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02 教育開始!模擬戦

 相手がこちらの首に噛み付こうとしてくる。

 回避。

 回避時の回転を使って尾で反撃。

 相手も当然回避。

 いったん開いた距離をすぐに縮めてくる。

 相手が突進。

 回避して横から攻撃しようとする。

 が、中断して離れる。

 危なく尾の追撃に当たるところだった。

 相手との距離が開く。



 模擬戦である。

 五年たったから教育が始まったのだ。

 教育という名の戦闘訓練が。


 竜の戦闘というのは激しい。


 たとえそれが模擬戦であっても激しい。


 ブレス等を使わない模擬選なのに、激しい。


 それもそのはず、竜というのは尾も含めると人の単位で八メートルはあるのだ。

 成長しきっていなくても、だ。


 それに、あくまでもそれは長さ。身長。

 全体でみると威圧感がある。

 そうでなくては困る。


 それでこそ竜なのだ。


 そんな竜が、まだ幼いとはいえ全力で戦っているのだから激しいのも当然のことだ。

 ちなみに、成体の竜の戦いはさらにすごい。

 まあ、いまや龍となった私にはかなわないだろうが。



 相手と同時に間合いを詰める。

 同じ方法、同じ軌道で首狙いの噛み付き。

 が、私はただ噛み付いたわけではない。

 本命の攻撃は尾である。

 当たると思っていなかったが、当たった。



 決着である。勝った。



 こんな模擬戦をほぼ毎日何度も行う。

 休憩として座学がある。

 竜だから座るというのかわからないが、似たようなものだ。


 ちなみのこの模擬戦、一応先に教師の竜の一戦を見てから行っている。

 そうでなければ本能だけでこの戦闘はできまい。


 あのころが懐かしいな。

 勝つたびに達成感があった。

 私が勝った試合しか記憶にないのはそれほど勝ちがうれしかったのであろう。


 補足だが、模擬戦の決着は一撃当たることである。




 それが終わると言葉を習う。

 言葉より模擬戦が先というのは、人では見たところなさそうだな。

 そもそも竜が生まれつきある程度の思考が出来なければ無理な教育だ。

 人とは違うのだよ、人とは。


 それでこそ竜である。


 言葉を習うわけだが、竜の声帯ではまともに言葉が出ない。

 もともと攻撃とブレスに特化した体の構造だ。

 それに、咆哮なんかで威嚇するのに使うのが声の使い道だ。

 竜とはそういうものだ。

 何せ戦闘狂に近いからな。


 ならなぜ、どうやって言葉を習うのか?

 使えるわけでもない言葉を?


 その答え。



 念話魔法だ。

※補足 闇竜の見た目

某国民的RPG初代のドラゴンの形で

色は黒に近い紺色ってイメージです。

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