5『キャラ作りには一切の妥協も許されない』
5話目 投稿します!
やっぱりコメディって難しいですね・・・
これから精進しようと思いますので
応援して下さるとすごく嬉しいです
それではどうぞ 本文に行ってらっしゃいませ~
やぁ良い子の皆~、元気にしてたかな~
『教えてー♪ おにーさん!』の時間だよー。
と言っても今日から始まる新コーナー。
まずはこのコーナーの説明をするよ~。
このコーナーは、最近良くあるような皆からの質問にお兄さんが答えるなんてものじゃなく、
お兄さんの質問に皆が答えるというシステムを採用した反面教師系、超他力本願な全く新しいコーナーだよ~。
主にお兄さんの精神的安定に活用されるコーナーさ~。
良い子の皆はお兄さんの精神を守る為に全力で答えるように、わかったかな?
悪口とか言われちゃうとお兄さんが天井に吊るしたロープを輪っかにして遊び始めちゃうから。
皆、お兄さんには優しくしてね♪
それではさっそく、皆に質問です。
ドウシテコウナッタ?
何これ、恐っ。ありえねぇだろ。いったいどういう状況?
頭の中ではどこかで見たことあるような子供番組が面白おかしく陽気に歌い始めているが、視線は鏡の中のメタルバディに釘付け。
見開き過ぎて目が充血し始めている。
いわゆる現実逃避ってヤツがあまり効果を発揮出来ていないのだ。
しかし、仕方の無い事じゃなかろうか。
日常的に馴れ親しんだはずのマイバディが、ちょっと見ない間に言葉では言い表せないくらい大変な事になっているのだから。
マッチョとまではいかないまでも自分なりに気に入ってはいたスマートな体だったのに。
現在、首の下から生えている(もしくは接着されている)のは、めちゃゴツい鋼鉄の鎧(西洋風)。
例えるなら──小学校で仲良しだった優しくて面白いヒロキ君を街中で3年ぶりに見かけたら、世紀末を生き抜く北斗神拳の伝承者になっていましたみたいなあのカンジ。
ヤバイでしょ? 分かりにくい?
とにかく洒落にならん。
「……テラヤバス」
あまりに変わり果てたマイボディを前に俺が言葉を無くしていると、再び天井に格納されていく鏡。
天井から聞こえる気の抜けたようなズウィ~ンというモーター音が、放心していた俺を現実に引き戻す。
「どうだい! 私が自ら設計と改造をした新しい身体は!? 勿論まだ完成というわけではないが、私の自信作なのだよ!!」
そして、未だ混乱と困惑の極地にいる俺の耳に届く、白衣の少女の能天気ボイス。
まるで子供が自慢をするかのような声でペラペラと愉しげに喋る。
いや本当、愉しそうだな。このお子様。
俺は子供好きだ。
確かに普段の俺ならその子供ならではの愛らしい姿に、ついつい頭を撫でくりまわてしまっているところだっただろう。
しかし、今俺はこのお子様を校舎裏に呼び出したいイジメっ子の気分だ。
呼び出した挙句、その場で情熱的な愛の告白をしてやりたい。
そして返事を待たずに走り去ってやる。
超困らせてやる。
お前の学校生活を『よく分からないけどモヤモヤするこの気持ちなんだろう? ケフィアです』みたいなカンジで終わらせてやる。
『実は私ってモテる?』みたいな勘違いをさせてやるっ。
夜、布団の中で悶え死ぬような恥ずかしさを味あわせてやる!
……。
……ゴホンッ。取り乱した。
怒りで訳分かんなくなってたみたいだ。落ち着こう。
だいたい身体動かねーし。つか校舎裏ってどこだよ。
そんな訳でしょうがないから目で不満を訴え、口で不服を伝える事にする。
とりま、
「……なんていうか、あんまり嬉しくないっていうか……正直、状況が全く分からないんだけどさ」
日本人の得意技、遠回しの意思表示。発動。
「まぁ、とりあえずそういう事だから。勝手にこういう事されるのはなんていうか、迷惑……みたいな」
そこまで口にしたところで異変に気づく。
……なんか静かになった?
うるさかった白衣の少女が急に大人しくなったぞ?
少しは反省してくれたのだろうか?
「……ぐすっ」
……えっ。まさかっ。
「ぐすん……」
うそん!? しまった! 言い過ぎた!? 白衣の少女が涙目になっとる……!!
な、泣くのか!? 何だこの子!? 繊細っ!! 第一印象と違い過ぎるわ!!
「うぅ~……でも、でも、あのままにしたらどーせ死んじゃってたわけだし、だから、そんなに睨まなくても……」
いや、ちょっ、あるぇええー!? キャラ変わり過ぎでしょ! さっきまでの能天気ガールはどこ!? そっちが素なの!?
「いやっ、っていうか今何て……」
「……ぐすっ……ふぇぇ~」
この子、今何かけっこう大事なこと言った気がするんだが、まともに聞き返せる状況じゃ無ぇ!!
