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6『馬鹿は馬鹿なりに一生懸命馬鹿な人生歩んでるんです! 馬鹿にしないでください!!』

 6話目投稿しまーす


 いやいや 前の話から若干日数が空いてしまいました


 申し訳ないです


 別に時間を掛けたから その分面白くなってるとかは無いです


 いや ホントすみません



 とまぁ こんな作品でも見てくださっている方がいるのかどうか分かりませんが


 一段落するまでは終わりませんので どうかお付き合い下さい


 不備がありましたらお申し付け下さい ちゃっかり直しますんで




 それでは6話目です どうぞ~

 ガショーン、ガショーン。



 「おお~。ちゃんと歩ける。これ凄いな。なんていうか……凄いなこれ」


 ガショーン、ガショーン。



 あれから数分。


 今俺は、白衣の少女と比較的良好な関係を築きつつある。


 ウィ~ン、ウィ~ン。


「くっくっくっ、当然なのだよ!」


 喧嘩?した相手との関係修復に勤める俺。これぞ大人。俺、超大人。


「やはり私は天才、いや神才なのだな! くっくっくっ。さて次は身体の各機能の感度の調整なのだよ。自由に動いて構わないが、慣れてない内は気をつけたまえ」


 普通に接してみて分かったことがある。多少くせのある言動が目立つが、この子は悪い子じゃない。むしろいい子だ。


 若干自分本意な思考を他人に押しつけるところも、考えて見れば子供なら普通のことだし。


「うむ、何ら問題無しっと」



 自分の事を過大評価し過ぎ(何だ神才って)な言動に反して、万一にも自分に失敗や見落としが無いか細かいチェックを入れるなど、真面目な一面も持っているらしい。


「次は~~」


 因みに名前も分かった。


白衣の少女改め、本名、梨理華・リル・メリー・リルリ・リリアーヌ・カリスと言うらしい。


 最初に名前を聴いた時は ゲシュタルト崩壊を起こすくらい“り”という字を使いすぎだろうと思いました。


「これを軽く握ってみたまえ…そのままそれをそこの台の上にのせてみるのだよ」


「ハイヨー」


 しかも名前がやたら長い。俺ならたとえ自分の名前であったとしても憶えられないと思う。・・・さすがに無いか。


 ウィ~ン、ガチャン。ガション、ガション。キュイ~ン。ゴト。


 言われるまま差し出された物をメタルアームで受け取り、数歩離れた位置にあったスチール製の台の上に置く。



 当たり前のように自分の意識下で動き感触を伝えてくるメタルアームをまじまじと見る。


「ライダー……というよりは、ターミ〇ーターってとこかな?」




 メタルアームをグーパーさせて感触を確める。


 メタルな見た目を除けば、その形と動きは人間にそっくりだ。ここまで高度な義手は一度も見たことが無い。


 故に疑問は深まる。


 いったい梨理華・リル・リル・リ……リリル? リラ?



 え~と……、ゴメンやっぱ忘れた。白衣さんでいい? オッケー?


 いったい白衣さんは何者なのだろうか。


「次は~~」



 ガシャーン、ガシャ―ン。



 ……そんなわけで、分からないづくしの今の状況である。



「今度は~~」

 ジャキン、ジャキン。


 そして幾つかわかった内の一つ、白衣さんの悪癖だが。



「──何故ならばその体には私の創り出した全く新しい形態のエネルギーコアを採用している──そもそもにして従来のコアではアニメやマンガの様に人間型に固定した場合での──つまりエネルギーの備蓄量や動作時のパワー変換効率がかなり限られてしまう──だがしかし私はそれら二つの問題点を解決する画期的で天才的な方法を発明したのだよ!!」


 何のことは無い。聞いてもない話を長々と相手に話して聞かせるというありふれた悪癖である。


 因みに悪癖を聞かされていて分かったこともある。


 この子のこの『~~なのだよ』とかいう妙な口調はキャラ作りとかじゃないみたいだ。口癖のようなものらしく、不治のちゅうにびょうにかかっているわけでは無いようだ。あくまで口調に関してはだが。


「空間多元論を応用し作り上げた私の自信作、その名も『亜空間機巧カオス・ポット』だ!! クックックッ~、『亜空間機巧』とは何か知りたいのだろう? 遠慮しなくていいのだよ! 顔に書いてある! 知りたいんだろうそうだろう! そこまで言うならば仕方ない教えてやろうではないかまずはその原理からじっくり──」



