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第44話「夏休みだし王様から豪華客船でクルージング旅行招待されたから行ってみたけど質問あるw?」(6/9)

豪華客船《エスポテトワール号》の甲板は、夜の海風に包まれていた。

月明かりが波間に揺れ、遠くには灯台の光がちらちらと瞬いている。

静寂の中、甲板の一角に設けられた特設テーブル。そこに、二人の影が向かい合っていた。


一人は、陽気な詐欺師――ぱちわた。

もう一人は、完璧な毒舌令嬢――スルメ。


「……ションディに勝てれば、俺も貴族の仲間入りって、ことでいいんだな?」

ぱちわたは、チップを指で弾きながら、余裕の笑みを浮かべた。


スルメは、紅茶を口に運びながら、冷たく言い放つ。


「勿論ですわ。人の上に立つもの、人より秀でていなければなりません。貴族の肩書だけに溺れぬよう、定期的に頭を使わないとですわ。」


ぱちわたは、笑顔を崩さない。


「どうだかな?俺が勝っても隠蔽されそうだ。」


「この試合は貴族達の間で全国放送されてます。そのような事をすれば、わたくしは一生、恥さらしとして生きることになりますわ。」


その言葉に、ぱたわちは笑った。


案内係が、静かにルールを告げる。


「心理ギャンブル。カードを伏せて宣言し、相手が“信じる”か“疑う”かを選びます。騙せばポイント、見破ればポイント。失点がマイナスに達した者は、脱落です。」


ぱちわたは、カードを引いた。

手札を見て、ニヤリと笑う。


「ハートの7だ。信じるかい?」


スルメは、ぱちわたの目を見つめた。

その瞳に、一瞬の揺らぎを見た。


「……信じますわ」


案内係がカードをめくる。


「結果は――“ハートの8”。騙し成功。スルメ様、失点1」


沈黙が走った。


スルメは、目を見開いた。


「……っ!?」


ぱちわたは、笑った。


「さっそく追いつめられたな。中継は切るかい?」


スルメは、紅茶を置き、静かに言った。


「……淑女たるもの相手も立てなければなりません。一方的な蹂躙では挑戦者もいなくなりましょう?」


そのセリフに、ぱちわたは鼻で笑う。


「俺に花を持たせるために、わざと負けたってか?」


ぱちわたは、次のカードを引いた。


「スペードの2だ。信じるかい?」


スルメは、微笑んだ。


「嘘ですわね。あなた、目が泳いでますもの」


案内係がカードをめくる。


「結果は――“スペードの2”。騙し成功。スルメ様、失点2。退場です。」


ぱちわたは、椅子を蹴って立ち上がった。


「よっしゃああああああああああああああああああああああああああああっ!!」


だが――その瞬間、スルメは静かに手を挙げた。


「……待ってください。カードの裏、少し光ってますわね」


案内係がカードを確認する。


「……これは、カードを重ねて…。ぱちわた様、イカサマ判定。イカサマは一発退場です。」


ぱちわたは、顔を引きつらせた。


「ちょ、ちょっと待って! 俺は、そんなの知らない。仕組まれたんだ。」


スルメは、立ち上がる。


「証拠隠滅までお考えにならなかったとは……浅はかですわね。

それに、わたくしに見抜かれぬと高を括り、己の才覚に酔いしれたその傲慢さ――それこそが、貴方の敗因ですわ。」


ぱちわたは、案内係に両脇を抱えられる。


「待てよ。地下はイヤだ。」


「まあ、地下の労働施設はお嫌いですの?

