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15『生きていられる奇跡に(中編!?)』

15話目です



やっと投稿出来ました~



もう本当に申し訳ない


待っていた方など皆無かと思いますが、少しでも気にして下さっていたのなら土下座します



相も変わらずダメダメな文章力と表現力ですが、なにとぞよろしくお願いします


それでは15話目です



どうぞ行ってらっしゃいませ~



『アレを“救う”にしても“殺す”にしても、まずは動きを止めないことにはどうにもならないのだよ』


 おそらく俺の視線カメラ越しに狂ったように両腕を振り回すジークを見ているだろう白衣さんの声。


『そして、どうやらアレは外界から受けた刺激ストレスを学習し、瞬時に対抗策を作り出すようだね。それに対するこちら側の対抗策としては、できる限り一撃で決めてしまえるのが望ましいのだが……現在の装備ではアレを一撃で止めるだけの威力を出せる戦力は確保出来ないだろうね』


 ・・・あれ? 意外と冷静な分析と判断だと思うんだが。

俺が考えていた白衣さんの性格からして、“私の開発した最高傑作に不可能など無いのだよ!! ガンガンいけぇっ!!”くらいの無茶は言ってくるかと思ったんだが…。


 流石にそこまでお子様な考えじゃないんだな。伊達に自分を天才とか言ってない。えらいえらい。


「って! じゃあ、どうすんのゎっ!? このままじゃ、じり貧だっぁぶねぇ!!?」


 白衣さんの言動にのんびりと評価なぞつけてる場合じゃないな。


 飽きもせずにジークが飛ばしてくる鎌鼬を避けまくりつつ、白衣さんに打開策を訊く。


『……仕方がないのだよ。

まだ使うつもりでは無かったのだが、アレを出すとするのだよ』


「アレ? アレって何ぅわっちょっ!? 死ぬ! そろそろ死ぬから!? なんでもいいから早くプリーズ!!」


 ヤレヤレ…、と溜め息をつきそうな声質の白衣さんに催促をする。


 早いとこ何とかジークを止めないとヤバイ。そろそろ輪切りにされる。マジで。


『わかったのだよ。ただし、調整に時間がかかる…といっても1~2分程度だが、それまで逃げ続けてくれたまえ』


 軽く言ってくれるがしょうがない。


「オッケーぇいぃ!? お願いだから早くしてくれよ白衣さッぶなあ!?」


 さっきから鎌鼬の数は減っているものの、狙いの精度が上がっていくせいで生と死の紙一重を行ったり来たりだ。今までの会話の中で何度首チョンパされる自分を幻視したことか・・・。

 どうやらジークの進化は恐ろしい速度で進んでいるらしい。

 だが。


「それにっ…」



 俺は強化薬なるものがどんなものであるのかは詳しく知っている訳ではないが、


「これ以上…」


 見れば時折口から血を咳き込み撒き散らしながら鎌鼬を放ち続けるジーク。


 鎌鼬の数が減っているのは精度を上げるためだけじゃなくて単純に限界がきているのだろう。


 当たり前だ。あんな急激な進化に生物が耐えきれる訳無い。

「ジークを苦しませる訳にはいかないっ、助けてやらなきゃね──」


 早く本来のジークに戻してやりたい。その為に早くしてくれよな!っと白衣さん早口で若干噛みながら言うと、



『……ップ、フハハハハハハハッ!』


 盛大な笑い声が聞こえてきた。


 え、俺なんか変なこと言った?



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

Side 白衣さん目線



 モニターに映し出された光景では敵の置き土産の生物兵器ジークというそうだが、相も変わらず腕を振り回すことによって生まれる真空刃を飛ばしまくっている。画面が異常に揺れたりたまに逆さまになるのは、彼が真空刃を必死に避けているからだろう。・・・う、さすがに少し気持ち悪くなってきたのだよ・・・。


