第7話 シャル=フィドル
更新遅れましたこと申し訳ありません。
「さぁてと、まずは近くの村だな」
蓮二はそう言いながら持っていた地図で場所の確認をする。現在いる場所から約10キロ。4.5時間もすればつく距離だ。
「ぼちぼち行くかぁ」
蓮二が歩き始めて1時間。延々と続く道と変わらない両端の森。そろそろ飽きてきたなと蓮二は思っているとなにやら右側の森が騒がしい。
「ん?なんだ?クマでも出たか「ガァァァァ」…これは…」
獣の鳴き声が聞こえた瞬間、蓮二は鳴き声の方に駆け出していた。先程の鳴き声に混じって微かに女性の声が聞こえたからだ。
「助けてぇぇ!」
今度は確実に女性の声が聞こえた。見ると羽が生えた4足歩行の獣に倒れている女性が襲われそうなところだった。
「くそッ!『空弾』!」
走っては間に合わないので蓮二はこの2ヶ月で覚えた技を使う。
拳法の掌底で肘の部分はバネ状に触れ手のひらで空気を押し出し空気の弾を相手にぶつける。
ボンという音と共に飛んでいく不可視の空気の弾。
「ガァッ!?ガァァ!」
獣の胴体に当たったらしいが、あまり効いてなかったらしいが、攻撃してきたこちらにターゲットを変えた。
「って!!グリフィンかよッ!?かっけぇなッ!!」
「!あっあなた、危ない!!」
倒れていた女性の悲鳴が蓮二の耳に届いた瞬間、グリフィンは口から火炎弾が吐き出された。
「効かねぇッよ!!!」
「!?」
蓮二は飛んできた火炎を手で触れ、はじいた。それには女性は驚愕の顔をして驚いた。
「ガァァ!!」
グリフィンは蓮二との戦いは不利と見たのか飛んで逃げようとする。だがそれは蓮二の手で止められるのだった。
「逃がすかッ!『地針』!」
蓮二は地面に手を付ける。地面はもともと一つそれを操り、グリフィンのしたから鋭く尖った針が何本も出現し貫いた。
「いやぁ、当分飯にこまんねぇな。まっ、とりあえず今日の夕飯はステーキだな」
「あのっ」
蓮二がグリフィンの肉でできる夕飯を決めていると後ろから先程襲われていた女性が声をかけてきた。
どうやらお礼が言いたいらしい。
「あぁ気にしないでくださいよ。俺はただ通りかかっただけですしね?」
「エッチして下さい!!!」
「いやッ!なんでそうなんのぉぉぉ!?」
あまりの爆弾発言に思わずツッコンでしまう蓮二。
「あっ、間違えました!名前を教えて下さい!」
「どう間違えりゃそうなんだッ!ドジっ子なんて可愛いレベル超えてますよぉぉぉ!?」
「でも、あなたなら別にイイですよ?」
「てめッ!筋金入りの痴女ですかぁ!?」
はぁはぁと息を整える蓮二。この女相当厄介、助けに入るのはまちがたかもと思いだした。
「また興奮してるんですか?」
「だぁかぁらぁ!!…ふぅ、もういい。ほらあんた、俺の名前は田中 太郎だわかったらサッサと行っちまえ」
「いや、偽名ですよね?それ、私の友人にそうゆうふうに嘘つくひとが居るので分かりますよ?」
その言葉を聞いた蓮二は目を見開く。それもそのはずもし彼女の話が本当ならその友人はもしかしなくても日本人で蓮二と同じ境遇の人かもしれない。
「本当の俺の名前は桐島 蓮二だ。蓮二がファーストネーム、歳は17だな」
「あっこんどは本物っぽいですね。私は、シャル=フィドル。シャルって読んでねレンジ?ちなみに私は16だよ」
シャルと名乗るこの少女、明るい茶髪をポニーテールにし、目つきが少し鋭いがきついってほどではなくこの少女の明るい性格をよく表していると言える。
そしてスタイルだが、Dと言っておこう。実に普通だ。
これが蓮二とシャルの出会い、そしてこれからの旅の始まりだった。
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