転生日記~番外編~
この話は見なくても大丈夫です。
バレンタインについて書いています。
気分が悪くなるかもしれません。
閲覧注意!
今日はバレンタインだ。
俺は一人でジャンパーを着けて街中を歩いている。
街中はチョコレートの安売りの看板や、それらしい飾りで賑わっている。
恋人同士が手を繋ぎ歩いているところはまだ見ていない。まだ。
しばらく表通りを歩き、「メール来てるかな」と不意に思い携帯のメール受信を見てみるが、一通もない。アドレス帳に約60名程度登録しているが、一通も来ないなんて。と軽く凹んでいた。
女子に好かれる訳でもないし、かといって男子からも人気があるわけでもない。
所謂、クラスに端っこでいるやつなのだ。しかし今日はバレンタイン。少しぐらい期待したっていいじゃないか。もしかしたら俺を気にしている人がいるかも……無いか。クラスに端っこでいるやつを好きになる人なんて物好きか阿呆だ。
今日も大人しく家に帰ろう。そう思い家の方向に向かって歩き出した。
俺が家に着くには学校を通らなければならない。
いつもならサッと通ることができる。しかし、今日はバレンタインだ。
後輩が先輩が待っているだろう。こう予想するのは、昨年校門の前に行列が出来ていたからだ。
行列の目的は、男子野球部であり、同級生の馬連田音。一緒のクラスになったことは一度しかないが、クラスの中ではいつも誰かが隣にいる。そして男女問わず人気がある。彼の人気の理由は顔が良いということもあるが、一番の理由は性格だ。
優しい。怒らない。そしてそれを強調するマイペース。三拍子が綺麗に揃っている。
そのマイペースな性格からか、去年は貰ったチョコ全てを一日で食べ鼻血を出し倒れたという黄金伝説を残している。
正直関わりたくない。ていうか少し嫉妬している。一個くらい分けて欲しい。
やはり学校の前は行列が出来ていた。何かモヤモヤしてきたので急いで家に帰ることに。
これには流石に先生も迷惑のようで規制を始めている。
誘導される田音。どこかのスターのようだ。事実、学校のスターなのだが。
早歩きでその場駆け抜けようとすると、「キャーー!!」という複数の声と共に「この糞!!」と誰かを罵倒する声が聞こえる。
俺は脚を止めて声のする方向を向く。するとそこには
包丁を持った女が田音を刺していた。
田音は血だらけで。真っ白のはずの制服が赤に染まっている。
女は何度も何度も力強く。まるで怨むように。
まるで獣が鳴くように。
垂れる血。赤く染まる地面。
返り血で染まる女の制服。
しかし恐怖はそこではない。
その女と目が合ってしまった。
そして口元がニヤッと笑う。
背筋が凍るとはこの事だろう。
この場から逃げたい。でも
足が言う事を利かない。動けない。
女は包丁を両手で持ちこちらに走ってくる。
垂れる血。叫ぶ生徒。血に染まった死体。
地獄絵図とは聞いた事があるだろうか。
地獄なような光景。
教科書でよく見る光景。他人事と思っていた。自分は出会う事はないと思っていた。
もちろんみんなそうだろう。俺だけではない筈。
しかし会ってしまった
そんな地獄に。
距離はどんどん詰められる。その間俺は一歩も動けない。
怖い、死にたくない。
生きたい。
しかし、その瞬間は繰る。
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俺は死んでしまった。一緒に女も死んだらしい。即死だった。
パニックに陥った俺は刺される直前に身を翻し避け、勢い余った女が地面に衝突。運悪く包丁が自分の腹に刺さったらしい。
もちろんそれだけでは即死にはならないだろう。腹に刺さっただけだ。犯人は別にいた。
女を即死させたのは紛れも無い、この俺だ。
刺さった包丁を抜き、何度も突き刺した。
深く、力強く。
返り血で制服が汚れるが、まったく気にも止めない。
俺は女が死んだ事を確認すると、次なる獲物を探して周りを見た。
そして目が合った一人の女がいた。
そいつを見た瞬間、心の底から恐ろしいものが出てきた気がした。
気がつくと走り出していた。そいつは動かない。俺は体重を前に掛けて思いっきり刺したかった。
その殺意に理由はない。あるのは憎悪だけ。
逆恨みと言えばそうなるだろう。八つ当たりと言えばそうなるだろう。
そんな自分が悪いという、心の感情で制御できなくなっていた。
殺ればどうなるかわかっている。でも。
そしてその瞬間は繰る。
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【二十日目】昼
「バッ!」と布団から飛び出て目を覚ますと俺は汗びっしょりだった。
嫌な夢でも見ていたのかもしれない。特に覚えていないけど。
布団から出ようとすると「コンコン」とノックされてドアが開く。
出てきたのはリーダーのサリーだ。どうしたんだろう。と思うとサリーはニヤリと笑って
「チョコ貰わないか?」
と聞いてきた。
俺は背中に一滴だけ汗が流れた。なぜだろう。
サリーに誘われた後は、もう二度寝します。
そして「転生日記15」に繋がります。




