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Angel In Online  作者: 一狼
第1章 Start
3/84

2.初戦闘と魔法剣

「ファイヤーボール!」


 ステッキ―杖先――から飛び出た火球は、緑色の小鬼――ゴブリン――に向かって命中する。

 ゴブリンは一撃で消滅する。


「一撃・・・さすがチートスキル・・・」




◇ ◆ ◇ ◆ ◇


 AI‐On(アイオン)の世界に降り立った俺は、いきなり周りから注目されてしまった。

 俺が降り立ったのはかなり大きな広場なのだが、当然のごとく始めたばかりの他のプレイヤーが大勢いた。

 うん、目の前に一人だけ格好が違う魔法少女が現れたらびっくりするよね。


 俺は周りの視線にいたたまれなくなってしまい、慌ててその場から離れた。

 と言っても、この恰好じゃどこに行っても注目されてしまう。

 なので武器屋で二刀流の為にソード2本、道具屋で回復の為のポーションを買えるだけ買って、そそくさ町の外に出る。




 スタート地点となる都市の名は王都セントラルといい、中央に大きな西洋風の王城が立っている。

 王城から東西南北に大通りがまっすぐ延びており、それぞれ東西南北の門につながっている。

 俺が降り立った広場は王城と南門の間にあり、初心者広場と呼ばれてる。


 俺は南門から出て、そのまま始まりの森へと向かう。

 うん、スタート直後だけあって人が混み合ってます。

 なるべく邪魔にならないように隅っこに行ってモンスターを探す。


 目の前に角を生やしたウサギ――ホーンラビット――が現れた。

 俺は早速ステッキを構えて呪文を唱える。


「ファイヤーボール!」


 火球はホーンラビットに直撃し一撃で消滅する。


「・・・いくら最弱モンスターといえど、Lv1の魔術師(ソーサラー)といえど、普通は2・3発かかるよね?

