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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ(改訂版)  作者: sky-high
退屈な高校の授業
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主従関係成立

夏休み…


楽しいと思ったのは小学生の頃までだ


毎日朝早く起きて学校行ってラジオ体操をして、日中はプールで泳いで、その後は友達と遊び回った


土手に行って野球をしたり、草むらの中に入って虫とかを採ったり


夜になると花火をして、疲れはてて寝る

こんな事しかしてなかったが、今思えば楽しかった


で、高校生になった今は夏休みってのが退屈だ

暑いし、やることが無い


バイトしてファミコンして、後は…何しようか?


こんな感じで1日が終わっていくんだろうな


で、僕は夏休みひたすら遊ぶ事に決めた、金が無いと遊べないからね


まず、日中はバイトする!で、夜になったら遊ぶ!


夜の遊びだからそれなりに使う金が必要になる

だからバイトして遊ぶ金を稼ぐ、そんな考えしか頭の中になかったから


夏休みの初日からバイトの為に朝起きて夕方まで働いた


バイトが終わり、陽が沈む頃に友達と会い、遊ぶ


高校生の遊びだからゲームをやったり、麻雀をしたり、外で朝方まで他愛のないことを話したり


しかし、それも飽きてきた


他に何かやることはないか…

となると、夜の繁華街で大人の遊びをしよう!今思えば無謀すぎる考えだけど…


僕はバイト仲間に声を掛け、繁華街をうろうろしながらどんな遊びをしようか相談していた


「ソープ行かねえ?ソープ」


この年から特殊浴場はソープランドという名称に変わった

元々はトルコと呼ばれていたが、トルコの人からこんないかがわしいものは我が国には無い、という批判を受け、ソープランドに変わった


ソープに行こうと言い出したのは同級生の橋本だ


「ソープ?いや、別にいいんだけど…」


(まさか初体験がソープ?いや~それは無いだろ!)


そう思っていたが、僕は童貞だという事は恥ずかしくて言えない、言ったら何言われるのか…


「ソープっていくらするんだよ?あんなとこ行ったらバイトで稼いだ金あっという間に無くなるぞ」


もう1人のバイト仲間(名前は忘れたが、都内の高校に通う二年生)に言われ結局は行く事を断念した


「でも一回ぐらいは行ってみたいよな!」


橋本はどうしてもヤリたいのか…


まぁ確かに僕もヤリたいのは山々だ

でもいくらなんでも初体験がソープってのは無い無い…


「お前、ソープ行く前に皮剥けたのかよ?」


もう1人のバイト仲間が、橋本と一緒にトイレで用を足した時に、橋本のナニを見たらしく、まだ皮が剥けておらず包茎だったらしい


「ギャハハハハ!ポコチンが剥けてなきゃダメだろう!まず皮剥いとけ!」


僕は笑いながら橋本の肩に手を回しながら言った


「ダメって事はないだろ!剥けてなくてもセックスしてるヤツだっているんだからよぉ!」


僕の手を振りほどき橋本がムキになって言い返した


「でも、お前剥けてないポコチン見せられるのか?いくら向こうは仕事だといえ、そのポコチンでヤルってのは無いだろうがよ~」


僕らに包茎をからかわれ、橋本はソープに行くのを断念した


包茎…


(あっ!そう言えば)


僕はふと思いだし、橋本達に用事を思い出したと言ってウチに帰った


(そうだよ、橋本のポコチンで思い出したよ!)


僕は電車の中でニヤつきつつ、一目散にウチに向かった


マンションに着き、ダッシュで階段を掛け上がった

僕の住んでる4階ではなく、5階まで掛け上がり、康司のウチのチャイムを押した

【ピンポンピンポン、ピンポン!】


勢いよくドアが開き、「んだよ、ウルセーな誰だ!」と不機嫌そうに康司が出てきた


「康司~っ!いいかこれを見ろっ!」


と言って僕は一気にズボンとパンツを下ろした


「あっ!!テメー剥けたのか?」


康司のすっとんきょうな声がマンションに響き渡る


そう、僕はようやく剥けたのだ

それを康司に見せつけようとするために帰ったのだ、今にして思えば、よくこんなバカな事をする為に一目散に帰ったよな~っ


「おい、テメー!出してみろよポコチンをよ、この輪ゴムヤローがっ!」


僕がフルチンで見下ろすように康司に言うと


「オレの敗けだ」


と言って康司はうなだれた


「よし、オレの勝ちぃ~っ!」


セックスはコイツが先に経験したが、皮が剥けたのは僕が先だっ!


以来、康司は僕にあまり大きな態度をとらなくなり、主従関係が成立した…


蒸し暑い夏の夜の出来事であったが、僕たちはこんなバカバカしい事で優越を競いあっていた…

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