S.K.S.
甲板上に積まれている貨物の隙間を縫う様に、タコ星人もどきは足早に───というか、どういった原理で、その形状の足で素早く機敏に移動できているのかが不思議ではあったが───そんな二足歩行の生物たちと遜色のない速さ以上で離れていくのを、得られた情報から確認がとれていた。
そんな、タコ星人もどきを追いかけるように、自身は?といえば、再びフワリと浮き上がってはフヨフヨといった感じで、積み上げられた貨物を飛び越す恰好でその後を観察しながら追いかけていた。
ただ、移動し始めていても一向に霧が晴れる気配がなかったりはしていたが、それでも、その貨物の隙間を抜けていくタコ星人もどきの合間合間に背後を確認する行動はハッキリとわかるぐらいに観えているため、容易に追尾しつづけれる恰好にはなっていた。
そうして追尾する事しばらく、タコ星人もどきは艦尾側にまで移動しきると、その付近にある構造物へと身を隠すようにし、今まで通り抜けて来た道筋を除き観る形で警戒しているようであった。
そんな警戒している風に見えるタコ星人もどきの背後、つまりは貨物船の艦尾側ともいえる船縁の上へと降り立ち‥‥‥
「すまんが、話の途中でどこに行くんだ?」
「?!」
未だに霧でまともに見えてはいないが、タコ星人もどきがこちら側へ振り向いては何かしらの動揺をしている風な状況が映し出されていた。
が、それは一瞬の事であり、すぐに辺りを警戒し初め、そして何かを察したかの様な口調で話し始めた。
「ソうか‥‥‥ワたし は ハめられた ワけか‥‥‥」
「ハメられた?」
「おマえら が シかけた コと だろう?」
「いや、何の事やら解らないのだが‥‥‥」
「トぼける と イうのか? ナらば アらがわせて モらう‥‥‥エ・キイアク・デプカイ・ケハキ・アリリ!」
タコ星人もどきが、その手に持つ杖を高々と掲げてはそう叫ぶ。
そのタコ星人もどきの周辺には、突如として何かしらの強い明かりが発したかと思えば、すぐさまその杖をこちらに向け、まるでこちら側を指し示す恰好を取っては「カ・パレ・カウカ!」と怒鳴る様に叫び始めた。
杖を向けられた為に、先ほどの様な光る物が飛んでくるのかと挙動を反射的に使用して空へと再び飛び上がったのだが、その警戒していた杖から飛来してくる気配がないままに、先ほどまでいた船縁付近が"何か"によって、けたたましい音とともに破砕され、その場所には"何か"が動いているのを確認できていた。
「一体何が?」
飛び上がった空中で方向を転回しては、タコ星人もどきと破砕された船縁とを視界に入る位置へと移動を行う。
が、その移動に追尾してくるかの様に、"何か"が接近してきているのを自身がもつ機能が知らせてきていたので、再び回避挙動を起動させては、先ほどのいた位置から再び移動するかの様に急回避を発動する。
そうして、その先ほどいた位置には、一瞬視界に見えたのは、赤黒く光っている"何か長い物"、槍?杭?銛?それらとはあからさまに太さ的な物も違う形状の"何か"が通りすぎては、その勢いが止まったかと思えば、再び最初の勢いのままに戻っていくのを確認できた。
何かしらの術?魔法的な代物?が、あのタコ星人もどきから発生したのは確実であるのだろうが、一体どういう物かがハッキリとわからない。
ハッキリとはわからないが、理解できる事としたら、こちらに危害を加えようとしてくる、何かが存在するという事。
ならば、迎撃行動を執るのは止むを得ない‥‥‥はず。
先ほど戦闘デビューを終わらせた兵装ことP-K6Eを使用するべく、荷量を開始させながらも、その荷量が完了するまではと、見えないモノからの攻撃が放たれる事を検知しては、回避挙動を駆使して回避行動を行い続ける。
そうして、しばらくの間、回避行動に専念し続けてはいたが、荷量が完了したことを告げる表示がなされた時、先ほどの手順で同じように相手の動きを止めようと、弱めのシールドを前面に展開して突き出された代物を視認できたかと思うと、同じ様なモノが今度は左右から接近してくる情報が入ってくる。
