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③・え?ログアウトできないの?

確定を押した後俺は又深く暗い水の中に落ちていくような感覚におちいった。       


気がつくと大きな円柱形のレンガでできた時計塔の前で倒れていた。なぜかその時計塔には大量に扉が付いていてその扉の一枚、一枚に時計が掛っていた。                         ふと珍しい時計塔に目を奪われていたが我に帰り周りを見回すとネコ耳を生やした人や狐耳を生やした人など多種多様な人達がたくさんいた。すこし違和感を覚えるのは服装が皆麻でできたようなシャツとズボンで色は違えども皆同じというところだろう。


「やっぱ最初はこの時計塔に感動するよねー」


狐の耳と尻尾の生えた美人な女性が明るく喋りかけてきた。


「ですねーVRの技術ってすごいですよねーまるで現実見たいですもん。」

「ねー!そういえば君見た目が普通だけどヒューマン?」

「いえハーフヴァンパイアです、もとから肌白いんで種族変えても見た目あんま変わらないんですよねー・・・」

「ほうほうーちなみに私は狐族のネロっていうんだ!もしよかったらさフレンド登録しとかない?お互い初心者で助け合うこともあるだろうし」

「あっ俺全然クロックの事詳しくないんですがいいんですか?」

「いいよーいいよー私も全然詳しくないしー!」

「あっじゃぁ登録しますね、[メニューオープン]」


すると俺の手のひらから板状の光がでてきた。プレイ権が与えられてから一応の知識は読んでおいたので助かった。そこからフレンド申請を押すとネロさんから申請が来ていた。迷わず確定を押しネロさんに登録したことを告げた、                                        フレンド登録とは登録しておいた相手に検索などしなくてもすぐに連絡がとれる現代でいうところのメールアドレスを交換するようなものだ。


「おっ登録できたみたいだねー!ところでまだそろわないのかなー?」

「え?揃わないってなんの事ですか?」


ネロさんの話しいわくこの町には2500人の人が集められるらしい、そして全員がそろうまでまたは7:00になるまでは広場からは出れないらしく。何人かが無理やり出ようとしたらしいが見えない壁の様なものに遮られてでれないらしい。恐らく時間になる又は時間が揃うと消えるのであろう。


【はいはーい!みなさんちゅうもーく!クロックワールドの総支配人クロックルだよ!はいみんな手を挙げて大喝采!えっ?なにかわいいってー??ふっふふー知ってるよ!まぁそんなことはどうでもいっかー!はいみんな一旦喝采中止ー☆今からクロックの説明するね!まぁ大体の事はわかるから大事な1つの事だけせつめいするね!そんな焦んなって!この説明終わったら広場からでれっからさ!】


突然時計塔の上のほうから甲高い声が聞こえた、どうやら説明をするそうだ、周りの人達はやっときたかと喜びひゅーひゅー・かっけー・かっわいいー・等歓喜の声を上げていた、だがそれも次の一言で怒声、罵声、悲哀に変わった。


【君たちログアウトできないから】


今までの甲高い声とは違い冷淡な声で感情なんて一つも籠って無い声で呟いた。


ふと横のネロさんを見るとどういう事なのかな?という表情をしていた。


呆然としている皆の頭上に続きざまに声が鳴り響く。


【正確に言うとこの時計塔には、まわりに時計の掛った扉が12枚あるだろ、そんでその時計の中央に鍵穴があるそれを全部開いて全部の時計を動かすとゲームクリアだ、ちなみにここ以外に時計塔は13と3つある3つのほうはこの時計塔ととリンクしている。いわば同じようなもんだ、お前らがクリアできるかは知らないが現実に戻りたいのなら頑張るんだな、後こっちでの死は経験知減少だけだ現実の死とかいうもんじゃないから安心しろ後はがんばってね!☆】


