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婚活女子は異世界でも婚活する

作者: 茶トラ
掲載日:2017/08/13

「じゃ、頑張って売ってきまーす。」


そう言って、私は元気よく、重箱サイズのお弁当20個あまりを不思議カバンに詰め込んでお店を出た。


この重さも個数も完全無視をしている、不思議カバン。

日本にいた頃も欲しかったなぁ。

そんなノスタルジックに浸っていながらも、本日の営業先、町の自警団にサクサクと向かっている私。


お気付きだと思いますが、私ら異世界転移した、日本人女子です。

いやね、びっくりしたね。

まさか電車の到着先が異世界とか。

田舎から都会に出たつもりが、異世界とか意味わからないから。


日本では絶賛婚活中だった私は、婚活パーティーに出る予定だったあの日。

田舎ではなかなか開催されてなかったから。

電車でガタゴトと都会に向かったんですよ。

ちょっと電車の中でうたた寝して、誰かに起こされて、目を覚ましたら、あら不思議。

電車も消え、私は森の中。

訳もわからず、彷徨い歩いて。

通りすがりの親切な夫婦に拾われて、なんとか今まで生きてます。


そりゃね、最初はパニック起こしましたよ。

何の説明も無く。

いきなり、知らない場所にきて。

何の悪夢かと泣き叫んで。

何日寝ても、夢は覚めなくて。

日本には帰れなくて。

もうここは現実かと受け入れるしか無くて。


幸い拾ってくれた人たちは優しくて。

言葉も何故か通じたし。

ずっとここに居てくれて良いって言ってくれたから。

やっと前を向けた今日この頃です。


ここで生きてくって、心が決まってから。

周りをやっと見渡せるようになった。


ぶっちゃけ、ここってなんて言うファンタジー?の世界だった。

大雑把に言うと。

科学がなくって、剣と魔法の世界。

魔物が出て、冒険者が居て。

コマーシャルで観たことある、RPG?的な世界だった。

森でさまよってた私、よく無事だったね?

まぁ、この辺の森は、初級冒険者の町らしいから、人を襲うモンスターはいないらしいけど。


で、私を拾ってくれた人たちは、そんな冒険者たち相手に食堂と宿を経営している。

と、言っても、大分町外れにある為に、あまり繁盛はしてないらしい。

やっぱりギルドに近いところに、客は集まるらしい。

それでも、私1人を養うくらい大丈夫だと、2人は笑う。


だから、私は考えた。

いつまでも2人の好意に甘えられないと。

客を集めて繁盛させて。

ついでに、私も独り立ち…。

ううん、ここでもう、生きていくなら。

婚活しよう。

ここでステキな人を見つけて。

家族を作って。

大事に守っていこう。


幸い、私は日本で婚活するにあたり。

料理の勉強をした。

ついでに調理師免許と栄養士の資格も取った。

仕事は営業をやっていた。


…。


「あの、おかみさん。私ちょっとやってみたいことがあるんですけど。」



※※※※※※


お店の存在を知ってもらう為に。

ギルドや自警団に料理の売り込みをしてみないかと提案した。

ランチのデリバリーサービスだ。

ここの料理は美味しいから、味を知ってもらえば、きてもらえると思うんだよね。

聞いたところによると、他でこんなサービスやってるところ無いっぽいし。

普段は冒険者が素材集めに使っている、不思議カバンにお弁当入れたら簡単にデリバリー出来るし。

ついでに、旦那様になってくれそうな人もデリバリー先で探せるかもだし。

うん、一石二鳥!


と、言うことで。

お弁当箱をご近所の防具屋さんで作成してもらって。

そこに入れる、冷めても美味しい料理をおかみさんと考えて。

ようやく出来た品を、今日。

町の自警団に売り込みに行きます!!

ついでに私も売り込んできます!!!


皆藤 瑠璃 26歳

異世界で婚活はじめます。


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― 新着の感想 ―
[一言] こちらすごく続きが気になります。 書かれる予定はないですか?
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