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悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。  作者: 向原 行人


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第21話 魔力向上の弊害?

 ダニエルから魔力の上がる木の実を貰った翌日。

 今日も火魔法の授業に来たけど、入学式を除いた四日間出席したものの……うん。結局、ディラック先生から何も教わってないんだけど。

 ひたすら意味不明な教科書を眺めていただけで、他の女子生徒みたいに質問にも行っていない。

 それなのに、


「おぉ、君! 凄いじゃないか! 昨日と比べて、大きく魔力が向上しているじゃないか。うん、しっかり勉強しているようだね」


 何故か大勢の女子生徒たちが並ぶ列を無視して、ディラック先生が私の前に居た。

 待って。どうして、私の魔力が増えている事が分かったの!?

 私は、一番最初の授業の日に少し言葉を交わしただけだよね?

 まさか、ディラック先生は、生徒全員の魔力を把握しているの!?


「……何、あの子。ディラック先生から声を掛けてもらっているんだけど」

「……というか、私たちディラック先生とお話しする為に並んでいるのに」

「……ズルい。絶対に何か悪い事をしている顔よね」


 って、列に並んでいる女子生徒たちから、物凄く睨まれているんですけどっ!

 あと、悪い事をしている顔……って言われても、ルーシーの普通の顔よっ!


「あ、ありがとうございます。引き続き頑張ります」

「そうだね。何かあったら、すぐに質問してくれれば良いからね」

「は、ははは……」


 やめてっ!

 女子生徒たちの視線がどんどん冷たくなっているからっ!

 うーん。やっぱり一気に魔力が四十も上がったのはマズかったのかも。

 ダニエルが沢山持って来てくれたとしても、一日一個とかの方が良いのかな?

 あ、でも、鮮度がどうとかって言っていたし……まぁまたダニエルが持ってきた時に考えようっと。

 一先ず、適当な愛想笑いでディラック先生と女子生徒たちをやり過ごし、放課後は菜園クラブへ。


「……という訳だったんですよっ!」

「あはは、ディラック先生っぽいね。前にも言ったけど、あの先生は本当に女子生徒を恋愛対象として見ていないからね」


 今日の火魔法の授業での出来事をローランドさんにグチりつつ、何かの種を植えていく。

 ローランドさんのお手伝いをしている訳だし、グチくらい聞いてもらっても良いよね?

 まぁこの後、火魔法を教えてもらうんだけどさ。


「ところで、これって何の種なんですか?」

「これ? 大豆だよ。最初に水を与えたら、発芽するまで水は要らないよ」

「そうなんですね。なるほど、覚えておきます」


 ラッキー。大豆って事は、お味噌や醤油が作れちゃうかも!

 ……まぁ流石にお米と違って、お味噌や醤油を作るゲームなんてやった事が無いから、作り方が分からないけど。

 とりあえず、発酵させる……のかな?

 ローランドさんの指示に従い、畑に大豆の種を埋め、水を撒いたら、次は魔法の修行。


「うん。確かに体内の魔力が増えているね。火魔法の基本である発火を行使するには十分すぎるくらいの魔力があるから、後はそれを外に出すだけなんだけど……」

「わかんないです」

「まぁ一度感覚を掴めば後は簡単だから、最初の壁を乗り越えられるように頑張ろうね」


 ローランドさんに励まされながら、全く成功しない火魔法の練習をし、帰り際に大豆の種を少し貰って、いつもの森へ。


「≪グロウ・プラント≫」


 早速、大豆を植えて大きく育てると、


「おっ! 大豆やないか! 大好物やねん! いただきまーす!」


 すぐさまダニエルに食べられてしまった。

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