第8話 シャルの友人
「ところでシャル、さっきの会話に出てきた人って日本人か?」
「ニホン?そうなのかは知りませんが、その人に合った時コメを持ってるかぁ!って聞かれましたね」
コメ、米。やはり彼女の友人は蓮二と同じ境遇の人物であるのはほぼ間違いたいようだ。
「シャルその人に会わしてもらう事ってできるか?できれば速く」
シャルは蓮二の頼みに考える素振りを見せると頷いた。
「イイですよ、ちょうど私の向かおうとしていた場所にレナさんが居ると思うのでご一緒しましょう。…レンジさんとも旅ができますしね…」
最後の方の言葉は聞こえなかったがどうやらいいみたいだ。
ちなみにその友人はレナと言うらしい。
しばらくたわいもない話をしているとシャルがある質問をしてきた。
「そういえばレンジが使う能力ってなんだったんですか?手で炎を弾いたように見えたのですけど」
「まぁあながち間違ってないな、俺は『なんにでも触れられる』ことが出来るんだ」
「へぇ、触れるって…めちゃくちゃ弱そうですね?」
「あのなぁ、ところでシャルの能力はなんだ?そっちもどうせ対したこと無いんじゃない?」
蓮二のその言葉にレナは顔をしかめて言うのだった。
「レンジ!私の能力は自分で言うのもなんですが、メチャクチャ使える能力なんですよ!」
「ハイハイ、すごいねぇ」
「くっ!みていて下さい私の能力!『ハイドロキャノン 改』!」
シャルの周りから水が発生し手をかざすと前方に水の塊が発射された。
「どうですか?私の必殺技!もともとの『手で触れているものを圧縮できるか力』を応用した技です!」
「すごいな!改!とか付けちゃう辺り」
だが言葉と裏腹に蓮二は本心ですごいと思った。なかなか便利な能力と言うのは本当らしい。
「褒めて下さい!レンジさん!」
「っ!!」
この時不覚にもシャルに萌えてしまったのはしょうがなかった。