その後は散々だった叫びだし戸惑う人やログアウトを試み出来ないことがわかるとあきらめて町に向かう人等色々だった。俺はというとここにいてもしょうがないのであきらめて町へ向かうことにした、ネロさんはというと死なないことが分かった瞬間走り出した集団の中にいた。恐らくあの集団はゲーム好きの世間一般的にいわれるゲーマーという人達なのであろう。


とりあえず町に向かうことに決めた俺は、メニューを開き町の地図を開いた。

この町は、この広場を中心に十字に広がる大通りがあり田んぼの田の字の様な感じをしており□の中に色々細道や道がある感じだ、そして町の外にでれる門は北の大通りの最後か南の大通りの最後にしかないらしく他はすべて城壁で囲まれており東と西はまだ開いていないらしい。

とくに深く考えず北の道に行くことに決め広場を後にした。


◆◆◆

「リンゴ一つくださいな」

「はいよ!一個100cだけどお兄さんかっこいいから70cにおまけしちゃう!」

「ありがとうございます」


北の道に向かった俺はとりあえず目に付いた果物屋さんでリンゴを買ってみた。クロックでは硬化などがなくすべてメニューから実現化させて出すクリスタルに入っている。メニューでみたところなぜか残金10000cとあったので最初のスタート様にとプレゼントされたものなんであろう。まぁそんな事はいいんだが果物屋のおばさんはまるでNPCとは思えなかったたぶん目の下にある小さな時計のマークが無ければ通常のプレイヤーと区別がつかないだろう。                          試しにリンゴをかじってみた、うんっやっぱりうまい!

                                               リンゴをかじりながら俺はこれからどうするかと考えた、普通ならギルドでまずハンター登録をして依頼をこなして経験知やcを稼ぐのが定石であろう、だが今いったところで人であふれかえっているであろうし登録するのに時間がかかるだろう。なのでまずは武器防具を整えようと思い武器屋を探すため適当に進んでいった。


□□□□

「これ武器屋?だよなぁ?・・・」

適当にすすんだ挙句路地裏のさらに奥の奥の奥にたどりついてしまった俺はだれも来ないであろう古ぼけた店を見つけた。看板に剣が交差した絵があるからたぶん武器屋だとは思うが・・・

   (この店やってんのか?・・・)

それが俺の素直な感想だった、そういえるほど古ぼけていてしかもうっすらと周りに霧が沸いているから余計古ぼけて見える・・・


キイィィィッ 錆びついたドアノブと腐ったドア板のドアを開けると中には、槍、刀、剣などさまざまな武器が置いてある。やはり武器屋間違いはなかったようだ、

「にしてもぼろっちい店だなぁ」

「おい、聞こえてんぞ」

「うぉっ!人いたのかよっ」


声が聞こえたほうをみるとちっこい少年?少女?がいた。人いたのかよ・・・


「いるわっにしてもここに客がくるなんてお兄さんよほど運がいいんだね」

「んーまぁよく幸運とはいわれるけどな、ところでここ武器屋だよな?武器買いたいんだけどなんかいいのないか?」

「武器っつーのは他の人に決めてもらうより自分でこれだっ!ってなったほうが案外手になじむんだぜ。」

「ほうほうーんじゃ適当に探してみるわ」


色々見て回ってみると思ったよりたくさんの武器があるようだ、けど見た感じ全部呪われているような見た目の装備ばっかなのが不安だ・・頭がい骨を埋め込んだような盾や怪しい妖気を放つ血だらけの日本刀などこれだっ!というよりこれはないっ!という武器ばかりだ・・・

ん?よく見るとカウンターの奥になんか妖しいオーラを放つ真っ黒な大鎌があるじゃねぇか。


「なぁあの鎌は売ってないのか?」

「ふむ、お兄さんこの鎌を装備する勇気があるのかい?」

「ん?どういことだ?見た目は妖しいが別に装備できっけど」

「じゃぁ見せてやるからちょっとまってろ」


というと少年は店のカウンターの奥からよく鍛冶屋等がつかうであろうごっつい手袋をつけて戻ってきた。

「はぁ・・・これやるのきついんだよなぁ・・・」

「ん?よくわからんがそんなあぶないことするのか?」


嫌そうな顔をしながら鎌を少年が掴んだ、その瞬間鎌の刃の表面に赤黒い線が浮き出た。その瞬間少年の半袖と手袋のすきまから見える肌がどす黒い赤色にそまり髪はまっ白になり目はうつろになり叫びだした。