 そして更に黙って話を聴いていてみると、とりあえず辞書には確実に載っちゃいないような単語がポンポン出てくるわけだが……そのネーミングセンスは完全に不治のちゅうにびょうに侵されているようだ。


 なんだか痛い子に見えなくも無いが、『博士』とか呼ばれているみたいだし。


 このメタルボディを自分が造ったとか言ってるし。


 この子の言葉を信じるなら、まさしくこの子・・・白衣さんは天才なんだろう。


「やはり問題は無い。完璧なのだよ。さすが私。もう最強、神」


 相変わらず自己評価は高い。


 しかし、確かにこのメタルバディの性n「博士、話は済みましたか?」


「ぉうわっしょぉおおおい!!」


 油断したと言わざるおえない。


 先程いつの間にか部屋から消えていた秘書っぽい人が、これまたいつの間にか部屋の中に現れた。


「何を、……しているのですか?」


 居ないと思っていた人に後ろから声をかけられれば、俺でなくても驚くはず。まして俺は自他共に認める真のびびり。普通の人より多少オーバーリアクションになるのは仕方の無いこと。


「……」


 秘書っぽい人の声にびびり倒した俺の緊急避難行動が発動しました……。


 具体的に言えば、目の前に居た白衣さんに抱きついた形である。(そういう趣味は無い。)

 さっきから白衣さんのことを『この子』やら『子供ガキ』やらと呼称していましたが正しくそのとうりだということが実証された瞬間である。


 締まる所も出る所も均しくストーンとした(“何が”とは言わないが)白衣さんの鼓動がドキドキと速めに脈打つ音さえハッキリと聴こえるほど密着した状態で、能面のような無表情でこちらを見る秘書っぽい人と目が会う。



 ミシッ……。


 秘書っぽい人が持っていたペンのような物が軋む音がした。







 ……死んだな。俺もペンも。こうして俺は生きることを諦めた。


                                 -fin-







 違う違う違う、落ち着け俺。


 諦めるなバカ。これは誤解だ。直ぐに誤解を解くんだ。


 話せば判るさ。まずは歩み寄る事が大切ですよね? オフコース! 勿論さ!


 相手は凶暴な猛獣でも無ければ言葉の通じない外人でもない。


 まだ諦めるには早いジャマイカ!!


「まぁまぁ、とりあえずクールになろうじゃありませんか。いきなりバイオレンスで片付けてはベリーバットだぜ? まずは話合おうじゃないか。気分の落ち着くティーでもドウダイ? 私とトゥギャザーしませんか?」



「………」



 やっちまった。テンパって所々にルー語がミックスされてしまった! あぁ、すでにスクラップと化したペン(一瞬俺の未来の姿に思えた)を捨てた秘書っぽい人の右手がパキポキと骨を鳴らし始めている。


 間違いは誰にでもあると思うんだ。人間だもの。みつお。


 そんな馬鹿な事を頭の中で言っている内に秘書っぽい人の纏うオーラ的な物が増幅されていく。


 ヤベェ、もはや怒りなんて可愛らしいものじゃねぇ。あれは殺意の波動だ。


「……れなさい」


「……え?」


 秘書っぽい人が何か呟いたようだがよく聞こえなかった。



 秘書っぽい人がユラリユラリとこちらに近づいてくる。


「離れなさい……」


「? ……Ohっ」


 言われて気づく。俺ハグトゥ白衣さんイェット。(意訳、白衣さん抱きしめたままでした。)


 ですよね~。まずは離れろ糞虫がっ、てことですね。


「あは、あははっ。…すみませんでした~」


 すぐ近くに迫る秘書っぽい人を刺激しないようにそっと離れる俺。


 しかし、そんな俺にもはや鬼と化した秘書っぽい人の右手が迫る。


 赦す気は無いってことですね~。


 とてつもない命の危険を感じますっ。いったいどうしたら良いんですかっっ。



 そうだっ、今良いこと思いついた。


 白衣さんならこの誤解を解くことが出来るはずっ。俺ナイスっ。


 よし、さっそく。白衣さ~ん! 助けっ……あれ、



「あわあわ////」


 希望を胸に視線で白衣さんに助けを求めるもそれどころじゃ無さそうだ。


 って、ぅおい!? しっかりしてくれよ! キャラぶっ壊れてんぞ!!



