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第23話 エリクサー!?

 ダニエルが耕してくれた場所に、これでもかってくらいに稲を植えてきた。

 まぁとはいっても、また寝込むのは嫌なので、実際に植えたのは耕してもらった場所の三割くらいで、成長もさせていないけど。

 ちなみに、一人で種を植えるのは大変なので、私が木魔法で種を作り、セシルが指で穴を開け、ダニエルが種を入れて土を被せる……という流れ作業で頑張った。

 というのも、明日は週末で授業が無いので、朝から水を張って、成長させて、乾燥までやろうかなと。

 刈り取りはセシルにお願いすればすぐだし、そうすれば大量のお米が手に入るっ!


「……って、そうだ。ユリアナは倉庫魔法って使えるのかな?」

『使えますよー。土魔法の一種ですよね?』

「それそれ! 使い方を教えてもらっても良いかな?」

『えぇ、いいですよー』


 やった! これで重い荷物を持たなくて良くなる!

 ……まぁ今の所、重い荷物なんて持った事がないけどさ。


「ちなみに、他にはどんな魔法が使えるの?」

『そうですね。沢山ありますが……逆にどんな魔法が使いたいのでしょうか? あり過ぎて、全部言うのも大変なので』

「じゃあ……鑑定魔法とか」

『それは水魔法に分類されますね。あと、結構高度な魔法なので、残念ながら私には使えないです』


 残念。というか高度な魔法っていう事は、やっぱりローランドさんは凄いのね。

 まぁローランドさんのは鑑定スキルだから、少し違うのかもしれないけど。

 んー、あとゲームの定番と言えば何かなー?


「治癒魔法とかは?」

『それなら使えますよ。流石に死者を蘇らせたり、寿命を延ばしたりって事は出来ませんが』

「それでも、普通に凄いよ! ちなみに、治癒魔法ってどれくらいの人が使えるかって知ってる?」

『定かではありませんが、毎年この学校の生徒で使える人が、一人居るかどうかって感じですね。あ、でも、ちょっとした怪我を治したりするくらいの、簡易な治癒魔法なら、それなりに使える人も居るかと』


 ん? ちょっと待って。

 ときメイの中で、主人公のアメリアや攻略対象の男性たちとか、治癒魔法を使える人は結構いたはずだけど、あれで簡易って事!?

 アメリアなんて、仲間全員の体力を回復したりする、エリアヒールっていう魔法が使えたけど……いや、エリアヒールもアメリア以外に習得する仲間は居たはずだ。


「ち、ちなみに、ユリアナの言う治癒魔法って、どれくらいの効果があるの?」

『そうですねー。部位損失の治療とか、不治の病の回復とか……あ、分かりやすく言うとエリクサーですね。あれと同じ効果があります』

「え、エリクサー……」

『はい。対象が死んでさえいなければ、助けられますよ』


 いやそれ、大抵のゲームやマンガとかで伝説の回復アイテムじゃない!

 ときメイの中では、登場すらしなかったわよ!


「ちなみに、そのエリクサー級の治癒魔法って、木魔法なの?」

『その通りです。エリクサーはある植物から作るんですけど、その植物から直接治癒の効能を付与する感じの魔法ですね』


 えーっと、とりあえず絶対に他人へ言っちゃダメな奴だ。

 ローランドさんの鑑定スキルで、植物を育てる魔法の事がバレちゃっているけど、まだそれで良かったよ。

 エリクサーとか絶対に大事になって、物凄く面倒な事になるよね!?

 辺境へ飛ばされるのも大概だけど、変な研究機関とかでこき使われるのも嫌だもん!

 絶対、身体の隅々っていうか、魔法とかで内部まで調べられそう。

 一先ず、エリクサーの事は聞かなかった事にして、寝る事にした。……えぇ、現実逃避ですけど、何か?

2021/12/30 誤字を修正いたしました。

ご指摘ありがとうございます。

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