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荷馬車(?)がゴトゴトと、ブツを運んでいく

 統一性のある鎧姿の軍団?集団?に囲まれる形で連れ出されていく自分は、まさに連行されるといっても過言でもないのだろう。



 そうして店から連れ出されてみると、いつの間に馬車がそこに鎮座していた。

 いや、そもそも馬車という呼び方が正しいのだろうか?


 なにしろ、その先頭につながれている大きな生物(ナマモノ)が二頭がいるのだが‥‥‥


 その大きい生物(ナマモノ)といえば、どこからどうみても馬ではなく牛でもなく、立派な一本角を生やし毛皮が存在するサイとでもいう風体で、背の高さ2メートルぐらいの物体が甲冑の様な代物を着込んでおり、こちらをちらりと見るかの様に首を曲げた後には、興味なさげな態度でその箱車に繋がれていた。



 そんな物体が繋がれている箱車といえば、見た目マイクロバスの短い版とでもいうのか‥‥‥その車体を支える車輪も、肉厚のある金属製のホイールの様なものにゴム?樹脂?みたいなものを張り付けた車輪をもっており、車軸はリーフ式で懸架されている状態に・・・リーフリジットの単純な構造、というか葉の形してるからリーフ式とか言われてたのかね?あ、前輪部は独立で方向転回する構造だな。となると、方向舵の回転軸にはブッシュをいれてるのかな?単純な方法だと、旋回軸に金属ブッシュの嵌め合いってところか、なら、それなりの精度があるって事か?この後輪サイズ(見た目でφ1200?超えしてそう)の鉄製の車輪の円精度をみてみれば、大バンコみたいなの使わないとここまでの真円加工はやりにくいだろうな。って、車輪よく見れば、車軸が回転する方式じゃなくて、車輪そのものが回転する方式か、なるほど、内輪差解消をこうしてるのか、となると車輪側にベアリングみたいなモノが内包されてる?この厚みだったら、ダブルの挟み込みで使いたいかな・・・なら、方向舵の方もスラスト軸受けで一旦受けてみてから・・・



「ユーロス殿?何か‥‥‥ありましたでしょうか?」



 思わず、この街中で見かけていた馬車よりも二回り以上大きな存在となる黒い箱車の印象があまりにもありすぎて、どういう構造で動いているのかと推察と考察に没頭してしまっていた。


 声が掛けられることで、現実へと思考を戻し、そうして案内される様に開かれる扉の箱車へと再び視線をむけて気が付いた。


 外装は真っ黒く光り輝く車体であり、その側面に据え付けられている窓には、これまた黒光りをしている"鉄格子の様な物"が取り付けて・・・



 ・・・あれ?



 自分を取り囲むように存在する鎧姿の集団たち

 簡単に逃げ出せない様なつくりの箱車



 ・・・


 これ、どこからどうみても"別の意味"で豪華というしかない代物かな?

 というか、これ"護送"するための車とかそういう類じゃ・・・え?自分護送されるの?



 慌ててレーダーを確認してみると、箱車を中心としてさらに周りを囲んでいる鎧甲冑姿という人垣が形成されており・・・野次馬という存在に完全に囲まれている状況であり、そうして自分の周りには、立派な鎧甲冑を着込んだ人たちが寄り添ってきている。



 これ、傍から見れば、何かしらの犯罪者が運ばれる状況にしか思えないというか、自分でも見えないわ・・・


 なにせ、野次馬の方からも「何があったんだ?」「何でも捕まえにきたとか」「悪い奴には見えそうにはないけどなぁ」「人は見かけによらないって・・・」などなどが聞こえてくる始末。



 そんな状況に戸惑っていたら、少々不安げな雰囲気を出している先ほどの人物から「ささ、どうぞ中へ」と、満面の笑みという表情で声がかかり、その黒光りする箱車の扉が開け放たれては、"どうぞ中へ"といった格好で待ち続けていたり・・・



 もう、これに乗れってことだよな?

 ここで逃げたら完全に罪があるという事になるよな?

 というか、そもそも自分、護送車に乗せられるほど何かした覚えがないんだが・・・?



