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「アーネスト様‥‥‥」

「ほい、これお土産」

「ありがとうございます。あと、シー殿ですが‥‥‥」

「わかってる。みてくるよ」



 そのさびれた小屋に入ろうとする前に、周囲を警戒していたヒョウさんから声を掛けられ、屋台街から手に入れてきた戦利品を渡しては、その小屋へと入りこむ。


 その小屋ともいえる場所の隅では、人型だったモノと、その人型だったモノのそばで一心不乱に何かをしている、これもまた人型の存在が何かしらの液体?粘体?みたいなものを付着させては、空間に見えないなにかがあるのか、操作パネル?みたいなのを操作するような動きを見せては作業をしている所であった。



 話には聞いていたけれど、あのジェル?みたいな代物の中にナノマシンが群生で存在してて、小さな工場?病院?みたいな代物になっていると、で、そのジェルを付着させてはそれらナノマシン群を操作しては修繕を行っていると、説明ではきいてはいたけれども、なんか外からみてたら、何をやっているのかわからないという。



 大きな設備でもないから"数をこなして何とかします!"とか言ってたよな‥‥‥

 うーん、大きな設備か・・・たぶん、アレが出せれるとは思うけど、アレがつかえるかどうかはわからないし……うーむ‥‥‥



 そんなこんなを思いながらも、エネルギー補給用として屋台街周りをしていた時の戦利品を、近くのテーブルにもならないぐらいの板切れの上に準備しながら、



「で、どうなんだ?シー」

「‥‥‥」

「おーい」



 声をかけても、その声に対して何かしらの反応を見せてこない存在がいたりするため、その近くへと歩み寄っては上からのぞき込むように眺めてみる。



 その台に乗っている人型だったモノ


 そのモノは、両腕、臀部から両足は形がきれいな状態になっているものの、その胸部から腹部に関してはその部分が分からないほどにひどく破損しては細かい部品も一緒に収容されているというのが、いやはやなんとも摩訶不思議というか‥‥‥



 そして、その頭部といえば、額をみごとに貫いていた穴‥‥‥って、あれ?



 たしか、最初に取り出した時は、その額にきれいな貫通孔があったはずなのに、今ではそんな穴があったのか?というぐらいに埋まっており‥‥‥


 って、なんだ?額に小さなエメラルドみたいなのが埋め込まれてるというか‥‥‥いや、よく見れば、耳元の下側から後頭部の首元にかけて、何かしらのラインが入れられているし‥‥‥なんだアレ



「あ、アーネスト様、お帰りなさいませ」



 その時、ようやくこちらに気づいたのか、それとも区切りがついたのか、多少なりとも感情が戻ってきている風な感じで、シーが作業の手を止めてこちらに一礼をしてから声がかけられた。



「もう、頭部の方はいいのか?」

「はい、一晩かけて完璧に改修(・・)改善(・・)を行っておきました」

改修(・・)改善(・・)ね・・・というか、前から極端に変わってない?」

「はい、あのお姿がシーにとってもとても大切かつ大事ですので。あと、"好きに直しても良い"という事でしたので、少々機能を増強させておきました。これで‥‥‥あぁ、お姐さま‥‥‥」



 何かを思い出したかの様に、そうつぶやいたかと思えば、ほぼ生首とでもいう頭部を優しく抱きかかえては頬擦りしてから「味もみなくては」と言っては舌でひと舐めたり、手で優しくなで続けている鬱S(シー)がいたりと‥‥‥



 いや‥‥‥そのね?傍から見たら、すごくホラーというか、やっぱりかなり怖いよ、その行為‥‥‥



 誰か精神科医みたいな人っていないのですかね‥‥‥なんか、こちらがガリガリ削られてる気がする。



   *   *   *


 ヒョウさんからの救援要請が着た後、ヒョウさんとシーがいる場所へと急ぎ向かってみるは、ヒョウさんに抑えられる恰好で、泣き崩れては暴れているシーがいた。



「いったい」

「アーネスト様、シー殿が言うには、アーネスト様の反応が消えたと言われてからこの様に取り乱し続けておりまして‥‥‥」

「お"姐"さ"ま"ぁお"姐"さ"ま"ぁお"姐"さ"ま"ぁお"姐"さ"ま"ぁお"姐"さ"ま"ぁ」

「うわぁ‥‥‥」



 壊れたレコーダーの様に、同じ単語を繰り返しては泣きじゃくりながら、その腕と足は匍匐でも前に進もうとしており、何というか狂気にも似た精神崩壊とでもいうのか、というか機械生命体でもそういう事がおきるのかという、新しい発見に加えて、"ちょっと怖いわ"という率直な感想が出ていた。



「シー、俺が解るか?」

「お"姐"さ"ま"ぁお"姐"さ"ま"ぁ…‥‥」

「その"お姐さま"を持ってきたから」

「お"姐"‥‥‥は"い"!?」



 倉庫(デポット)に格納されていた、それだと思われるアイテム名を選択すると、目の前に光る粒子が発生したかと思えば、その無残な恰好とでもいう姿になった2ndキャラが地面に横たわっていた。


 それを見たシーはといえば、それはもう発狂というぐらいに取り乱しまくり、抑え込んでいたヒョウさんを振り払って、その形が残っている頭部を両手で優しく抱きかかえては、声を殺すかのように肩を震わせて泣きじゃくっていた。



