第6話 旅立ち
「『なんにでも触れられる力』?だがそれじゃさっきの木に穴を開けたり蹴りで離れた木を折ったことを説明できんぞ?」
「あれはつまり俺が空気に触れたんだ。」
蓮二が言うには、穴を開けたのは殴る瞬間に腕の周りに空気の層が発生し、肘の部分を空気に押してもらった結果らしい。
蹴りに関しても空気を足で触れてそのまま蹴り飛ばすとできるらしい。
「へぇ〜、触れられてある程度支配か、なかなか便利な能力だな!レアな能力かもしれないな!」
「レアな能力?他にどんなのがあるんだ?」
興味本位で蓮二はジンに聞いてみた。
「んん?そうだな、有名どころで言えば王宮に住む騎士かなにかが持つ『光を支配する力』とか何処かのお偉いさんが『音を具現化する力』とか持ってた様な気がするな」
「ふーん」
蓮二は晴れて能力を使えるようになったのだった。
そして瞬く間に2ヶ月がたった。
あれから色々と能力を応用できる様にまでなった。
蓮二の触れられる能力は蓮二の体を中心に、1メートルほどだったら触れていることになっているらしく、その中の領域の物で水や空気、炎など無形の物だったらある程度扱える。
また、相手の使う能力なんかも約4秒程触れられる。
今日は当初の目的《蓮二と同じ境遇の人を探す》という目的のため旅に出るのだった。
「よし。準備よし!ジンさん今日までありがとうございました。」
「おうよ!またいつでも帰って来な!この世界じゃここがお前の家なんだしよ!」
この世界の人の暖かさを感じながらジンに別れを告げるのだった。
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