 一抹の不安どころか、多大な不安にかられながらも、その場違いともいえる箱車へ促されるまま乗り込み、そのまま箱者の周りをほかの人物たちが固めるといった格好で配置していたりする始末で、まさに、仰々しいとか物々しいという表現しか思いつかないレベルである。



 とりあえず、場の流れに乗せられる形で中に入ると、その外見とは裏腹にかなり手が混んでいるような内装が施されており、そのまま促されるままに椅子に座ろうと思ったが、何か当たる感触を感じてみれば、背部ユニットが邪魔をしてきていた。


 なぜに護送なのに内装がすごそうなものなのか、このままでは内装を壊してしまう恐れもあり、座るに座れないという状態を作り出しており、やむなしという形で馬車の中で直立状態、秘儀"スタンディングモード"とでもいうオートバランサーを使用した直立維持機能を有効にしての待機モードで放置である。


 これでどんな状況下に置かれても、立ち状態を維持する機能で放置するときに結構使える機能だったりする。通勤時の電車で立ってる時、どれほどこの機能が欲しいと思ったことか



「お座りに、なられないので?」

「このままでいい」

「え?ですが「このままでいい」は、はぁ・・・では、出立しても?」


 

 黙って首を縦に振ると、何故か同乗した生物(ナマモノ)も立っている状態で移動を開始し始めた。


 それにしても、この揺れ方とか、バスというよりトラック的とでもいう揺れ方をしてきていたので、やはりサスペンションの働きは似たり寄ったりかと改めて実感させられた。




  *   *   *


 揺られる事数十分といったところまでくると、窓からみえる景色が一変するかのように、先ほどまでの喧騒とした街中とはうって変わり、静かな佇まいという感じに変わりだしていった。


 そんな外の様子を眺めながら進んでいくと、その正面には豪華絢爛とでも表現すればいいのだろうか、見上げるよう位置には何かしらの記号?模様?とも呼べる幾何学的な代物を表現しているカラフルなステンドグラスが張り巡らされている建物が並走する形で視界に入ってきた。


 その建物の正面にまで来ると、馬車(?)が停止して到着した事を告げられては、箱車から降りたっては眼前にある建物へと視線を向ける。


 パッと見た目はよくある派手な教会風ともよべそうな建造物であったりし、目の前には何かしらの人物像らしき意匠が施されている大扉が、その威厳さ?を醸し出していた。


 その扉が、静かな音を立てては開かれてはさらに中へ案内されると、そこにはよくある西洋風の礼拝堂的なものかと思いきや、なんといえばいいのか、ただ何もないエントランスホール?とでもいう広々とした空間に生物(ナマモノ)の存在を確認できないままであった。



「こちらです」



 ふいに声がかかった方を見てみると、先ほどとは変わって数人の家政婦ともいうべき服装をした生物(ナマモノ)がこちらに対して一斉に一礼をしたかと思えば、プロフェッショナルとでもいう仕草で、行く先を示される形で一つの部屋へと案内された。



 案内された部屋をみた瞬間、"本当にここは客間なのか?"という疑問がわき出てくる。


 部屋全体を照らしているのは、豪華もいえる大きなシャンデリアが余裕をもってぶら下がっている高さの中、それぞれの壁には立派な装飾が施された家具がまるでその位置にあるのが当たり前という格好で並んでおり、その一角には傾きかけた日の光が差し込んでく元をみてみるは、ステンドグラスがその光源となる赤色ともいえる明かりを重空間に神秘性を出してきており、何というか、客間というよりも席の少ない講堂?という表現が正しいんじゃないか?と思え・・・



 どこかこういう部屋に思い当たりが何となくある気がする。

 これが世にいうデジャヴ?という代物・・・


 デジャヴ‥‥‥


 じゃない!


 この間取りと装飾品の数に配置位置といい、そして、あの椅子なんてものは、過去に生物(ナマモノ)フレンドの部屋でぶち壊して弁償させられた記憶をよみがえらせてくれた代物そのもの



 というか、ログインして最初に案内されていた部屋というべき場所だ・・・

 入ってきた扉の場所が違っていると、こうも認識がズレてしまうものなのか・・・



 という事は・・・出戻りしてる?


 なんで?



 そういえば、連行してきた生物(ナマモノ)たちの顔はまったく覚えていないが、あの鎧姿というか板金の曲線と、独特な関節部の構造にそれに伴う留め具の部分とか、色が違うがほぼ同じだったな。


 ああいう曲線かつ機能性を求めていた板金鎧を、可動部に干渉させることなく音もなく動かせているという代物は、なかなかに面白い構造をしていそうでも・・・




 そうこう思い出しては考えていると、もう一つの扉、たしか最初あっちから入ってきていたほうから、先ほどとは異なる鎧を着こんだ生物(ナマモノ)と、またそれとは異なる衣装の生物(ナマモノ)が一人、警護するかの様に部屋へと入ってきていた。



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