第一話「始まりの日」
広く晴れたいい日のことだった。
きれいな雲、遠くまで広がる青い空。
そんな中、ボクは今日も元気よく―――ぶん殴られていた。
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「じゃあ、また来るからな無能力者!」
ハハハと大きな声で笑いながら歩いていく同級生たち。
その後ろで無様にぶっ倒れているボク。
その周りでくすくす笑ったり、写真撮ったりしている見物客。
もうすっかり慣れた光景だ。これで何回目だったか。
ここは埼玉川越市某所(正直どこかわかんない)。
2080年4月5日。第三次世界大戦からこれで28年たった。
世界の約6割が無意識、もしくは意識的に能力を持つようになり、
昔のように、演奏者が恐れられることはなくなり、
無用な戦いも格段に減った。だが、演奏者の割合が増えていくにつれて、
無能力者を軽蔑する奴が出てくるようになった。
そして行われるのが今の「無能狩り」だ。
異能を使って無能力者をこてんぱんにし、金をむしり取るという
卑劣な犯罪行為である。ちなみに政府などはこういう事情に
手を付けておらず、さらに無能力者から選挙権をはく奪しようとしている
大バカ者までいるらしい。時代は変わってしまった。
そんなことを考えながらボクは立ち上がり、家路をたどる。
といっても家までは歩いて五分もかからない。
ゆっくり歩いていれば家には着く。
そこで、ボクは自己紹介から始めようと思う。
ボクの名前は「星乃宵」。これでショウと読む。
親は生まれて間もない時に他界したらしく、祖父母ももういなかったため、
ボクは養子として星乃家に迎え入れられた。
だが、その義理の両親も交通事故で死亡。姉には引き取り先があったものの、
ボクまでお世話になるわけにはいかないし、そこそこ年もいってたので、
自力で学習して高校に合格。そして、義理の祖父母が渡した路銀を使って
毎日細々と暮らしている。
思わずため息が出るほど悲しすぎる自分の経歴を
頭を振ってどこかへ捨て、ようやく見えてきた
オンボロアパートに向かって足を進めたその時だった。
「おい、ついてるな。あそこにまた無能がいるぜ」
「ほお、今日は大量じゃあないか。ならもうひと狩りするかね…」
今金とられたばっかりですよ。お兄さん。
そういおいうと思ったが無駄だと諦めた表情でその時を待つ。
不良たちが光線をこっちに向かって放つ。よく見られる一般能力「千本桜」だ。
ぐんぐん近づいてくる光線にああ、いたそうだなあとか思いながら
直撃だけは避けようと貧弱な腕で情けない防御姿勢をとる。
そしてついに獲物がボクをとらえようとする直前、
―――ぐねんとその光線がが曲がった。
「…は?」
思わずすっとんきょんな声を出してしまったが、向こうはこっちのウン千倍驚いてるだろう。
なにがなんやらとそこで止まった空気を一つの声が切り裂いた。
「だめじゃないか、少年。能力を前にそんなへなちょこな防御じゃ」
くるりとふりかえると、そこには、
どう見てもボクと同年代の少年がにやにや笑いながら立っていた。
初めての小説書いてみました。
けっこうはずかしいな…