が集まると思っていたので予想外だった。俺とヨークとウィルは舞台にあがった。そして、
「みなさん、今日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。えっと、今回は……」
とヨークの司会が始まった。なんかヨークの目がキラキラしている。なんでだろう。不思議だな。
そして話が進み俺の仕事がきた。
「では、実際に会話をしてもらいます。マク。」
はい、と返事をして起立した。緊張も取れてきたし始めますか。
まず頭にゴブ語を話せ、と意味のわからない命令をする。しかし、そうすることによって能力を発動できるのは確認済みだ。
『異国語を発動しますか?』
もちろん『イエス』だ。
『体内魔素の確保…失敗』
もちろん想定内だ。今まで成功したことはないからな。いつか成功したいと思うけど。
『周囲からの魔素の確保…成功。能力異国語を発動します。」
よし、成功した。俺はとりあえず『おはようございます』をゴブ語で言ってみた。そうするとみんな「おお!」と良いリアクションをしてくれた。しかし、
「実際にゴブリンと話しをしないとわからなくないか?」
との当たり前の発言によって俺の信用は下がった。誰だよ、発言したやつ。出て来い、と言いたかった思いは抑えて。
普通に考えたらそうなるか。しかし、方法はある。ゴブリンを呼べばいい。俺は大きな声で
「みなさん、ゴブリンを呼べばいいのではありませんか?」
「ゴブリン」を強調して言った。ちょっとわざとらしかったかな。でもいい感じだろう。するとテイルが席を外し、外に出た。
数分後、ゴブリン三匹を連れて帰ってきた。これならいけるぞ。とりあえず、ゴブリンたちに現状を説明する。
『おはようございます。いきなり呼び出してすいません。ここで僕たちが会話していることをみんなに教えたいんだけど…』
と言ったら
『わかった。でも、どうする』
と返ってきた。もちろん作戦はある。
まず、一匹の代表ゴブリンに本を渡す。それを右手で掴んでもらう。
「みなさん、今からゴブリンが右手に掴んでいる本を上に上げます。」
これで証明できるかな。とりあえずやってみよう。
『右手の本を上に上げてください』
ゴブリンに言うと、顔を縦に振り、右手を上に上げる。「おお!」というリアクションが聞こえる。なんかリアクションが大きかったから黙ってたら
「これで証明できたでしょうか?」
ヨークが自慢げに言う。それ、俺のセリフだから。
村人から拍手が送られる。
俺の仕事は終わりかな。ここからはこれからの方針についての話しだ。俺は席に着き、集会が終わるのを待った。