「ちょっ、しっかりしてくれよっっ。頼むから! 頼みますから! 帰って来ーい!! うわっやべぇ! (ドス!)ぐぼぁ!!?」


 ……俺の意識はそこで途切れたのだった。




 ……。





 後日、白衣さんから聴いた話だ。


 意識を無くす前に響いた鈍い音はどうやら秘書っぽい人の踵落としが炸裂した音だったらしい。(迫っていたのは右手だったじゃないか、と抗議したら「素手でゴミに触れるのが嫌でしたので」といわれた)


 ちなみに秘書っぽい人の名前はレイリって言うらしい……。


 漢字で書くと冷李だ。


 まぁ どうでも良いけど……。










「あれ? 俺はいったい…」


 あれからどれくらい経ったのだろう。目覚めた場所は見覚えの無い街の入口の前。


 『冥土まいどありがとうございます』と書かれたアーチ状の門が立っている。


「……ここ何処だよ。状況が分からん。……何かこの台詞多い気がすんだけど」


 作者の語彙の少なさに絶望しつつ、門をくぐり街を進んで行く。


 つまらないダジャレには触れない。


「あっ、人だ」


 そんなこんなで第一街人発見。ちょうどいい、話を聞くか。


「あの~すんません。ここ何処っすかね?」


『よく来たな若者よ。ここは終わりの街。全ての果てにある街だ』


「へぇ…何か物騒な名前の街だな。厨二チックな感じもするし。ますます何でそんな所にいるんだ俺、……ん? あれ?」


 気づくと第一街人がどんどん歩いて離れていく。


「ちょっ、ちょっと、まだ聞きたい事あるんだって」


 肩に手をかけて止める。


「ちょっと待ってくれって」


『ここは終わりの街。全ての果てにある街だ』


「は? いや、それもう聞いたから」


『ここは終わりの街。全ての果てにある街だ』


「……? おい、アンタ」


『ここは終わりの街。全ての果てにある街だ』


 同じことを何度も繰り返す街人。


「……」


 えっ、何これ。ゲーム? 街のモブキャラ的な? 死んでゲームの世界に転生パターン?


 いやいやいや、何がなんでもいきなり過ぎるわ。今までの流れから脈絡皆無だぞ。小説の方向性まるまる変わっちゃうよ。


「路線乗り間違えてんぞ作者」


「そんな訳あるかい」


「どうわっ!?」


 いきなり後ろから声をかけられた。しかも何だか聞き覚えのある声だ。


「よ~す」


「って、じいちゃん!?」


 そう、俺のじいちゃんだった。


 名前は上下(カミシモ) 左右(サユウ)


 誰がつけたか知らんが、いつ聞いても適当な名前だと思う。作者の思考の単純さに絶望(ry


「じいちゃん何でこんなところにいんだよ!?」


 ややオーバーに驚き過ぎだと思うだろうか?