 ・・・極大魔力のスキルさまさまだな」


 調子をよくした俺は森の奥へ進む。

 ザコモンスターを一撃で倒せるのなら、もう少し奥へ進んでも大丈夫と判断したのだ。

 周りがプレイヤーで混んでいるのも影響してるけどね。


 森の奥へ進みながらホーンラビット、コボルト、ゴブリン、ウルフをそれぞれファイヤーボール一発づつで片づけていく。

 周りに他のプレイヤーが居なくなってきたところで、ゴブリンを中心にレベルを上げをする。




「ふぅ、魔法はだいぶ慣れてきたな。よし、次は二刀流を試してみるか」


 俺はステッキを腰の後ろに差し、アイテムストレージから剣を2本取出し左右の腰に装備する。

 装備した剣は萌えスキルの影響でハートと羽のデザインのファンシーな剣に変化するが。


 このAngel In Onlineの武器の装備は他のRPGとは少し違う。

 普通のRPGであれば武器の装備は左右の手となるのだが、AI‐On(アイオン)では右腰・左腰・腰後ろ・背中と武器を収めるところが装備欄となっている。

 ただし、右腰に装備をしないことを条件に左腰に二つ、または腰後ろに二つ、または背中に二つ装備することが可能である。


 何故こんな装備欄なのかというと、AI‐On(アイオン)開発者によると戦闘中のメイン武器サブ武器の瞬時交換が出来るようにとのこと。

 例えば戦士(ファイター)で左腰に剣、背中に弓を装備して、弓で遠距離でモンスターを釣って、近づいたところで武器を入れ替え剣で攻撃を出来るようにするためである。

 戦闘中に装備メニューを開いて武器の交換なんて格好の的だからね。


 俺は二刀流のスキルの為に剣を左右の腰に装備したわけだが、普通であれば左腰に2本装備する。

 左右の腰に装備したのにはあることがやりたかった為だ。


 俺は右手で右の剣を、左手で左の剣を逆手で抜き、それぞれを拳銃のように回転させ順手に持ち替える。


「おお~うまくできた! さすがゲームだ!」


 とある小説で読んだことがある行為を格好良かったのでやってみたかったのだ。

 うん、それだけです、はい。


「さて、二刀流の威力試させていただきますか」


 目の前に現れたゴブリンに向かって剣を構える。




 ――30分後――


「はい無理ー、ゴブリン1体に30分ってどんだけ非力なんだよ・・・」


 さすがは魔術師(ソーサラー)。魔術がメインだけあって腕力は非力だね。

 それともチートスキルのせいで魔法の威力が高すぎて攻撃感覚が狂ってきてるのか。

 うん、そういえばここって森の奥だよね。それなりにレベルは上がってるが魔術師(ソーサラー)がソロで武器攻撃する場所じゃないよね。


「うーん、折角の二刀流だし何とか使えるようにしたいね」


 そういや杖を持っていない状態で魔法って使えるのか?

 ・・・ちょっと考えた。うん、使えるね。

 戦士(ファイター)がサブスキルに魔法を持ってたら、武器交換が出来るとはいえ、わざわざ杖を持ち替えて魔法を使うって・・・ないよね!

 魔法剣士みたいに剣を持ちながら魔法を唱える・・・うん、そっちの方が断然スマートだ。


 ということは、俺も二刀を構えたまま魔法を使えるということか。

 早速試してみる。

 剣先に火球を生み出すよう集中する。


「ファイヤーボール!」


 剣先より生み出された火球は近くの木に当たり木を薙ぎ倒し、木のオブジェクトは消滅する。


「よし、杖を持たなくても魔法使えるじゃん。・・・よく考えたら別に杖は魔法発動体じゃないから普通に使えるね・・・」


 ゲームによっては発動体が無いと魔法は使えなかったりする。

 いかんいかん、他のゲームとごっちゃになってるな。


 まぁ、発動体じゃないとはいえ、杖には普通の攻撃力のほかに魔力――魔法攻撃力――の数値が記載されている。

 魔法を使う職業は魔力を少しでも上げるために杖を装備するのが普通だ。

 けど俺の場合はチートスキル・極大魔力があるからある程度の魔力の減少は気にする必要はない。


 そこで俺はふと気づく。魔法の発動の仕方についてだ。


「俺はさっき、剣先からイメージして魔法を出したよな。これって別に剣先からじゃなくても手のひらとかからも出せるはず。ということは・・・イメージしだいによっては剣そのものに魔法をかけれる!?」


 俺は期待に胸を膨らませ、剣を発現点にイメージして魔法をかける。


「ファイヤーボール!」


 ズガァァァン!!


 いきなり剣が爆発した。


「ぶはっ、無理か・・・? いや! 今のはイメージが悪かった。今度こそ・・・」


 もう一度剣に魔法をかける。

 イメージとしてはファイヤーボールが出来る直前の光を剣で包み込む感じで。


「ファイヤーボール!」


 次の瞬間、剣に赤い淡い光が纏う。

 ファイヤーボールを纏った剣を近くの木のオブジェクトに向かって横薙ぎする。


 ズガァァァン!!


 剣が木のオブジェクトに当たった瞬間、ファイヤーボールと同じ現象が起こり木が薙ぎ倒される。


「おお~成功だ。剣の斬撃+魔法の攻撃力。いいね、これ。魔術師(ソーサラー)でも十分武器になるじゃん」


 よし、これからの俺のプレイスタイルは二刀流で接近攻撃をしつつ、近距離からの魔法で攻撃または魔法剣での攻撃だ。

 問題は、接近攻撃のため魔術師(ソーサラー)だと紙装甲だということだな。

 ステップのスキルがあるから回避をしつつ攻撃となるが、一撃でHPが全損ということもあり得るな。

 そこはステップを鍛え上げすべて回避する方向でいこう。

 すべてというのは無理があるかもしれないが、ディスプレイでのMMOと違ってここはVRだ。プレイヤースキルが物を言う世界だ。ある程度は上手くいくだろう。

 紙装甲に関しても要検討課題だ。


 後は魔力だな。

 今はまだ始めたばかりだから魔力の差は気にならないが、ゲームを進めるといずれ杖を持たない俺は他の魔術師(ソーサラー)との差が出てくるな。いくらチートスキル・極大魔力があろうと、この差は明確になるに違いない。