「「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁうぐぅぅうぅぅあぁぁぁん」」

「おいっ大丈夫かよっしっかりしろ!」

「はぁはぁ・・・カウンターの右はじの机の中に黒い液体の入った瓶があるからとってきて・・・」

「あっあぁ任せろすぐ持ってくるからなっ」


慌ててカウンターに走って向かい言われた通りの机をあけると真っ黒な液の入った瓶があった、それを掴みとりすぐさま少年に渡した。少年はすぐさまそれを飲むと異常にな姿から元の健康な肌になっていった。


「わかったかい・・・耐毒の手袋を装備してこれだ、これを装備するって気があるのなら止めはしない。」

「あぁわかった止めんなよ」


俺はそれを拾い上げた、なぜか装備出来る気がしたのだ。拾い上げた瞬間に起きたのは激痛ではなく《これだっ!!!》という感覚だった。


「なっおいだいじょうぶかよ!?」

「あぁ大丈夫だ俺のパッシブはデバフ完全無効にしたからな!」

「はっ?デバフ無効にするって一体お前パッシブポイントいくあったんだ!?」

「ん?100だが」

「は?」

「は?」


しばし沈黙が流れた・・・一体なにかまずいことでもいってしまったのであろうか?・・・

すこしの時間をおいてから少年が喋り始めた。


「あのな・・・パッシブポイントってのは基本ランダムで設定されるんだ・・・そしてどんなに運がいいやつでも30行けばもう飛び上るほどのもんだ…100なんてもう夢の夢の話しみてぇなもんだがまさかこの目で見れるとは・・・」

「ん?なんでNPCがパッシブの事をしってんだ?なっそういやあんた目の下に時計のマークがないな・・・ってことはあんたプレイヤーか!?」

「あぁもうばれたか、そもそもここは塔を9つくらい攻略したころにみっかるはずなんだがな・・・」

「ん?どういうことだ?そもそもあんた誰なんだ?」

「深く聞かないでくれ、私はこの武器屋からゲームがクリアされるまで出れないしがない武器屋さ」

「ん~・・・よくわかんねぇやとりあえずこの鎌いくらだい?」

「ははっお前みたいなやつが来てくれてよかったよ普通どうすればこっからでれるんだよっとか怒鳴るもんかと思っていたが、よしっ0cで売ってやるよ後防具とかもすこしは売ってるから欲しいのもらってていいぞ」

「おっおうありがとな!」


よくわからねぇがどうやらいい奴みたいだな!とりあえずただでくれるっつうんだし防具も貰うか!

適当に調べると銀の鎖に黒い丸い宝石のついたネックレスと真っ黒なゴワゴワした生地でできたフード付きのコートを貰うことにした。そうときまれば後は貰うだけだけだが名前がわからないから聞いておこう。

「あっそうだ名前なんていうんだ?」

「私か?ミルネだ」

「おぅミルネ!このコートとこのネックレスくれ!」

「あぁ初の客記念だもってきな」

「ありがとな!金ためたらまたくるから覚えといてくれよ!」

「あぁ後その鎌気をつけろよ」

「おぅ忠告ありがとな!それじゃっじゃあなー」

「あぁじゃぁなー」


店からでた俺は後ろを振り向いたがもうそこに店は無く只の路地裏につったていた。だがその手にはしっかりと店で買った大鎌とコートがあった。

「まぁまた適当にすすめばあの店によれるだろ」


とりあえず俺はさっき貰った装備をメニューに入れ装備と押し装備してみた。その瞬間頭に警告メッセージが響いた。

【この装備・防具・は呪われています呪いをとかない限り違う装備を装備することはできません】


あのやろう・・・・

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