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07 教育修了も近い?竜の構造の一部

今回読みにくい可能性があります。

いつも読みにくいかもしれませんが。

 

 いろいろ不安要素があったものの、とりあえずは今まで通り学べばいいらしい。


 ブレスが使えないことも不安要素の一つだったので、多少は安心できると思う。

 多少は。

 大体ブレスがうまく使えるようになるかどうかも分からないのだ。

 安心しきるには早いと思う。

 でもブレスってどうやって放つんだろう?

 口から出すのは知っている。

 でもただ息を思いっきり吐くだけでブレスが放てるわけではない。

 そんなに簡単だったら暴発しそうだ。



 ちなみに竜は一応呼吸をしている。

 しなくてもある程度持つが、体内に蓄積している魔力の消費が早くなる。

 ので、魔力の消費が供給を上回り、ある程度経つと魔力枯渇で死ぬ事もある。

 尤も、そんな死に方をすることもないとは思うが。



 魔法も想像でできるからブレスも想像でできるのかな。

 でも、想像もつかない。

 想像できないのではどうにもならない。

 想像するのが大変であるが故に魔法で苦戦する人がいるのだ。

 想像力は大切だ。


 そもそもブレスを放って自分は傷つかないのだろうか。

 痛かったりすると不便だ。

 まぁ竜だからそこまで弱くないとは思うけど……

 多少心配だ。


 っと、授業が始まるらしい。


 『今からブレスの仕組みを説明します。が、その前に竜の口周辺のつくりについて学びましょう』


 体のつくりか。

 深く考えたこともなかったけど、確かに不思議ではある。

 攻撃のための物なのに何故口で呼吸するのかとか。

 呼吸を他の部分でやれば相手に噛み付いていようがブレスを放っていようが呼吸ができるし。

 そもそもブレスを放つ部位を別の場所にすれば牙を傷つけずに済むのではないだろうか。

 そのあたりについても納得のいくことを学べるといいな。


 『まず、竜の口は攻撃と呼吸のための物です。竜は他の生物と違って食事をしないため、食事のための物ではありません』


 基本から入るらしい。

 私はわかっていて当然かと思っていたけど、どうも他の竜は知らなかったらしい。

 意外だ。

 もしかして私が異常なだけかもしれないけど。


 『呼吸とは空気中にある魔力以外の物を摂ることで、竜を含むほぼ全ての生物が呼吸をしています』


 これも基本だと思う。

 でも周りの反応からしてやっぱり私だけそう思っていたらしい。

 私が異常なのはほぼ確実かもしれない。

 まぁこの早さで戦場に行けるようになる時点で普通ではなさそうだけど。

 あ、増長するとひどい目に合うから気を付けないと。


 『呼吸は、肺という部位に空気を送り込むことで、肺で吸収することです』


 空気そのものを吸収しているのだろうか。

 もしそうだったら空気中に毒性の物を撒いたらとんでもないことになりそうだ。

 すべて吸収するというのはそういうことだと思う。

 空気中に魔力があるわけだし、空気は色々なものが混じっていてもおかしくはない。


 『竜は呼吸をしなくてもしばらくは大丈夫ですが、時間がたつと魔力枯渇で死んでしまいます』


 魔力は呼吸の代わりにもなるのか。

 そう考えると魔力を体内に蓄積できる竜は相当優秀だと思う。

 世界の生物が皆そんなことができたら食事という概念がなくなりそうだ。

 でも魔力枯渇になるということは、相当量の魔力を消費しないと肩代わりできないということなんだろう。


 『竜は口の奥ののどがあり、その先で三つに分かれています。そのうち一つは呼吸をするための肺への通り道で、そのうち一つは唾などが入る管へと繋がっています』


 まぁそうだろう。

 口の中が乾くのを防ぐために唾がある。

 これは魔力がどうにかしてくれたりはしない。

 で、唾が出る以上飲み込む必要があるわけで、つまりはその行き先があるわけだ。