 まぁ、ある程度進めていくと魔力を持った剣・魔剣が出てくるだろう。それを手に入れれば魔法の威力に関しては問題なくなるだろう。


「よし、あとは練習あるのみだ! 接近戦での魔法詠唱は簡単な事じゃないからな」


 と意気込んだはいいものの、俺のやる気はものの一時間ほどで挫けることとなる。


 ゴブリン相手に接近戦&魔法攻撃&魔法剣を練習したのだが・・・


 パキィィン


 いきなり剣が折れた・・・

 剣の耐久力を見ると0になってた。


「うん、そりゃあ剣に魔法をぶち当ててれば耐久力が減るよね・・・」


 新たな課題が追加された。

 耐久力の高い剣も探さなきゃな・・・




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


魔法少女を見たスレ


235:ジャックランタン

 あ、ありのまま見たことを話すぜ

 始まりの森の奥に行ったら魔法少女が居たんだ

 奴は剣を二本持っていてゴブリン相手に切りかかっていたんだ

 剣で切り付けた瞬間、ゴブリンは爆発して消滅してしまった

 何を言ってるかわからねぇと思うが、俺も何を見たのかわからなかった

 頭がどうにかなりそうだった

 スキルとか魔法とかそんなチャチなものじゃなかった・・・

 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・


236:光の王子

 うん? それって二刀流スキルの戦技・・・ってわけじゃないのか


237:メイプル

 うん、わたし二刀流スキル持ってるけどそんな戦技は無いね

 もしかしたら高レベルになるとあるかもしれないけど


238:月牙美刃

 さすがにスタート直後で高レベルスキルってありえないね


239:双竜・明日香・嵐昏

 じゃあ、なんなわけ?

 誰か説明しなさいよ!


240:アルフレット

 いやいやいやw

 誰も説明できないってw


241:独眼竜

 んー特殊アイテムじゃね?


242:ジャックランタン

 どうだろ? なんか見たことのない魔法少女チックな剣を振ってた

 けど特殊アイテムって感じではないみたいだけど


243:光の王子

 じゃあ、どういうこと?

 その爆裂剣? 魔法少女特有のユニークスキルってことかな?


244:怒り新人

 僕、オープンβからのプレイヤーだけどそんなの聞いたことないよ


245:独眼竜

 >>244 またお前はそれしか言えないのかww

 魔法少女自体が独特の存在だからな~

 ユニークスキルと言われても納得できるw


246:メイプル

 もしかして上級職以上のスキルかも


247:心音

 可能性としてはありかも

 けど上級職以上のスキル持ちってそんなにいないよね?


248:アルフレット

 居ないね

 ただ仮に上級職以上のスキルだとしても低レベルではそんなに戦技・魔法は使えないはず


249:心音

 そういえばそうか。上級職のレベルまでスキルレベルを上げないと二刀流スキルも戦技が充実しないからね


250:双竜・明日香・嵐昏

 ねぇ、結局どういうこと?

 魔法少女の爆裂剣ってなんなわけ?


251:ジャックランタン

 目撃した俺が一番聞きてぇよ


252:ジャッジメント

 なぁ、前も言ったけど本人に聞いた方が早くね?


253:邪気癌

 そうだな、聞いてこよう! バストサイズを!w


254:光の王子

 >>253 どんだけバストサイズが気になるんだww

 というかまだ聞いてなかったのか・・・


255:心音

 ・・・ヘタレ?


256:邪気癌

 ヘタレ言うな!ww


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