第62話「また紙盗まれたからガチで犯人探してみたけど質問あるw?」(6/12)後編
その視線が、地面に転がる銀色の銃に向けられる。
アイスクリームが落とした天使銃。
本来、天使しか扱えないはずのそれを、イエローシールは迷いなく拾い上げた。
「元人間風情が…」
銃口がココアに向けられた瞬間、空間が歪む。
天使の力が暴走する。
イエローシールの腕が焼け焦げるほどの反動。
だが、撃った。
――轟音。
世界が白く染まった。
爆風が城の一角を吹き飛ばし、空が裂ける。
ココアの姿は、爆煙の中に消えた。
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場面は変わり、チョコレートとキャンディが合流していた。
静かな海風が吹く中、二人は言葉を交わす。
「……キャンディ、勝てたのか。流石だぜ。」
「いいえ。助けられた…。」
「誰に?」
その時、空が揺れた。
遠く、城の方向から巨大な爆発音。
空が赤く染まり、黒煙が立ち上る。
「……なんだ、あれは」
チョコレートが目を細める。
アイスクリームは苦しそうに…。
「天使銃…」
とつぶやく
「おそらくイエローシールが…」
「……あいつ、敵なんじゃ?」
チョコレートは舌打ちし、キャンディと目を合わせる。
「地上に逃げるぞ。ここも、巻き込まれるかもしれん」
「了解」
アイスはイエローシールを心配しつつも同意した
3人は、風を切って天界から跳び降りる。
その背後で、空がさらに赤く染まっていく。
〇~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
爆煙が晴れた時、ココアは静かに立っていた。
だが、その鎧は――砕けていた。
「……これは、予想外だな」
胸元の装甲が剥がれ、肩のプレートは焼け焦げて落ちている。
ココアは自らの鎧を見下ろし、わずかに目を細めた。
「天使銃……か。あれは自身の生命力そのものを使う物、後先考えずに攻めてきたな。」
一方、イエローシールは距離を取っていた。
銃を構えたまま、肩で息をしている。
「……生命力を使いすぎた…。回復するまで、時間が必要だ」
ココアが一歩踏み出すと、イエローシールはすぐに跳び退いた。
その動きは、逃げではなく、時間稼ぎ。
「ほう、大したものだな。」
「ああ、負けるくらいなら僕は土下座でも何でもして逃げるね。」
ココアは笑う。
その笑みは、戦いを楽しむ者のそれだった。
イエローシールは、回復の時間を稼ぎながら、城の瓦礫を飛び越え、ココアとの距離を保つ。
そして、ついに――その瞬間が来た。
「……回復完了」
イエローシールは銃を捨て、腰の鞘から一本の日本刀を抜いた。
その刃は、天使の技術と人間の魂が融合したもの。
名を…。
「《天穿・黄昏ノ太刀》(てんせん・たそがれのたち)」
空気が震える。
イエローシールの姿が消えた。
――一閃。
ココアの肩から腰に掛けて、浅い切り傷が走る。
血が滲む。
だが、ココアは微動だにしない。
「……むっ」
イエローシールは、連撃を繰り出す。
斬撃が空を裂き、地面をえぐる。
「速い。だが、重さが足りない」
最後の一撃。
イエローシールは跳び上がり、渾身の力で振り下ろす。
――ざくっ!
確かな手ごたえと衝撃が走る。
イエローシールの腕が軋み、刀が折れた。
「……っ、が……!」
そのまま、イエローシールは力尽きて地面に倒れ込む。
肩で息をしながら、血を吐く。
「皮肉なもんだな」
ココアは、折れた刀を見下ろしながら、静かに言った。
「攻撃したお前が倒れ、攻撃を受けた俺が見下ろす。」
イエローシールは、笑って倒れた。
その笑顔は、敗北の中に、わずかな満足を含んでいた。
◆キャラクター人気投票&作品の今後について◆
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いつも本作品をご覧いただき、誠にありがとうございます。
作者の**双葉フレディ**です。
本作品は連載開始から約1ヶ月を迎え、これを記念して**キャラクター人気投票**を実施させていただくこととなりました。
日々のエゴサーチを通じて、延べ**1,000名近くの方々**に作品をご覧いただいていることが分かり、心より感謝申し上げます。
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●人気投票ルール
- **1アカウントにつき最大3票まで**投票可能です。
- 投票は、作品内のどの感想欄でも構いません。コメント欄にキャラクター名をご記載いただければ集計いたします。
- **1人で1キャラに3票すべてを投じることも可能**です。
- 投票の締切は**9月末日**とさせていただきます。
なお、4キャラに投票された場合など、合計票数が3票を超える場合は、各キャラに均等に票数を割り当てる形となります。
例:4キャラに投票した場合、1キャラあたり0.75票となります。
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●作品の今後について
現在、人気投票の結果は**0票**となっております。
この状況を踏まえ、今後の作品の展開についても検討を進めております。
当初は数年にわたって連載を続ける構想でおりましたが、現時点では**9月末を一区切り**とし、**年内で完結させるかどうか**を判断する予定です。
また、作者自身の創作意欲にも波があり、正直なところ少し気持ちが離れてきている部分もございます。
それでも、これまで応援してくださった皆様には心より感謝しております。
物語の進行には登場人物の存在が不可欠です。
そのため、もし人気投票の結果、登場人物が全員退場となった場合には、**物語の継続が困難となり、打ち切り**という形を取らざるを得ません。
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●最後に
読者の皆様の声が、物語の未来を形づくります。
お気に入りのキャラクターへの投票や、作品へのご感想など、ぜひコメント欄にてお寄せいただければ幸いです。
皆様のご参加を、心よりお待ちしております。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
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