下校
今朝まで、普通だったオレは…美少女の彼氏として過ごしております。
不思議すぎる…
歩きながら、美少女はオレに
「お家に、たまに遊びに行ってもいい?」
なんて、言ってきたんですよ?
夢やないの?
…
「うん、いいよ。毎日でも大歓迎だよ」
と、とりあえずこたえてみた。
すると、
「毎日か、嬉しいな」
って、微笑むんですけど?
てかさ、オレのこと大好きやんけ?
「その…いつから好き…なの?」
「はじめてみたとき、衝撃を受けたかな。うわぁ、かわいい〜って」
え、
一目惚れだった。
しかも、オレってかわいい系なんだ?
「あー…そうなんだ」
「うんっ」
オレ…
もっと自信もたなきゃだな。
こんな美少女がいきなりオレに、一目惚れとかさ…
不思議な感覚で、ふわふわ歩いていたらいつのまにか家の前まで歩いていた。
「あ、家ここ」
「そっか、教えてくれてありがとうね!今度都合のいいとき連れてくる。あ、少し大きくなってからね」
?
だれを?
何が大きくなるん?
え、まさか…ご両親⁉︎
連れてくる…?
大きくなるってのは、愛がってことかな?
くくく♡
美少女ってのは、ずいぶん積極的なんだなぁ。
知らなかったよ。
まあ、いいだろう。
「うん、わかった。じゃあ、今度はオレが送るから。今日はありがとう」
「ううん、こちらこそ」
美少女は、るんるんで帰って行った。
そのるんるんがあまりにも可愛かったので、オレは美少女を呼び止めた。
「待って」
と。
クルッと振り向く美少女にオレは、
「もう少し話さない?」
と声をかけていた。
美少女は、笑顔で
「うん!」
と、こたえてくれた。
早速オレの部屋ってのも、あれなので近くの公園で座って話し込んだ。
「ねえ、佐藤くんは真っ白とか黒とかどんな色が好き?まだ言ってなかったね」
と、色の話をしてきた美少女。
えっ?
それって……⁉︎
私服とか?
てか、なぜ白黒限定?
まぁ、いいか。
シンプルイズベストってやつかな?
「えと…オレは白とか…」
「よかったぁ。真っ白だよ」
美少女は、安心したように微笑んだ。
真っ白…
…
オレの頭が一瞬真っ白になりましたとも。
でも、白いいよね。
やっぱりかわいいわぁ。
オレは思わず心の声が溢れ出た。
「好き…」
と。
「え?」
いきなりのオレの好き発言に、美少女がじっとオレをみた。
「オレ、まだ好きって言ってなかったから」
…
美少女もオレを見ながら
「うん、わたしも大好き」
と返してくれた。
そして、少し遠くを見つめながら
「これから十年…いや二十年って一緒にいてくれるんだよね?ほんとありがとう」
と、オレをみて微笑む美少女。
えっ⁉︎
十年とか二十年って…
結婚前提ってやつ⁉︎
まぁ、たしかにさっき両親連れてくるみたいなこと言ってたもんな…
それにしても、なんでそんなに焦っているんだ?
病弱なご両親を安心させたい?とか?
それとも、おじいちゃんおばあちゃんに結婚の報告して、安心させたいとか?
よく事情は、わかない。
でも、そのうちわかるのだろう。
「うん、そうだね。幸せにするよ」
オレは、美少女に誓い微笑みあった。
今朝まで、普通の日常を過ごしていた。
それが今は、美少女の彼女と見つめ合い愛を誓う。
こんなことって、あるんだなぁ。
なんなら、結婚を前提だぞ?
…
うまくいきすぎていやしません?
こんなことって、あります?
明日起きたら、オレってどうにかなってないよね?
宝くじでも当たるとか、なんかいきなり大富豪になるとか、だれか予言でもしてた?
…それとも、やっぱりオレのことガチの美少女一目惚れ?
優しそうとか言ってたけど…
オレって普通よね?
過去にどんな彼氏と付き合ってたんだろ?
よっぽど辛かったのかな?
…
ちょっと待っててと、美少女を待たせて近くの自動販売機で、飲み物を買って美少女に渡した。
そしたら、目を丸くして
「えっ、これわたしの好きなやつ!ありがとう」
と、喜んでくれた。
その飲み物は、オレが好きなやつだ。
これはもう運命でしか、ないよね。
ならよかったと、お揃いのドリンクで乾杯して、仲良くジュースを飲んだ。
幸せすぎです‼︎
続く。