涙腺から滲み出た涙が、その大きな瞳から零れるまで秒読み状態に入っとる!?
3っ 2っ いt
「ちょっ!? あーっもう! わ、分かったから! 分かりましたから!! 泣くのは勘弁して! 謝りますから!!」
俺は悪くないが、全力で謝る。身体動かんから寝たきりだが。
さすがに女の子を泣かせてまで許さない程、鬼じゃないです。
……、と格好つけてみたものの。
女の子を泣かすという行為に腰が退けてしまう小心者なだけですけどね。
「こ、今度から気をつけてね?」
はたして“今度”とやらがあるかは知らんが。あるならその“被害者”が俺でなければいいと願う。
と、まぁ、そんな事を考えつつ、出来るだけ優しく声を掛ける。
まだ涙目ではあるが、持ち直したようだ。
しかし、さすがに通常運行並みの元気は白衣の少女には無いみたいだが。
完全に落ち込んだな。
しょぼーん。
まさにそんなカンジ。
……とにかく、やっと落ち着いたというわけだ。
ところで『喉元過ぎれば熱さ忘れる』。そんな諺がある。
どんな苦しい時があっても、その時が過ぎ去ってしまえばきれいさっぱり忘れてしまう。という意味らしい。
上手い諺だ。実際そうなのだと思う。他にも似た意味の諺で『魚を得て竿を忘れる』なんてものもある。
すまない。突然何を、と思うかもしれないので理由を話そう。
「──つまり私は熱を一定の方向に逃がすのでは無く新しいエネルギーとして使えないか考えたのだが──ところで君はオッカムの剃刀という話を知っているかい? あれは一つの概念としては優秀な考え方だが私は──究極のところ私の開発したエネルギーがリアクターとして機能すれば──」
喉元の熱さを忘れたらしい白衣の少女がメタルボディについての説明らしき呪文(全く分からない。日本語?)を唱え始めたのだ。
熱さを忘れるにしては早すぎる。さすがお子様とでも言うべきだろう。
そんな訳で白衣の少女が一人ペラペラと喋り続けるが放置。
どうせ分からんし。
そんな訳で俺は足り無い頭をフル回転。お題は『元に戻る方法』。
慣れないフル回転に頭から煙が出始める。しかし、そのかいあって一つの結論を導き出す。
結論。
俺が考えても答えはでない。
そんな訳で。
「もとに戻すこととか出来ないのか?」
分からないなら聞くしか無い。
って事で、さっそく3倍速くらいでペラペラと喋り続ける白衣の少女に尋ねる。
「──この法則性を加え──……やっぱり元に戻りたいのかい?」
白衣の少女は俺の問いかけに反応して逆に問いかけてくる。
「そりゃまぁ」
曖昧に肯定する。
正直言えば、かなり元に戻りたい。
自分の身体がごっそり無くなってるのはなかなかに不安な状況なのだ。
何かこう自分を無くしちゃうような、口で説明出来ないカンジ。
そんな俺の不安を知ってか知らずか何故かテンションの低くなった白衣の少女は俯き気味に、
「……その身体は私が自ら考案し研究を重ね、開発した最高にして最強の機体……。この星でもっとも堅く最軽量の金属である“リリカライト”を装甲に使う事で、戦車砲などではカスリ傷一つだってつくことさえ無い。熱にも強い、錆びないし溶けない。絶対に間違い無く、究極の機体だ。私が保証しようじゃないか……」
そう言ったあと、若干暗い雰囲気を吹き飛ばすようにいきなり明るい口調で話し出す。
「前より今の身体の方が便利だし、何よりかっこいいとは思わないかい? だから、もう元の身体には戻らなくていいんじゃないかな~? なんて、ハハハッ」
明らかに無理したような笑いで、勤めて明るくそう言った。
「ハハハッじゃ無ぇええええ(怒)!!」
「すみませーーん(泣)!!」
……んでまぁその後、見事に無神経な白衣の少女のセリフにカチンときた俺にビビった白衣の少女がまた泣くという事件が起きたのだが。
あんま関係無かったりするので割愛。
後に和解した白衣の少女から聞いた話なのだが、俺自身に睨んでいるつもりが無くても俺の目はとても怖いとのこと。
鋭いとか眼力がある訳ではなく、ただただ怖いらしい。
よくわからん。
結局、この身体の事については後で詳しく話してくれるらしい。
そんな訳で話は進む。のか?
……。
そういえば、この部屋にもう一人くらい居たような気がするんだが……。
気のせいか?
・・・なんですかね?
キャラが本っ当に言うこと聞きません
好き勝手に動きます・・・
どんどんストーリーが変わっていきます
すみません 言い訳です
何度も言うようですが 私の実力不足が原因です
そんなわけで次話投稿がか~な~り遅くなることが なきにしもあらず・・・
とにかく がんばります
それでは 次回にお会いしましょう