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トマトあげる

どこの高校に進学しようか…


第一の条件は共学である事

そして学ランじゃない制服の高校に行きたかった…


当時はまだブレザーの制服は少なく、学ランが主流だったからね


僕の中学は比較的ヤンキーは少なく、ボンタンを履いてる生徒はいたものの、他行に比べれば大人しかった方だと思うなぁ


僕はヤンキーでもないし、真面目でもなかった、どちらかと言えば、悪ふざけをして笑わせるような感じの生徒だったかな


ひょうきんなタイプだったが、女ウケは全く良くなかった…全く


会話をする女子も限られていたしね


何人かで集まり、あーでもない、こーでもないとくだらない話ばっか

それでもやっぱり思春期なので、女の話は必ずした、何せ性に目覚めてそれほど経ってないしね


あの時僕の頭の中は(女にモテたい!)ただそれだけ…


自分で言うのもなんだが、当時はトップクラスとまではいかなくても、学力は常に学年で20位以内に入っていた。

なまじっか勉強が出来るからって、何か問題が起きても、先生達は「お前は誰かにそそのかされてやったんだろ?誰に言われてやったんだ?」

成績の良いお前がそんな事するはずがない、なんて感じで僕はむしろ被害者、みたいな感じでいたんじゃないのかな、先生は


だもんだから、ホントやりたい放題だった

先生がかばってくれたからね


その僕が初めてクラスメートの女子を意識するようになった

波多野がその対象なワケで…


普通に話は出来るのだが、それ以上は何の進展もなく、単なるクラスメートの1人という存在の枠から抜け出る事は無かった


「小野っち、このトマトいらないから食べて」


僕はよく給食の時間になると、波多野からトマトを貰っていた


給食のメニューでトマトが出ると必ず僕のトレイにトマトを置いてくるんだ


波多野はトマトが苦手だったみたいで

僕はトマトが大好物というワケではなかったのだが、以前に


「アタシさぁトマト苦手なんだよねぇ」


「んじゃオレにちょうだい」


「小野っちトマト食べるの?じゃこれあげる」


といったやり取りをして以来、波多野は僕にトマトをくれるようになった


…ホントそれだけの関係だったんだ…


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