 そんな中で、彼の言った『ジークを苦しませる訳にはいかない』という言葉。


 これを聞いて思わず笑いがこぼれて(・・)しまったのだよ。


『白衣さんどうかしたのぉわぁっぶね!?』


 私の笑い声を不審に思ったのだろう、彼の音声が訊ねてきた。



「ハハハッ──いや~、すまない。なんでもないさ。そうだね、早く助けてやるべきだねっ!」



『? おうっ!!』


 そう言って彼からの通信が一時的に閉じる。


「それにしても……“助ける”、か……プフッ」


 彼の言葉を思い出して、また笑いそうになってしまう。自分が危険な状況で他人(敵の、しかも生物兵器だが)を助けたいなんて、聖人であってもなかなか出るものじゃない。まして、その助けたい相手が自分を殺そうとしているのだ。もはや優しいを超えて甘い。だが、その甘さ嫌いじゃないのだよ。


「どうなさいますか? 博士」

 ネタを混ぜつつ思考していると、今度は側に控えていた冷李君が訊ねてきた。


「敵の兵器を“助ける”のですか?」


 「勿論なのだよ」と答えたいところだが、冷李君は真面目の堅物を地でいくからそれでは確実に否定されるのだよ。だが堅物の冷李君を納得させる方法はある。



「こ、これは訓練なのだよ冷李君!」


「…訓練、ですか?」


 食いついた。


「そうなのだよ! 実戦だからこそ装備の扱いや性能を彼に正しく理解させる機会にはもってこいだし、なにより装備自体の稼働実験にもなるのだよ!」


 合理的や現実的、利便性なんていう堅い考え方をするタイプの人間の説得には、より合理的に、より現実的に、必要にせまったような言い方をすればいい。私の持論ではあるが、実際冷李君にはそれがよく効く・・・はず。


「…なるほど。あくまで“訓練や実験”の為なのですね博士?」


 ・・・分かりました。と、数秒の黙考の後で冷李君の了承が下りる。ふぅ~、今の数秒だけで異様な緊張感があったのだが、どうやらなんとかなりそうなのだよ。ふっ、やはり私の持論は正しかったということだろう。


 しかし、冷李君の言葉の“訓練”と“実験”のところだけ、妙に強調されていたような気がするのだよ・・・。なんか嫌な予感がしてきた。



「調整が終了しました、座標の補足と転送をお願い出来ますかナビ?」



『ジャッジ 了解しました ・・・座標補足 転送します』


 冷李君の言葉から感じた違和感について考え込んでいる私の後ろから当の冷李君とナビの会話が聞こえてきた。どうやら装備の転送を行なっているらしい。思っていたより早く調整が終わったなぁなんておもいながら、頭を切り替えようとそちらに向き直った私の視界の端にチラッ☆と写りこんだのは・・・。


「…へ?」


 若干薄暗い照明の中でもなお黒い機甲部分と、銀色に鈍く輝く無骨な刃が特徴的な斧だ。うん。斧だ。


 ・・・私の身の丈程もあるそれは今まさに彼の元に転送されようとしている。あれ?


「ちょ、まっ?! そそそれはダメなのだよ! ナ、ナビっ、転送中止!」


『ジャッジ 了解 転送を中止・・・出来ませんでした』


 慌てて転送を止めようとナビを止めるが間に合わない。


『ジャッジ 申し訳ありません 何か間違いがありましたでしょうか ドクター梨理華』


 いつもどうり無表情のナビだが、どこか不安そうに見える。自分が何かミスを犯したと思ったのだろう。しかし、そうではないのだ。


「い、“今の”は……」


 私の記憶に間違いが無ければ、今のは全装備の中でも一番の問題児(“不良”品)・・・。あまりにも威力に重点をおきすぎて、市街地なんかでは絶対に使えない所謂ネタ武器。あの頃は私も若かったと言わざるおえないモンスター。その名も『重戦斧じゅうせんそう』──


「──“ボルグベルテ”っ」



リアルに大陸の地形図が描き変わる危機に冷や汗が止まらないのだよ・・・。



お帰りなさいませ~



どうでしたか? 相変わらずだったでしょ?



因みに白衣さんが最初の方で言ってた「アレ」と『ポルクベルテ』は別物です



なにかご質問などありましたらご遠慮無く



感想なども出来れば欲しいものです


余裕があったら返事もしますのでよろしくお願いしま~す



15話目でした~




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