 なんというか、見てて痛々しいな



 しばらくその状況が続いた後に、ようやく気持ちが収まったのか、落ち着いたのか、こちらに2ndの首を抱えては



「アーネスト様」

「な、なんだ?」

「直します。絶対にお姐様を直します!シーの全てをかけて直します!ですから!!シーに!シーにやらせてください!!」



 あまりの迫力に少し気圧されてしまったが、戸惑ってしまってはいたが、元から直すつもりで在ったが為に、シーにもその機能は付随しているからシーにやらせてみても問題はないにはないのだが………



「い、いや、そもそも元から直すつもりではあったから」

「でしたら、このシーが!」

「わかった、わかったから、落ち着け」

「本当ですね!本当に本当ですね!?」

「あ、あぁ・・・わかったから、好きに直していいから・・・」

「あ、ありがとうございます!!」



 その生首を抱えた状態のシーに気圧される形で、シーに一任させる事を伝えると、さらに感無量という恰好になったのか、生首に対して頬ずりをし始めていた。



「あとは、直すというならそれらしい作業場所なんだが‥‥‥ここじゃ不味いだろ」



 見渡せば、小高い丘の上。

 あのくすぶった煙が立ち上がる港湾の船が遠目に見える場所ではあるが、その湾内すべてが見下ろせる恰好の狙撃ポイントとでもいう場所であったが、さすがに露天状態ではいささか不味いだろう。



「それならが、近くにそれらしい場所を見つけてあります」



 そんな場所に関してを口にしていたら、ヒョウさんが周囲の地形状況を確認した際に、うってつけの場所になりそうであるという場所に案内され、さきほどの場から少し木々の生い茂る林の中に入った先に、もう誰もが年単位で使っていないだろうというボロボロな掘っ立て小屋が一つ存在していた。





   *   *   *



「とりあえず、お前のエネルギー補給だけでもしておけ。動けなくなったら直すものも直せなくなるぞ」

「はい。それはおっしゃる通りですね。ところで‥‥‥」

「何かあったのか?」

「はい、修繕用の素材が心許ありません。何かしら代替品を探さなければいけないかと‥‥‥」



 屋台街から持ち帰った串焼きをほおばっているシーから、そう告げられていた。



「素材?鉱物とかそんな感じ?」

「どちらかといえば、生物系という所でしょうか。材料としてはダーナルの筋繊維やブロッチョの皮など、生物系の素材になります」



 ダーナルといえば、全身筋肉ともいえる大蛇みたいな奴だったっけ?それと、ブロッチョといえば、巨大なカエルとでもいえるものだったっけか・・・両方とも素材狩りでよく狩られてるモンスターだっけか。



 というか、そういうのが必要なの?

 機械生命体なんだから、金属系統とかで良いんじゃないの?



「なんでそういうのが要るの?」

「防水および防塩系に関しては、鉱物系よりも生物系の方が耐候性が高くなるため、少なからず使用していました。今回は、その使用分も足りなく、また、その使用量を増加させての補強や保護をさらに行っていこうかと‥‥‥」



 なぜにそこに至ったかを聞き出してみると、知らなかった衝撃の事実が出てきた。

 まさかの構造にそういうたぐいの代物が使っていた事があったとは‥‥‥

 知らなかったわ‥‥‥



「なので、そういった素材品があれば‥‥‥」

「わかった、わかったから、そう落ち込むな、何か使えそうなの探してきてやるから」

「ほ、本当ですか!?」

「あ、あぁ・・・」

「では、では!よろしくお願いいたします!」



 はたから見ているだけでも理解できるほどに、徐々に感情が沈み込んでいく存在に対し、一応、こちらとしても直す方法に対しては協力するつもりではあったので、探してくるという約束を取り付けると、今度は満面の笑みでこちらに返してくるシー。


 その起伏の激しい感情の変わり様を余所に、自身といえばカップに注がれているドロドロになっている元は食料品だった代物をストローを使って吸い込む自分。


 色々と試した結果、1stの様にフェイスがオープンすることもなかったがために、その口にあたる部分の隙間に差し込んでは吸い込むしかない結果となり、その結果、ドロリと流れ込んでは流動する存在の感覚が、こう、ヌメヌメ感が張り付いてめぐりめぐって身体全体に被って、あぁ・・・アレが・・・アレを…‥‥あッ アァァ…・・・



「・・・うぉぁ!」

「? どうされました?」

「いや、何でもない、何でも・・・」

「?」



 ようやく3rdで見つけたこのエネルギー補給方法、やっぱり嫌すぎる。


 この身体全体に広がる粘性の高い接触感というのが、もうアレがアレなのを思い出してしまい、早く2ndを直して、まともに接種できる方法にもどらないと、目の前の鬱病患者(シー)と食事方法で、精神面をガリガリと疲弊させてくる事がこの先も続くのかと思えば…‥‥身震いしてしまう・・・



 やはり、早めに2ndキャラを直すためには代替品になりそうな素材を早急に確保する必要がある。


 たしか、生物系の素材となるなら‥‥‥なんだっけか、生物(ナマモノ)の素材買取とかやってた場所があったけか‥‥‥









エピローグというより、

別の話がスタートしてる状態というのが正しいのかもしれない


ので、活動報告に返信をば

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