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俺の世界は空想世界  作者: シキタ
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第31話 干渉拳

台風凄かったですね、皆さん怪我が無い様に

ピュートーンがそう言った瞬間、圧倒的な威圧感を蓮二は肌で感じた。さすが神の端くれだと蓮二は思った。


「っ!!凄い威圧感です!!」


(流石だな、俺も最初から本気で行くか!)


速やかに蓮二は【万物接続者】(オールリンカー)を発動させ、手に空気中の炭素を纏った。


「ほう、それがお前さんの能力か?珍しい。実に面白いな」


「これからもっと面白くしてやるよッ!」


言葉と共に空気に干渉し空気の足場を創ると空中を駆け上る。突然蓮二が空中を走ったのを見て驚くピュートーンにお構い無く蓮二は頭上から炭素を纏った拳『黒拳』(こっけん)を大気にぶつけ不可視の拳を放った。


「ッん!?」


だがこれは何かを感じたピュートーンは体をうねらせ素早く動くことであっさり避けた。


「ふはは!そんな小細工ワシには効かんぞ!」


(そういや蛇って舌で空気の動きなんか読むんだっけ?)


蛇の特性を忘れて居た蓮二。だがひるむこと無く蓮二は足の裏で水素爆発をさせ弾丸の様な速さでピュートーンの懐に潜り込み拳を構える。


「むっ!!」


「くらえ!!神触拳!!」


昔、鎧通しと呼ばれる技があった。その技は柳生心眼流兵法にも記されている技で熟練者が使えば相手の心の臓を停止させることも可能だという。そんな大層な技だか、見た目ただ単純に打撃を与えている様に見える。


ただし蓮二がこの技を使う瞬間触れることにより衝撃すらもコントロールし威力が桁外れになる。さながら体を駆ける様な地震の様に。


「『触震』!」


「!!【千変万化】(せんへんばんか)!!」


「体が!!」


瞬間ピュートーンの体が流動する水に変化する。だがピュートーンはこの時気づかなかった。蓮二の能力の本質に。


バシャン!!と水が弾ける音がし、蓮二の体がピュートーンの体を突き抜けるかに見えたが違った。

蓮二の拳はしっかりとピュートーンの流動する体を捉えピュートーンの体に地震の様な衝撃波が駆け巡る。


「っ!!な、ぜだ!ワシ、は水だぞ!?」


本来どうあがいても捉えることが出来ない水を蓮二が捉えた事に驚愕するピュートーン。それにニヤリ笑って答える蓮二。


「気付かなかったのか?俺の能力の本質に、俺の能力の本質は触れること。この意味分かるだろ?」


「!!なるほど触れるか、この世のありとあらゆる森羅万象に干渉する能力。面白いワシも手加減無用で行くぞ!!!」


するとピュートーンの体の周りに黒い霧の様な物が発生しピュートーンを包んだ。


「ワシの能力の才名は先ほども言ったな【千変万化】(せんへんばんか)だ。ワシはありとあらゆる物に変われる、文字通りどんな物でもだ」


黒い霧が晴れるとピュートーンはさらに威圧感のある漆黒の龍になっていた。その姿に冷や汗を流し苦笑いするしかない蓮二。


「蛇はやがて龍になるってか?笑えねぇな」


「ゆくぞレンジ!!」


突然、龍になったピュートーンは体の鱗を火炎に変えうねりながら蓮二に突っ込んで来た。


「くそっ!!」


洞窟の中はピュートーンの炎によって明るく照らされ昼の様になっている。


「ハハハァッ!!どうだ!おとなしく消炭になるかレンジ!!」


妙にテンションの高いピュートーン、だが蓮二は別の事に焦っていた。


「馬鹿野郎!!俺らを窒息死させる気か!!」


ピュートーンの炎のせいで洞窟の中の酸素が燃焼されているのだ。その事を蓮二に気付かされる。


「むっ!すまぬな。ならばこれならばどうだ?」


瞬時に黒い霧の形の龍に変身し蓮二に尻尾をぶつけてくる。


「ハァッ!!神触拳『黒拳』!!」


「甘いわッ!」


それに対応しようと黒拳を放つが当たる瞬間黒い霧が露散し攻撃を回避した。


「くそ!当たんなきゃ意味ねぇのに!」


「こちらから行くぞ!」


ピュートーンは今度は漆黒のしなやかな体のチーターの様な動物になった。そのまま蓮二に噛みつこうと凄い速さで襲いかかる。


「神触拳『無壁』(むへき)!!」


空気をありったけ圧縮し不可視の薄い壁を5枚重ねて壁目の前に出現させる。

だがその瞬間ピュートーンはニヤリと笑い体を電気にし、高速で蓮二の後ろに回り込んだ。


「言った筈だぞ!なんにでもなれるとな!!」


ピュートーンのが手を黒塗りの刃物に変え蓮二の肩を切り裂いた。その瞬間刃物が動かなくなった。


「なに!?動かん!」


不思議がっているが蓮二の能力を彼ピュートーンは履き違えていた、【万物接続者】(オールリンカー)はこの世界の物だけに触れ操るだけで他人の絶対的所有物には干渉出来ないと思っていた。


否、蓮二の能力は他人の能力すら僅かの間だが自分の支配下に置ける。


そしてピュートーンの刃物はその支配下にある、彼自身も。


「神触拳流、干渉拳。」



蓮二はピュートーンの動きを止めるとなにも無い空中を何かを掴むかの様に掴んだ。そのままその手を勢い良く振り落とす。


「『奈落』(ならく)!!!!」


「ゴァァァァァ!?」


ピュートーンの体にあり得ないほどの重みが発生し堪え切れず地面に倒れるピュートーン。そのまま地面にクレーターを作り動けなくなる。


蓮二が掴んだ物、それは重力。それを強引に引きつけ普通の何倍もの重力をピュートーンに叩きつけたのだ。


なにわともあれこの勝負蓮二の勝利となった。

技の名前がダサいのは勘弁してください。

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