表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/93

ファイア

 近づきたくないというか、触られたくもない。



 そんな嫌悪と言える心情があるにも関わらず、目の前で行われようとしていた触手の群れともいえる代物の行為に"寝付きにくくなりそうな内容"を妄想してしまい、つい反射的にその射程範囲内へと飛び込んでしまい、飛び込んだ途端、その触手の大群は急に自身へと方向を変え、その結果、大立ち回り状態で回避に専念している状況であった。



 四方八方から迫りくる、粘性のテカリを伴った触手群



 それら方々から向かってくる群れという群れに触れられまいと、一所懸命に回避を行い続ける状況から、ようやく逃げ延びる様に距離を取れたかと思えば、再び甲板上の見知った顔の方へと興味が移るのか、襲われる形を阻止すべく飛び込み‥‥‥



「釣りだされているのは見え見え‥‥‥釣りだされないと‥‥‥」



 その相手が行っている行為が"どういった意味合い"というのは何となく解ってはいるものの、それでも、いやな未来予想が脳裏に"妄想"というビジョンで発生させられれば、そんな見たくもない未来を実行されて精神的な傷(トラウマ)を負わされるよりかマシである。



 回避行動というだけならば、その機能を3次元的な回避行動が行える3rdキャラクター以上の者はいない。



 ただ、回避行動をここまで続けさせられている現状、正直な話を言えば、この状況を作り出している元を断った方が手っ取り早いんじゃないか?という考えに至ってはいる。


 いるのだが、その元を断つ方法というのならば、あの巨大生物(ナマモノ)をどうにかしなければならないという事でもあり、あそこまで巨大生物(ナマモノ)をどうこうするには、高威力の兵装をぶち込む必要があると推測する。



 ならば、その高威力の兵装となる自身が持っている最大威力の兵装となる『P-K6E』の射程を考えれば、その本体まで近寄らなければいけない。


 しかし、近寄るにしてもその前に立ちはだかるのは、無数とも言いたくなるぐらいの障害物を超えなくてはならない。




 その障害物を排除する方法、今は船外であり障害物(まきこむもの)の被害は‥‥‥低いはず‥‥‥




 障害物を排除できそうな兵装として思いついたのは、この3rdキャラクターに搭載しているもう一つの兵装の使用方法を思い当たる。

 思い当たった方法を使用すれば、この大群もある程度はできる可能性があるが、問題はその影響範囲。



「その影響範囲を絞る為には位置取りが重要‥‥‥打ち下ろしより打ち上げ‥‥‥」



 ブツブツと脳内でシミュレートを行うかの如く、思考をめぐらせながら相手の攻撃圏内で群れを避ける為の回避挙動(マニューバ)を発動し、なおかつ右腕に内臓されている長距離射撃兵装『W-CMLL』の起動をかける。



 起動をかけると視界へと映し出されたのはゲーム時代と何ら変わらない光像式を模した照準の印、そしてその下には荷量(チャージ)状況を示す表示。



 現状表示されている数値は、0%(エンプティ)



 この状態でも射撃は可能ではあるのだが、実体弾程度の威力しか持たないために貫通力もそれほど高くもなく、長距離射撃用としての機能のためなのかバランス調整なのか、単発式が採用されて連射が行えないときている代物である。



 しかし、この『W-CMLL』の最大の特徴は、荷量(チャージ)量によって威力と"範囲"と"時間"が大きく変動するという特性があり、簡潔に言えば、低荷量(チャージ)では一般的な小銃ともいえる威力であり、最大荷量(チャージ)では艦砲ともいえる威力にまで変貌する。



 ただし、その最大にまでとなれば荷量(チャージ)にも数十分単位の時間がかかり、またその荷量(チャージ)した量に比例するかの様に銃身冷却時間も数分単位発生し、次弾までさらに時間がかかる欠点もある。

 この為に、十分単位の荷量(チャージ)を行うためには相手の標的になっていない状況で執り行う必要があり、



 時間がかかるの厄介であるため、障害物を排除できる最低限と推測する威力になるまでと、荷量(チャージ)を開始する。



  *  *  *



 回避挙動(マニューバ)を駆使し数分、画面に記される文字に200%という表示がなされる。


 これでも、最大の半分といった所であるが、その威力は大気圏内においても直進距離において数十km先にまで到達できる威力を持ってはいる。



 あとは、狙いをつけては引金(トリガー)を引くだけ。



 "引くだけ"なのだが狙う場所としては、あの胴体と思える場所としても、逐次回避行動を取らされてはその狙うという行為が阻害される状況であったし、範囲外に出たら出たですぐさま甲板上の生物(ナマモノ)が狙われる恰好になるしで、船体にも貨物にも影響が及びにくい(・・・)場所へ移動する事が出来ていない。



 構えを取ろうとしても、襲ってくるテカリを持った群れ、群れ、群れ



 例の物理シールドで壁を作ってと思ったが、どうも防ぐ対象の慣性エネルギーの量(?)に比例してか、消耗量が増えるという事を、正面から来た物を全てを防ぐという恰好で使用した際に、活動エネルギーが異様な目減り方をしてきてわかった事であった。


 それに加え、4回分の荷量(チャージ)という量という事でエネルギーを回しているため、これ以上のシールドを無暗に使用すれば、次弾もさることながら戦闘行為すらまともに行えない恐れがある。

 映し出されている活動エネルギーの目盛りは、残量1/3を切るかどうかの位置。



 こうなれば、"一か八か"ワザと止まって狙い撃った方が・・・



 一向に埒が明かない状況に、多少の苛立ちも覚え始めてきたために、消耗を度外視して思い切った行動を取った方が、最終的に被害が少なくなる方法になるのではなかろうか?


