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第7話 技術に取り残された俺

俺がいなくなった後の話を詳しく聞いた。

ゲートはクリアされた後、入場できるようになることがある。その場合、ゲート難易度は半分以下になり、敵の数も減る。ボスは再生することがないので、クリア報酬などは出ないが強い敵にあたる心配もない。またゲート崩壊も起こらない。

炎帝の第一ゲートは消えないゲートであったらしい。

そのおかげか、戻ってこない俺たちを心配したプレイヤーが救出に来た。

一面氷の世界の中、ボス部屋で氷の像になっているゼロを発見。数日かけて運び出されたそうだ。ちなみに、ボスの残骸は残っていなかったらしい。

魔物の肉体からアイテムが取れることがあるので残念だ。粉々に砕けたのだろう。

そのまま数日、近くの倉庫で保管された後、死亡検証が行われて展示に至ったらしい。さすがに凍っている人間が生きているとは思わない。写真を見せてもらったが、案外美しい像に仕上がっていた。

驚いた顔で、目を開けているのが惜しすぎる。

また特別展示と称して5年に1年間展示されていたそうだが、非常に盛況だったといわれた。ウインドウに似た時計から浮かび上がる映像…。俺の時代にはなかった携帯端末『bpad』で情報を見たが、俺のグッズが高額転売されており驚いた。一番高額だったのは俺の氷を削ったアイテムだった。石油王が現在所持しているらしい。


「bpadってやつは便利だな。スマホと違って大きさは自由だし、音も聞こえるなんて不思議だ」

「そうだろう、プレイヤーに覚醒しなかった人もウインドウ画面が使えるように開発されたんだ。腕時計を一つ身に着けるだけで、目の前に画面が浮かび上がる。スマホの時代は終わったんだよ」

「俺は古代人だからな。スマホがいい。スマホを使ってる人はいるのか?」

「ガラケーよりも貴重だが、いるかもしれないな」

どうやら一周回ってガラケーが流行りらしい。とはいえ、ガラケーにしては薄くて軽い。電話とメールしかできない優れものだ。

「プレイヤーはウインドウ画面でネット接続できるもんな。通話機能がゲート内でしか使えないから、確かにガラケーはありかもしれんなあ…」

オンラインゲームはできないので、いまだにゲーム機やゲーミングpcなる概念はあるそうだ。まあ、それもだいぶ薄くなっていた。

とりあえず、俺の荷物を保管している倉庫からスマホを持ってきてもらえることになった。ネット接続もまだできるのが幸いだ。

「お前が氷の城から運び出された時の世界の反応を見せてやりたいよ。ゼットの反応がすごかったんだぞ」

SNSの代表格ゼット、昔は違う名前だったらしいのだが、とある人物の影響で名前が変わったそうだ。

「ゼット?それって、ツイッ…」

「氷の城ゲートから運ばれたお前に記者やファンが群がってなあ、世界中同時中継、すごかったなんてものじゃない。零の半生を題材にした映画やドラマ、連日ゼロ様を見なかった日はないくらいだった。ゼロ様基金も作ってみたが、すごい寄付額だった…」

「ところで氷の城ゲートってなんだ?第一ゲートのことだよな。炎帝の…」

「炎帝?何のことだ?零のクリアしたゲートなら一面氷の世界で、氷の女王でもいたんじゃないか?」

「え…もしかして…」

ゲートの中一面を氷漬けにした上、氷のゲートだと氷系のボスがいたと勘違いされているらしい。

これは…。俺の名誉の為にも黙っているべきではないだろうか。

「ああ、そうそう。炎帝って名前の氷の女王がいたんだよ。ははは」

「そうかーやはりな。正式に記者会見で発表しよう。そうだな、25年の謎、氷の女王は存在した、だ」

氷のスキルをコピーさせてくれたお婆さんが実際にいたからいいだろう。それにしても氷のスキルにスキルバースト…。ゲート一面を凍らせ続けるスキルなんて聞いたことがない。

「スキルバーストって知っているか?」

「スキルバースト?爆発系のスキルか何かか?」

「知らないのか…」

bpadで検索してみたがヒットしなかった。

ということは氷のスキル限定の技のようなものかもしれない。

「俺のコピーしたスキル、全部消えたんだ。どこかでまたコピーさせてもらえないかな?」

「おお、いいぞ。だが零の知っているプレイヤーはほとんど引退してしまったから、新しく探す必要があるな。少し時間をもらってもいいか?」

「ああ、かまわない。どのみちプレイヤーに戻るつもりはないからな。記者会見するなら引退も付け加えておいてくれ。俺の金を取り戻したら安全なゲートにでも引っ越すさ」

「それはだめだ!また英雄になって広告塔になってくれなきゃ協会は終わりだ」

25年の間に絶対何かあっただろう。頑なに秀が話さないので、後で調べようと思う。

「凍結した英雄、英雄の帰還、ゼロ復活、英雄ゼロ様…すごいなこりゃ。外へ出られないじゃないか」

「当分病院で検査入院だから安心してくれ。検査費用も大学病院が払ってくれるそうだ」

凍っていた人間が生還したなんて初めてのことだから、実験台にするつもりでは?


今後の確認をした後、俺はひと眠りすることにした。

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