 空気しか入らないところに唾が入ると悲惨なことになりそうだし。


 『この管のつくりはよくわかっていませんが、唾や埃などの物はすべて魔力に分解されると考えられています』


 どういう仕組みなのかわからないけど、魔力になるらしい。

 まぁ唾も魔力から作られたものだと思うし。

 ん?そう考えると口が渇くのを防ぐのも魔力の仕事か。

 でも外からの物が魔力になるのはどうしてだろう。

 魔法を使った感じだと魔力で作ったものともともとある物はどこか違う気がするんだけど。

 周りの物を魔力に分解できたら地面を消すことも可能なんじゃないだろうか。

 まぁそういうことは気にしないでおこう。

 わかってないことを考えて答えが見つかる気もしないし。


 『そして最後の一つ。これが今回最も重要な管です』


 ブレス関連の管なのかな。


 『この管の先にブレス袋があります。その部分とのどは非常に魔法に強いです。そしてこの管は短く、肺に繋がる管より少し口寄りにあります。』


 ということはどういうことなんだろう。

 魔力に強いのはブレスを放った時に自滅しないためなんだろうか。

 恐らくそうだと思うけど、耐えられない威力でブレスを放った場合自滅するんだろうか。

 そうはなりたくない。

 痛そうだし、なんか惨めだ。


 『大雑把ですが、このあたりのつくりは大体こんな感じです。ブレス袋の位置を正確に把握しなくてもブレスは使えるので細かくやる必要はありませんし』


 位置が分からなくてもいいのか。

 てことは今の授業はとりあえずこうなってるっていう説明だけなんだろうか。

 でも、位置が分からなくてもいいってどういうことなんだろう。

 てっきりブレス袋の中に魔法を溜めてブレスを放つのかと思ってたけど、違うのだろうか。

 違うとしたらどうやってやるんだろう。

 ブレスはわからないことが多い気がする。

 まぁ今までもわからないこと多かったけど。


 よし、どうせまだブレスの使い方を教わってないし、わからなくても当然ということにしておこう。

 実際教わってないのにわかるはずがない。

 いや、言葉とかわかったけどさ。

 あれは念話魔法特有の物だと思う。

 言語とかわからなくても魔力の中に感情が潜んでるし。


 そういえば、体のつくりなんてどうやって調べたんだろうか。

 何かを調べるのが好きな竜も見た覚えはないし、聞いた記憶もない。

 構造を調べる魔法もないと思う。

 魔力は空気中にあるからできないこともなさそうだけど。

 探知魔法みたいなのがあるのだろうか。

 そうでもないと体のつくりなんて調べられそうもない。


 なんか、今回の授業は謎が増えた気がする。

 あ、でもまだ授業途中だからな。

 ブレス関係は半分ぐらいわかるようになると思っておこう。

 実際どうかはわからないけど。


 それよりも私がブレスを使えるようになるかどうかを心配しておくべきかもしれない。

 ブレス袋周辺が魔法に強いなら魔法ができれば問題ないとは思うけど。

 でもブレスに使う魔法が闇魔法じゃなかった場合は困る。

 あーでも、前一度だけ見たブレスは闇魔法っぽかったな。

 なら大丈夫だろう、たぶん。


 さて、そんな今考えなくてもいいことを考えてないで、ブレスについての話をしっかり聞いておかないと。

 実際竜の記憶力なら聞き流すだけでもどうにかなるけど。

 一応しっかり聞いておいた方がいいと思う。

 死ぬ頃になっても一字一句雰囲気も含めて思い出せるようにしないと。


 『それではブレスの放ち方についてです』


 さて、疑問はいくつ解消されるかな。

 どうでもいいけど相手一人だけに聞こえる念話ってどうやってやるんだろうか。

 魔力を使って念話をしているから、魔力の流れをどうにかしないと無理なんだろうか。

 でもそうなるとこっそり何かをすることはできない。

 うーん、また謎が増えたぞ?


 2016/4/11 4:13 本文を微修正

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