 しかし何を隠そう、じいちゃんは5年前に死んでいる。


 そのじいちゃんがいつの間にか俺の横にいたなんて状況だ。


 そんなん驚かずにはいられない。


「あ~うっさいのう。耳元で怒鳴るな」


 手をヒラヒラと振りながら、俺の疑問には答えずに未だ同じセリフを繰り返す第一街人(モブキャラ)に近づいて声をかける。


「おい、てっちゃん」


『ここは終わりの街。全ての果てにある街だ』


 じいちゃんが街人(てっちゃん?)を呼ぶが、やっぱり同じことを繰り返すだけで返事をしない。


 っていうかモブキャラに名前があるんか。


「無駄だよじいちゃん。それゲームのモブキャラだから同じことしか言わないんだ」


「ゲーム? 何言っとるんだ? ここはあの世じゃぞ」


 名に言っちゃってんの、馬鹿? みたいな目で見てくるじいちゃん。


 ってか、やっぱここあの世だったよ。


「このてっちゃんは酔っ払うといつもこうなるんじゃ。ドラクエの大ファンでな」


 ドラマチック・クエスチョン。略してドラクエ。今巷で流行っているらしいゲームソフトだ。


 残念だが俺はやったこと無いからよく分からない。


 そして、そのドラクエの大ファンが酔っ払うとモブキャラになる意味も分からない。


「今日はもう止めておけっていったのに飲み過ぎおって」


「…あの世に酒とかってあるんだ」


 驚く所が多すぎて一番どうでもいい所が気になる。


「何でもあるぞ。本にゲーム、公園に銀行、幼女から熟女まで」


 ツッコまないぞ。


「ウォッホンッ。そんなことよりお前、何でここにいるんじゃ」


「それは俺が訊きたい。何? マジで死んだの俺」


 はぁ…。と、じいちゃんがため息を一つつく。


 なにやら凄く面倒臭そうな様子だ。


 何故か肩をガッシリと掴まれた。


「なっ、なんだよじいちゃん?」


 じいちゃんの表情は穏やかだ。


「人生の半分も生きてないケツの青い若造が、ここに来るにはちと早いかの。というわけで――百年後くらいに出直してこんかあああああああいっ!!」


 俺の顔面に右パンチが炸裂した。






「ぐぼるはぁっ!!」


「うわっ!? 何事!?」




 気がつくと白衣さんの声が聞こえてきた。


 辺りを見回す。相変わらず手術台のある部屋のようだ。


 どうやら帰ってこれたらしい。


 ちなみに冷李さん……秘書っぽい人は白衣さんの後ろに控えてる。


 どうでもいいがモノローグで名前呼ぼうとしただけで殺意を出すのはやめて欲しい。思わず言い直してしまった。


 これからも秘書っぽい人でいこう。怖いし。いやマジで。


「?」


 白衣さんが首をかしげている。


「ぁ、ああ…。大丈夫だから、ご心配無く」


「そ、そうかい? 何度も異常が無いか調べたのに全然起きないから心配したのだよ」



 そう言って軽く笑う白衣さん。


 しかし、急に真面目な顔になり、


「わっ、私は君に一つ謝らなければならない事が…あるのだっ」


「え、え~と……何でしょう?」


 白衣さんが醸し出す緊張感につられて俺も緊張。


「それは…その、何て言うか……本当にごめんなさい!!」


 マジのトーンで謝る白衣さん。


 結局のところ、何について謝られているのか分からない。


「えっ…、うん。別に良い…よ?」


 でもとりあえず赦しておく。


 子供が真面目に謝っているのなら、それを赦さない訳にはいかないのだ。


「…どういう状況?」


 呟く俺。


「博士、大丈夫です。ここからは私が話します。よく言えましたね、偉いですよ」


 スッと白衣さんの前に出て、優しく言い聞かせるように言う秘書っぽい人。


「えっ? でもこれは……」


「大丈夫です」


 何か言おうとした白衣さんを制し、俺の前に立ち止まる。


 白衣さんの代わりに秘書っぽい人がなにやら言うらしい。


 秘書っぽい人が俺の顔を見る。


「……チッ」


 何故か舌打ちが来た。先程まで白衣さんに見せていた優しさなど微塵も感じない。



 その理不尽な対応に納得は出来ないが、何も言えない。怖いから。


 秘書っぽい人が喋り出す。


「……本来なら博士から伝えられる筈でしたが、今回は私から伝えましょう」


 嫌そうな顔を隠そうともしない秘書っぽい人だが、そのトーンは割かし重要そうな雰囲気だ。


 白衣さんの突然の謝罪に関係のある話だろうか。


「あなたの元の体ですが……」


 ……えっ、何ですか? 何か予想外に深刻そう……。


 ロクでもない気配がパねぇんですけど。


「現状、すぐ元に戻すのは不可能となりました」


「へ? ……それはどういう?」


 聞けば、事故によって半死半生のていだった俺を応急処置としてメタルバディにしたはいいが、後々再生して元通りにするはずだった肉体の方に問題が出来たらしい。



 どう聞いてもよろしくない方向に流れていく秘書っぽい人の話。


 秘書っぽい人が淡々と言葉を繋げていく。


「……あなたの体は」


 あ、ちょっと待って下さい。


 心の準備がまだ、





「再生不可能と判断し、“処分”しました」




 パねぇロクデモネェ……。



 お帰りなさいませ~


 読んでくださってありがとうございます


 やっと白衣さんと秘書っぽい人の名前を出せました 良かったです


 梨理華・リル・メリー・リルリ・リリアーヌ・カリスさんと


 冷李さんです



 あんまり 本編で出る機会無いかと思いますが


 一応補足しておきます


 作中 白衣さんの事を名前で呼べなかった主人公ですが 理由は二つ


 長くて覚えられなかったのもありますが もうひとつ 主人公がびびりのヘタレだからです


 名前で呼んで嫌な顔されるのを無意識の内に恐れたんです



 秘書っぽい人には既に嫌な顔されてますが・・・



 長々と書いてしまいました すみません


 それでは まったりペースの更新ではありますが


 しっかり続けていくつもりなんで 応援とかよろしく


 更新何時になるかわかりませんが 次回にお会いしましょう


 ではでは~



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