第21話「ロリコンニート勇者です。仲間をロリ化させたんだけど何か文句あるw?」(4/6)
ゼリーの渾身のゼラチン光線はグミにクリティカルヒットした。
だが、何事もなかったかのように
グミはゆっくりとゼリーに歩み寄る。
「うむ、興醒めじゃな。本気でわらわに通じると思っておったようじゃのう。久かたぶりに、この世に姿を見せたというのに、随分と軽んじられたものじゃ。不愉快極まりない。このような無礼に、わらわを呼び出した罪は深く、代償は高くつくぞ…。覚悟するがよい。」
ゼリーは顔を引きつらせ、声を震わせながら言う。
「ちょ、ちょっと待って……あたし、ほんとはそんな強くないし……!
ちょっと調子に乗っただけだし……!
前の勇者?あれもウソ!封印されたのは、あたしが魔王様にお願いしたからで……!」
グミは無言で手を伸ばす。
その指先から黒い霧がゼリーの足元に広がる。
「ふふふ、滑稽極まりないことよのぉ。逃げる原因たる者、その相手の顔を忘れるとはな。どれほど浅はかで脆弱な存在であったことか…。」
ゼリーは完全に動揺し、膝をついて頭を下げる。
そう土下座だ。
「……ごめんなさい。ほんとに……ごめんなさい……」
その姿は、先ほどまでの威勢の良さとはまるで別人だった。
「ふふ、さて、この無礼の代償をいかに支払わせるべきかの?火あぶりの熱き炎で浄化させるか、それとも皮剥ぎの痛みで思い知るがよいか。あるいは車で引きずり、後悔という名の軌跡を残すか。いや、水攻めもまた悪くはあるまい。冷たき深淵の恐怖を思い知らせるのも一興かもしれぬな…。おのれの罪、しかと噛み締めるがよいぞ、ククク…。」
グミは、ゆっくりゼリーに歩み寄る。
本当にふざけてるんじゃないかと感じるくらいゆっくりだ。
一歩また一歩距離が縮まるたびに
ゼリーは「ひぃぃぃ~~~~!!!おゆるしお!!!」と地面に頭をこすりつける。
ゆっくり近付いた方が、より長く恐怖を与えられるとわかっているようだ…。
「そ、そんなにグミって怖いんだ…。」
「以前は確か、意味もなくゼリーの歯を抜いて遊んでたわねwww。おっかしいのよぉ~。ゼリーったら、ゼリーしか食べれなくなっちゃてねwww」
何がそんなにおかしいのか。イジメられる側だったチョコレートは全く理解できず少しクッキーにも不快感を覚える。
ゼリーは地面に這いつくばり、衣類も脱ぎ捨て全裸土下座までした。
震える声で謝罪を繰り返していた。
「……ごめんなさい……ほんとに……もう、ゼラチンとか言わないから……二度と調子にのらないから!!!」
グミはゼリーの頭上に立ち、冷たい瞳で見下ろす。
「ふむ……命乞いなど耳に届いたが、わらわの憤りが消えるには程遠い。この場で直ちに裁きを下すか、後日にじっくりと苦しみを味わわせるか……選ぶがよい。それすらも叶わぬのであれば…。わらわの口から、みなまで言わせるか?」
ゼリーは小さく頷き、声を絞り出す。
「……後日で……お願いします……」
グミはそれ以上言葉を発さず、静かに背を向けた。
その冷たい態度に、場の空気はさらに張り詰める。
チョコレートは、グミの背中に向かって声をかけた。
「グミ様、そろそろ彼女たちの精神、戻してもらえませんか?」
その瞬間、空気が変わった。
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