それほどまでに泣いて縋るとは、見苦しいことですわ。

――ならば、海にでも捨てて差し上げなさいませ。

せめて波の音にでも慰められることですわね。」


地下ではなくそのまま、船の縁へと連れて行かれる。


「や、やめろ! ションディ! 俺はまだ……!」


その叫びもむなしく、ぱちわたは――**海へ投げ捨てられた**。


「うわああああああああああああああああああああああああああああっ!!」


水しぶきが上がり、静寂が戻る。


スルメは、髪を整えながら言った。


「次は……ニート勇者様ですわね。楽しみにしていますわ」


〇~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



甲板の上、夜風が静かに吹き抜ける。

チョコレートは、ビスケットとキャンディを連れて、勝利の余韻に浸る間もなく、次の会場へと案内されていた。


「……働いた直後に次の仕事って、ブラックすぎんか?」

チョコレートは、疲れた顔でぼやいた。


「……あたいらのためやろ?」

ビスケットが、ニヤリと笑う。


「……感謝」

キャンディも、短く言葉を添える。


そのときだった。

遠くの甲板から、男の叫び声が響いた。


「や、やめろ! ションディ! 俺はまだ……!」


チョコレートは、顔を上げた。


「……あれ、ぱちわたじゃね?」


次の瞬間――水しぶきが夜空に舞った。

ぱちわたの姿は、海へと消えた。


「うわああああああああああああああああああああああああああああっ!!」


静寂が戻る。

波の音だけが、彼の末路を物語っていた。



水しぶきが夜空に舞い、ぱちわたの叫びが波間に消えたその瞬間――


「…ちっ」

ビスケットは、迷うことなく甲板の縁から飛び込んだ。


「た、たすけ、しにたぐな…がぼがぼ」

海中でバタつくぱちわたが、情けない声を上げる。


「しっかりつかまれ。離したらぶっ殺すぞ。」

ビスケットは、豪快なクロールでぱちわたを、即捕まえる。


「し…しぬ…」

わたぱちは情けない声を上げる


「黙っとればええがな。死んだら、ぶっ殺すぞ。」




甲板の上では、キャンディが無言で浮き輪を手に取った。

風に髪をなびかせながら、静かに言う。


「……投げる」


浮き輪は、完璧な軌道で海へと飛び、ぱちわたの頭に直撃した。


「ぐはっ!?い、いたぃ」


ビスケットがぱちわたを、浮き輪の中央に押し込むように突っ込んで、紐で縛りつけて言った。


「引け!あたいは、まだ大丈夫や!」



案内係は、静かに記録を取っていた。


「……救助行為はルール違反ではありません。特例として、ぱちわた様の脱落は保留となります。ただし、次のゲームには参加できません」


チョコレートは、甲板の手すりにもたれながら、ため息をついた。


「……あいつ、詐欺師のくせに、妙に愛されてんな」


キャンディは、静かに頷いた。


「……同意」


ビスケットが、船に戻ってから言った。


「いや、普通、人が落ちたら助けるやろが」


ぱちわたは、びしょ濡れのまま、甲板に転がりながら言った。


「……すまん。」


チョコレートは、目を細めた。


「……お前を許したわけじゃね~からな?」


ぱちわたは、黙った。


そのとき、甲板の奥から、静かな足音が響いた。


スルメが、月明かりの下に現れ、紅茶を口に運びながら言った。


「まあ、騒がしいことですわね。ニート勇者様。次は、あなたの番ですわ」


チョコレートは、顔をしかめた。


「……合コン以来だな。毒舌令嬢」


スルメは、微笑んだ。


「ええ。あのときは、あなたの“無能っぷり”に感動しましたわ。今回は、もっと深く知りたいですの」


チョコレートは、椅子に座り直した。


「……俺は、働きたくないだけだ。勝つためなら、手段は選ばない」




「第四ゲーム《テキサスホールデム》、開始まであと10分です。準備をお願いします」


チョコレートは、椅子に座り込んだ。


「……働きたくない。けど、負けたら全員仲良く……くそ、やるしかねぇ」


ビスケットは、肩を叩いた。


「お前、ニートのくせに、やるときゃやるやん」


キャンディも、静かに頷いた。


「……期待」


チョコレートは、深く息を吐いた。


「……俺は、働きたくないだけだ。勝つためなら、手段は選ばない」



◆夏休みだよ!キャラクター人気投票!!!◆








---








●重要なお知らせ








この度は、当方の小説をご覧いただき、誠にありがとうございます。




作者の**双葉フレディ**と申します。








本作品が連載開始から約1ヶ月を迎えたことを記念し、ささやかながら**キャラクター人気投票**を実施させていただくこととなりました。