その入ってきた情報からは、左右から現れたモノといえば、"突く"というよりも"薙ぐ"とでもいう、どこかしらしならせた軌跡を描くように此方へと迫ってきており、急ぎ緊急後退回避挙動を発動しては、その場を離れる事に成功すると、先ほどの場所に"複数の触手の様なモノ"がその場所に振り下ろされていた。
それらが引き下がっていく方向、艦尾方向へと視線を向けると、その先の場所に何かしらの巨大な何かが存在しているという情報を提示し続けていた。
* * *
「な、何なんだ、あの大きさは‥‥‥」
ようやく、白い霧のような物が徐々に霧散するような形になっていくと、その視界に現れたのは巨大と表現するしかない代物だった。
その視覚に映し出された代物の大きさを確認しては、その思ったままの感想をそのまま音声として発生されていた。
その見た目といえば、円錐の様な貝とも殻らしきものともいえる代物が空に向かう様に突き出されており、その円錐にはまるで宝石の方な黒い物がいくつもひしめき合っていた。
また、その円錐部の入り口ともいえる場所からは、複数の巨大な眼球とともに無数の足とも、触手ともいえないこともない代物が、気持ち悪いという表現が適切ともいえる様にうごめ続けていた。
「うわっ……キモち悪っ‥‥‥」
ゲームにおいても、現実においても、得も言われたくもないと言いたいぐらいな、そんな気持ち悪さを醸し出してくる巨大生物。
その巨大生物の上には、何時の間にか移動していたのか、先ほどのタコ星人もどきが何やら叫ぶように、こちらへとその杖を向けては叫んでいるようでもあった。
そうして、その杖を向けられたかと思えば、ウニョリウニョリとでも動いていて触手みたいなものが一斉に動きを止め、止めたかと思えばこちらを襲うかのように突きだされ始めた。
「オイ、オィオィオィ!」
その無数の突きともいえる代物を、大きく回避する様に挙動を起動させては回避を行ってはいたが、その移動先にもまるでその触手に目でもついているかの様に、回避した先へも見事に追尾し始めてきた。
そうして、追われ続ける形で回避に専念する事数分。攻撃してきた触手群は、いきなり停止したかと思えば、その巨大生物へと収納されるかの様に、逆再生という感じで戻っていった。
「な、なんなんだよ、あれは‥‥‥」
艦首側艦橋付近の上空にまで移動しては、その屋根へと降りたったその場所から、艦尾にいるその巨大生物を確認はできていたが、その体の半分ですら船の幅いっぱいと同等か、それを越しているという存在の全体がハッキリと観えてはいたが‥‥‥
「あの触手みたいな代物、正直、気持ち悪すぎる‥‥‥」
さらにその気持ち悪さを向上させている点を付け加えるならば、その一部がニュルニュルと出し入れしている触手部分から、何かしらの液体?粘液みたいな物が糸を引きながら滴れ落ちており、見た目の嫌悪感がさらに酷い状態とでも言うレベルになりつつあった。
「うわぁ・・・あれに絡まれるの絶対に嫌だわ・・・」
そんな印象を強く願いたいぐらいに、自身の何かをガリガリと削ってはきていたが、何故かこちらを注視するだけで、先ほどの触手をどうこうしてくる事がないままであった。
「まさか、距離が関係しているとかいう訳じゃぁ・・・」
試しに、接近から急転進で後退するフェイント挙動を試みては、近づき、離れるを数回繰り返してみると、まさに推測の通りというぐらいに一定範囲に入れば、あの粘液まみれとなっている代物が飛来してくるのが確認とれた。
「やっぱり、届く距離に限界があるのか」
確認が取れた後に再び艦橋の屋根へと降り立ってはその相手を眺めつつ、"この艦橋の上から近づかなければ、問題はないな。"という結論にに至ろうとしていた時、届くはずのないのにその触手が延ばされ始め‥‥‥甲板に倒れ込んでいた生物へと向かっていく軌道を描き始めているのを視界にとらえた。
「ちょっと、まて!」
その行為に対して反論するかのように飛び出す形になると、その甲板上に存在する生物に向かう軌道を描いた触手たちは、此方へと急転進するかの如く襲い掛かり始めていった。
「なっ!?」
サブタイトルは、まぁ、その‥‥‥ぬめぬめしそうな奴の頭文字、的な?
まさか、画像検索でまっさきに出てきたのが、HE〇TAIの国って、どうなんやろ‥‥‥?




