表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
線香花火  作者: 勝成
6/9

過去

僕は彼女に引っ張られながらある部屋へと来た。


どうやらここは昔、管理人さんが使っていたと思われる小さな管理室。

殺風景で寂しい部屋だったが小さなオレンジの電球で照らされていた。


ここに居れば大丈夫。

彼女は机の上に腰掛け細い足をブランとたらしニコっと笑った。


あ、はい。

てか、色々と訳が分からないんですが、友達と逸れてしまって、てか正直いま何処なのかもわかんないし、何が起きたのかも整理つかないし、それ以前に貴女は誰ですか?


彼女は昔話を始めた。


1XX7年8月14日、12時57分。

毎年ここで町の人達が集まりバザーや飲食、遊戯など様々なイベントを行う行事があったの。

私もその行事に参加していたわ。

小さな子供から高齢の方まで沢山の人達で賑わって本当に楽しかった。

でも、事件が起きたの。


ウサギの着ぐるみを着て風船を配ってた少女がこの校舎の2階から落ちてしまい亡くなってしまったの。


当初、屋上では学生達が集まり転売されていたものを買って来てそこで食べたりはしゃいだり男子生徒とかはよくナンパしたり学生の無法地帯みたいな場所だった。


初めは事件として警察も色々調べてたみたいだけど結局犯人は見つからず事故として処理されてしまったの。


でも、私はその犯人を知っている。

見てたもの、、、

私は犯人がまたここに来るかも知れないと思いずっと待っていたらたまたま貴方達を見つけて貴方が手を握って来て今に至るの。


どうやら嘘を付いてるようには見えなかったがその話と今は関係ないでしょ、と思いなが、とりあえず切り裂きババァーについて聞いてみた。


切り裂きババァー?

あぁ、村上ムラカミ キヨさんのことね。

この校舎には古くから地縛霊が住んでると言われているの。

私も何度か見かけたことあって逃げてきたけどこの部屋に入ってれば大丈夫。

私も君たちと同じように出口を見つけれず地下に閉じ込められちゃったんだ。


なるほど、よくわからんが

村上清さんと切り裂きババァーは統一人物で今は地縛霊としてここで彷徨っていてそれが都市伝説化したんだろうな。


とりあえず!

逸れた友達を探しに行きたいんだけどとお願いしてみたが、無理。即答された。


貴方が思ってる以上にここは危険な場所だよ。

まだ、この地下は生き続けている。

今は安静にしておくべきだわ。


そんな事言われても、、、

切り裂きババァーが出てきて無我夢中で走ったのは良いが皆バラバラになってしまったし、もしかしたら誰か切り裂きババァーに捕まってしまってるかもしれない。

雄也、真也、茜、大丈夫かな、、、


その時、チャリンチャリン!

携帯が鳴った。

通知音でびっくりしたがもしかしたらと思い携帯をみた。


真也からだった。

日向、大丈夫か?

いま茜と一緒にいるんだか茜が怪我してしまって。何とか歩けはするが走り過ぎたせいかいま眠っちゃってるよ!


大丈夫!

良かった、茜もとりあえず一安心だな。

雄也から連絡きた?


雄也からはきてない!

俺が連絡取ってみるよ。


良かった、とりあえず真也と茜に連絡が取れて一安心だ。

一息はいた時だった。


もう助からないよ。


え?なんて言った?


もうその雄也君って子、助からないよ。

清さんに見つかっちゃってると思う。


僕は直ぐさま雄也に電話をしたがコールが鳴るだけだった。

嘘だ!僕は一度、真也に電話をかけた。


もしもし?真也!

雄也に連絡取れたのかよ?


いいや、まだ返事は来ないが多分、あの大学生と一緒に居るだろう。


そ、そうか!

確か大学生も居たね、とりあえず今からどうする?


とりあえず合流したいが下手に俺も動けないし茜も爆睡かましてやるから迎えに来て欲しいんだが、、、


そうか、標識にはなんて書いてある?


Ja1って書いてある。


なるほど、入り口がL7って書いてあったから更に奥になるってことか。


すまん、どうにか茜を起こして俺達もそっちに向かう、標識は?


C1。


おっけい、なんかあったら連絡する。


よし、俺は真也の元へ行こうと懐中電灯を握りしめた。


私も行く。

1人にしないでって言ったじゃん。


僕は頷き管理室から出た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