日々エゴサーチをしている中で、ありがたいことに延べ**1,000名近くの方々**に作品をご覧いただいていることが分かりました。




本当にありがとうございます。








本来、人気投票は“人気作品”で行われるものだと理解しております。




そのため、現時点で投票を開始しても、コメントがゼロになる可能性が高いと考えております。








そこで――




**特別ルール**を設けさせていただきました。








簡潔に申し上げますと、**投票数が1未満のキャラクターは物語から退場(殺害)**となります。








すでにご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、作者はそういった展開が大好きです。




詳細につきましては、以下のルールをご確認くださいませ。








---








●投票ルール








- **1アカウントにつき最大3票まで**投票可能です。








 **Q:4回投票したらどうなるの?**




 **A:投票数は3票が上限ですので、4票を3で割った数が各キャラに割り当てられます。**




  例:4キャラに投票した場合、1キャラあたり0.75票となり、**1票未満扱い=退場対象**となります。








- 投票は、作品内のどの感想欄でも構いません。




 コメント欄にキャラクター名を記載していただければ集計いたします。








- **1人で1キャラに3票すべてを投じることも可能**です。








- 投票の締切は**9月末日**とさせていただきます。








---








●補足とご案内








この告知文は、9月末まで作品とともに掲載いたします。




明後日以降の作品では、まるで選挙のように**各キャラクターの命乞いシーン**を描く予定です(笑)








主要キャラクターが退場すると炎上するかもしれませんが――




**生殺与奪の権利は、読者の皆様にお預けいたします。**








作者個人としては、主要キャラの全滅や退場展開が大好きですので、**本当に実行いたします。**








現代社会では「見て見ぬふり」が当たり前になりつつありますが、




この作品を通して、**声を上げることの大切さ**を少しでも感じていただけたら嬉しく思います。








果たして、キャラクターたちの運命を変える声を上げてくださる方は何人いらっしゃるのでしょうか――




作者自身も、非常に楽しみにしております。
















## 投票可能な登場キャラクター一覧








- チョコレート(主人公・ニート勇者)   0票




- キャンディ(殺人鬼クーデレ)     0票




- クッキー(メンヘラ魔法使い) 0票




- ビスケット(DQN戦士) 0票




- グミ/マギー(統合失調症ヒロイン) 0票




- ゼリー(幼児化フェアリー) 0票




- スルメ(毒舌令嬢) 0票




- ぱちわた(詐欺師) 0票




- らーめんばあちゃん(本名:よっちゃん) 0票




- ガム(社畜書記 0票




- クラッカー(ギャンブル依存症の王様) 0票




- ポテトチップ(善人魔王) 0票




- アイスクリーム(守銭奴天使) 0票




- 飴ハントレス       0票












書いとかないとボーボ〇とか言いそうなので一覧にしときます。




勿論、これ以外で作者も忘れてたキャラがいたら描いてくださって結構です。








---



### ビスケット(DQN戦士)


「あ~みなまで言うな…。自覚はしてっから… まあがさつだし?好きなことやりまくってきたから、今更どうとか言うつもりもね~けどよ?お前ら主要キャラが死ぬと、でら作者責めたり、敵キャラ責めたりするけどさ?実際、お前らは何をやったよ?ここの作者の予想通り見て見ぬふりか?ふざけんなや…ぶっとばすぞ…!目の前で倒れてる人や困ってる人を見付けたら助ければええがなって言っておきながら、いざ自分が生殺与奪を与えられたら何もできね~。お前らはガキか?ガキなら今後の進路やら、そういうので周りや親に言われたレールしか走れないクソみたいな人間になるんだろうよ。親世代なら、お前は子どもに人助けしろだとか、いじめはやめろだとか善悪を語るなよ?お前も大多数に隠れて見て見ぬ振りしたイジメの加害者と同じだからな!!!お願いだ……誰か一人でも、あたいのこと……必要だって言ってくれよ。消えたくない……あたい、まだ戦えるんだよ……!」


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