第9話 その夜…
先ほどの騒動で時間を食ってしまい
日が落ちてきて辺りが暗くなって来たので今日は野宿をすることになった。
「シャルこの辺でいいんじゃないか?」
「そうですね。ではレンジはまきを拾いに行ってきてよ。なるべく多くお願いね?」
「別にいいが、お前はどうするんだ?まさかサボる気じゃねぇだろうな?」
蓮二は訝しげにシャルに問いただした。
「別にそんなわけないじゃなですよ!飲み水の生成をこれからするんです!」
シャルは慌てて自分がすることを蓮二に説明した。
確かにシャルの能力ならできるなと蓮二は思い直しシャルに水の事は任せて自分はまきを拾いに行くことにした。
まきを拾って帰ってくるとシャルはどこから持ってきたのか野菜を切って夕飯の下ごしらえをしていた。
「シャル、その野菜どうしたんだ?」
「あっ、おかえりなさい!あ•な•た♫」
シャルの言動を軽くあしらいながら聞くと、なんでもシャルの腰についているポーチの中に収納していたもののようだ。
「そんな小さいポーチによく入るな!もしかして中はメチャクチャ広いっていう素敵アイテムなのか?」
「まぁ、素敵アイテムって言えばそうですが、これはある時空間系能力者が作った物なんですけど別になんでも入るわけではなく、きっかり30キロ分しか入らない様になってるんです」
蓮二は、ジンと暮らしていたがそんなアイテムがあることを初めて知った。
「へぇ便利だなぁ。俺も欲しいな。」
夕飯を食べ終わると交代で寝ることに決めた。ここら辺は寝込みを襲う輩や獣も居るからだそうだ。
「まぁ、レンジになら別に寝込み襲れてもいいんですけどねッ!!」
シャルが興奮しながら迫って来るのを押さえつけ、最初はシャルに見張りをお願いした。
理由は夜中起こしたりするの蓮二的にシャルを思っての事だった。
こうしてその日は何事も無く朝を迎えたのだった。
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