表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1985年空は蒼かった~イノセントスカイ(改訂版)  作者: sky-high
退屈な高校の授業
38/125

バイトやらない?

当時僕は、吉川晃司のアルバムで、収録されていたInnocent(イノセント) Sky(スカイ)という曲の聴き、歌詞を見ては今の自分と当てはまると思い、何気に口ずさんでいた

当時、吉川晃司はアイドルとしてデビューしたいたが、他のアイドルとは違い、スケールの大きさとカッコ良さ、アイドルからミュージシャンへとシフトチェンジし始めの頃で、僕は彼の圧倒的な存在感がたまらなく好きだった今でもカッコいいし、憧れるよね


当時僕が聴いていたのは、尾崎豊、佐野元春やサザンオールスターズ

洋楽では、プリンス、カルチャー・クラブやデュラン・デュランにワム、それとデビッド・ボウイというアーティストだった


深夜のラジオ放送で、Innocent Skyが流れ、このメロディと歌詞が頭に残り、僕は吉川晃司ファンだった康司の彼女、サユリに頼み、テープに録音してもらった


【リズムが狂い 空が曇る ツキが全て逃げたのさ】

このフレーズが僕の心を映し出しているように思えた


空を見上げると、雲1つ無い晴天

でも僕の心はいつも曇っていた


何をしていいのやら解らない高校生活、しかもクラスの誰とも口をきかない日々…


退屈で退屈で仕方がなかった


毎日満員電車に乗り、一時間もかけて通う高校に何の意味があるんだろか?


こんな事をしているよりも、もっと他にやる事は無いのだろうか?


毎日、毎時間、自問自答するが、答えは出て来ない


屍のようにユラユラと生きてる気がしてもう、ウンザリだった



それでもある日、クラスの1人が僕に声を掛けてきた


彼の名前は園田、パッと見はメガネを掛け、僕より背が小さく、顔も大して良くない


だけど、園田は僕に話しかけてきた


「何でいっつもバックレるの?つまんない?」と


「んー、この学校つまんねーじゃん?オモシロイと思う?」


園田は笑いながら


「確かに、男子校だしな。でもそんな悪いヤツはいないよ。そうだ、ちょっと一緒に来てくんない?」


そう言って園田は僕を屋上に誘った


屋上の扉を開けると、他のクラスのヤツらも入れて10人程の連中がタバコを吸っていた


「小野ってタバコ吸うの?」


そう言って園田はマイルドセブンを差し出した


「あ、サンキュー。吸うけど学校には持ってきてないよ」


園田がライターを点けてくれて、マイルドセブンを吸い込む


プハァ~っと大きく煙を吐き出した


「小野ってバイトやってる?」


園田は人懐っこい顔をして僕に聞いてきた


「あ、そう言えばまだバイト決めてないや」


「じゃあさ、後楽園でバイトしない?」


「後楽園?」


そう、当時はまだ後楽園球場でドームが出来る3年前の事だ

その後楽園でバイトってどんなんだろうか?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