第13話 いもっ妹だ…と!?
ケイラさんのおかげで晴れてギルドメンバーになった蓮二であった。
登録が終わったのでシャルと一緒に依頼を受けることになった。依頼が貼られている掲示板の様な所で選んでいると後ろからいきなり大きな物が飛んできた。
蓮二は素早くシャルを寄せて自分の周りの空気から炭素だけを操作し、炭素の硬い壁を作った。
「ッ!あぶねぇッ!どこのクレイジー野郎だ!当たったらイテェじゃねぇか!」
そこで蓮二はふと飛んできた物を確認した。
それは蓮二と同じぐらいの長さのバスターブレードだった。
「危なッ!イテェどころじゃ無いよねこれ?危うく死ぬ所だった!」
「レンジたら…大胆ね、でも私はもっと大胆よォォォァァァァ!」
シャルのことは放って置いて蓮二は、バスターブレードが投げられた方を睨んでいると一人の女性が歩いて来た。
「てめぇか!自分から出て来るなんていい度胸だなぁオイ!」
完全に悪役なセリフを吐く蓮二。
「きさ…な…に…」
蓮二が近づいてみるとその女性は蓮二より少し身長が低いくらいで、さっきあったケイラさんと同じ色の髪をしたポニーテールの女性で、目は普段は絶対鋭い目つきだと思えるが今は何故か目に涙を溜めてた。
「えっ?なんで泣いてる?こっちが泣きたいくらいなんだけど」
「き…ま…なん…」
「はっ?」
「貴様なんかにケイラ姉は相応しくないのよォォォ!」
余りのシスコン発言にギルド内の時間が止まったのを蓮二は感じた。
「あっと…しゃシャル?どんな依頼を受けようか?早く決めようぜ?早く」
「うぇえ!?れっレンジ!?」
(レンジ、あの人のこと無視するの?なんかケイラさんの妹さんみたいだったけど。挨拶しに行かなくていいの?)
(良いんだよ。だってもうバスターブレードと言う挨拶は貰ったんだし。いいだろ?無礼講って奴だよ)
この場から早くも離脱したい蓮二はシャルに適当な事を吹き込んでいた。
すると今まで騒いでいたケイラ妹が蓮二に喧嘩を売って来た。
「あんたみたいな奴がいるからケイラ姉は女々しくなっちゃったんだ!あんた!いえ、へなチ⚪︎野郎!あたしと勝負だ!あたしが勝ったらもう2度とケイラ姉と同じ空気を吸わないで!あんたが勝ったらケイラ姉の半径5メートルになら近づいてもいいわ!」
「等価交換ンンンンン!おかしいだろ!命対価にしたのに距離制限ですら解除できないの!?古代の人ですらもっとマシな取引できるぞ」
しかしケイラ妹は全く聞く気が無いのかとっとと勝負の為に準備体操を始めていた。
「オーケー、お前をケッチョンケッチョンにしてケイラさんとの距離を会得してやるよ!」