表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
題名「」  作者: くなきど
第一章 「あなたのくれたこの音楽を」
3/3

第三話「人の金で食う飯は上手いか」

毎週更新と言ったな?あれは嘘だ。


━━━━━━━━━━━━━━━その後。


「ああ、人の金で食う寿司は上手いなあ」

「ああ、ボクの金で食わせる寿司には高いなあ」

「安心しろ、お前の分もあるぞ」

「3割も残ってないというのと、勝手に家に上がった挙句人の名前で高級出前寿司買ったことにムカついてるんだけどこの怒りどうすればいい?」

「トイレにでも捨てとけ」


目の前で美味しそうに寿司(8320円)を頬張る少年。

それにツッコミを入れていくボク。

コイツ、さっきまでの戦闘で腹が減ったとバクバク食べるので、寿司は1-2割しかない。

とりあえず馬鹿者への怒りをトイレに捨てに行くために立ったが、

聞いておきたいことを思い出したので先に聞くことにする。


「なんでボクの名前を知ってるんだ」

「え、感謝の言葉は?」

寿司代払ったじゃん。

「んで、なんだって?」

「今の時代、無能力者は名前すら覚えて貰えないのに、

なんでボクの名前を知っているのかを聞いているんだ」

「そりゃ、FRY本社のファイルにお前の名前が載ってたからに決まってるじゃないか」

「ちょっと待った。おまえいm」

「柿崎だ、柿崎透。FRY第一社員として働いてる」

思いがけない役職に息を飲む。

FRACTURE YELL株式会社。略してFRY。

日本政府が演奏者の犯罪や内紛に気を悩ましていた時代に、

初めて、演奏者による武装集団組織として出来た会社なのだ。

第二、第三社員が普通の音楽会社としてのプロデュース業などをこなし、

幅広い人材を雇用し、たくさんの有名人を排出しているのに対して、

戦闘職につく第一社員は募集方法も明らかになっておらず、

実はそんな社員いないんじゃないかと騒がれていた。

まさか、本当に居たとは、SNSにでもあげるか。


「…なんでまたこんなところに」

「いやな、ただの散歩のつもりがどうやったら

本社に戻れるのかわかんなくなってな」

子供か。その言葉を精一杯の努力で飲み込む。

「じゃあ早く会社に戻れよ」

「今日はトンズラするから問題ない」

「こんなやつが日本の平和を守ってるなんて信じたくない」

「ところがどっこい、これが現実d」

「やめなさい」


というかなんでFRY株式会社の資料にボクの名前が?

全く意味がわからない。犯罪者予備軍にでも見られてるのだろうか?

でも、それなら警察の資料に載るのでは?

ウンウン頭をひねらせていると透は言った。


「まあ、冗談はともかく」

「あれ、なんか急に殺意が」

「まあ、冗談はともかく」

「都合の悪いことが耳に入らないのは仕様か?」

「実は今回こんなチラシを配っていてだな」


チラシを見る。どれどれ…

「高校生バンドフェス開催!アルバイト募集中 時給1200円」端的なチラシだな。


「な、これに参加してくれよ」

「え、やだ」

「純粋な拒否反応で笑った」

「だってこれ人数足りないから働けってことでしょ、やだ」

ふーん、と声を上げる透。

「ちなみに交通費はこっち持ちだし、やる仕事は第二、第三社員の手伝いだ。

これで1200円貰えるんだから安いと思わないのか?」

「第一外に出るのがだるい」

「ダメだこりゃ」

今度は入れ替わりで透がウンウンと頭をうならせる。

すると、あのニヤニヤ笑いが顔に浮かび始める。

いくら察しの悪いボクでもこれは嫌な予感しかしない。

「あ、そういえば依頼料の話してなかったな」

寿司代ボクが出したじゃん。

「まさか8000円程度で第一社員が動くと思ってるのか?」

ギクリ、となる。確かに向こうは国と繋がってる大企業だ。

一個人のために動いているのだから高額な依頼料を払え、と言われてもおかしくはない。

だが、この感じだと依頼料という言葉が指すのは…


「ということで、お前このバイトに出てくれ」


こうして、ボクは初めての労働に繰り出されることになった。

話ぶっ飛んでるな。笑ってくれ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