 と、そう判断しては、相手を見上げる恰好で狙えれる積まれた貨物の上、相手側からみれば正面ともいえる場所へと降り立つ。


 そんな静止した自身に向かって無数の群れが正面や側面から迫りくるが、それらを抑える為に迫りくる大群の方向へとシールドを展開を行い、迫りくる代物を消費量度外視で全て受け止める覚悟で受け止めようとしては、右腕の『W-CMLL』の狙いを定めて安全装置を解除し、




 空気を切り裂く轟音と共に、身体に衝撃が走る。



 衝撃が走ったかと思うと、視界にノイズが入りみだれてハッキリとしない状況に陥り、自身の意思とは関係なく四肢を支えていた機能が失われるては、その場に崩れ落ちる。



 これは自身の放ったモノの影響ではない‥‥‥

 この感覚の覚えは、ある───



 認識ができ判断もできる。が、身体の操作を一切受け付けない状況───

 それは、この身体の種族が持つ最大の特徴ともいえ、最大の欠点とも言える属性を直撃した時に起きる現象と、まったく瓜二つであったからである。




(雷‥‥‥撃‥‥‥か‥‥‥



 その今と同じ現象が発生する原因を言葉にすることもできずに頭の中で発音していた。



 雷撃が発生させる原因と思われるもの、巨大生物(ナマモノ)が表れる前に、それらしき近い行為を目に見せつけられていた存在。

 その巨大生物(ナマモノ)の上に存在するタコ星人もどきの杖がこちらに向けられている状況が確認でき、その外套で隠されてはいるが、何やらしてやったりとでもいう風な感情をこぼしている風にも見受けられた。



(この雷撃は、アイツから・・・か・・・



 ようやく視覚だけを操作できて確認できた相手、その相手からは



「クル・ヘキリ・カナカ!!」



 と、タコ星人もどきが発した音声を拾ったかと思えば、再び自身へと注がれる雷撃といえる衝撃が続き、視界には再び酷いノイズが入り続ける映像へと変わっていった。



 魔法的な代物がある世界である。


 先ほど見た氷や霧、果ては幻影(?)みたいな水に関する代物があるというのならば、電撃や雷撃といった代物がつかえても当たり前(・・・・)であるはずなのに、それらが扱えない相手だと勝手に思い込んでは気にもせずにいた。



 ゲーム時代においても"タコ星人"であるならば、攻撃系魔法が一通りは扱えていたはずであるのにも関らず、その点に関してなんの疑いもなく"使ってこない"と勝手に思い続けていただけに過ぎないというのに。



 そういえば、迫りくる大群はある時から"上方から"襲ってくる気配が一切無かった。

 今にして思えば、その時からタコ星人もどきはコレを狙ってはいたのだろうか?ただ、見事にその策にハマった自身が言えた話ではないかもしれないが・・・



 さて、この状態から身体の機能が再復帰するまでには早くて数十秒。だが‥‥‥



 しかし、その数十秒が経過するまでもなく、迫りくる光沢を持った大群に抗う事もできずに、その身体が大群の中へと沈む様に飲みこまれていっては、その視界に入る景色が黒く塗り潰されていった・・・



 黒く映し出されていった世界。



 その中でぼんやりとつかめとれる感覚といえる代物は、身体に這うように纏わりついてくるとでも表現するべきなのか、なんとも答えたくもない感触が伝わりつづける。


 その伝わり方は、こちらを"いたぶる"というよりか四肢の付け根や首元を、そうして身体全体を完全に固定するかの様に押さえつけ続けてる恰好というのが近いのだろうか?



 ただ、そんな身体の状況しか感じられないのだが、その情景が視界に映しだされないことが、せめてもの救いなのかも‥‥‥しれ‥‥‥ない───






















『アーネスト様!』



 どこかで聞いた声が聞こえてくる。

 その声に続くかの様に、身体に衝撃が走るのが解る。

 その衝撃の後には黒く塗りつぶされた視界に、明るい光と共に青空色が差し込んでくる。



『シー殿、続けて方位353へ、仰角-0.2の修正‥‥‥目標の根本へ発射(ファイア)



 その言葉が聞こえたしばらく後、自身の身体に再び衝撃を感じ始める。



 その衝撃を感じたかと思えば、今度は重力に引き寄せられる形で自身の身体が自由落下していくのを感じ始め、黒い世界から青い世界へと放りだされる中、視界に映し出された映像には、前進を炎で焼かれては、悶えている巨大生物(ナマモノ)が、すぐ目の前に存在していた。



 そうして、自身が黒いの世界から甲板が存在する世界へと落とされると、ようやく身体の再起動が終わったのか、動かせれる状況が確認できた右腕に荷量されたまま行き場のなかったエネルギーが存在しているのを確認がとれ・・・



 そして、目の前には、その巨大生物(ナマモノ)を見上げれるような絶好の位置(・・・・・)



 ならば、やる事(・・・)はたった一つ。

 燃え盛っている代物へその砲口を向け





"発射(ファイア)"




 と意識を飛ばした瞬間、今度は白い世界が視界を埋め尽くしていった。










これって、R15規制範囲描写(?)に分類されるのだろうか

まぁ、そういう表現は極力無いし‥‥‥たぶん無いはず‥‥‥

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