少年は撫で斬りを決意する。
撫で斬りと言えば伊達政宗って思うのは僕だけでしょうか。
二つの首がない死体を見ながら祐樹はつぶやいた。
「ハッザマァみやがれ。俺を舐めてるからこうなるんだ。」
...常識的に考えたら首が折れたり頭蓋骨が割れたら死ぬから、油断とかどうこうの話ではない気はするが。 それはともかく祐樹はさっき出した斬撃をもう一度メスを使って出した。 すると、メスから黄色い斬撃が伸びて、天井や床などの硬いコンクリートを、死体収納袋と机ごと切り裂いて、大量の血や内臓が飛び出した。 祐樹は ッゲ。 っと思ったが、見なかったことにして次は自分の手から出そうとした。 しかし、いくら手を振っても斬撃は出ない。ならばと、祐樹は背の高い男が持っていたナイフと銃でも試してみた。 結果、どちらでも出すことができ、足で蹴りをしたら、靴から斬撃がでた 祐樹は考えた。
(...恐らく、この変な斬撃を出すのには条件があって、その条件が斬撃を出すには何か媒介が必要ってところか。だから媒介がない状態では出せない。 その代わりに、こんなアホみたいな威力の斬撃が媒介から伸びるってところか。)
そう考えながら祐樹は自分の体を見た。
(てか、俺絶対さっき死んでたよな。 頭蓋骨割れた音したし、死ぬほど痛かったし。てことは...)
そう思いながら祐樹はメスで自分の首を思いっきり引き裂いた。 すると、祐樹はドサっと倒れたが、しばらくすると首が再生し、祐樹は何事もなかったかのようにむくりと起き上がった。
「……なるほど、ってなるかよ!」
(……なるほど。いや、なるほどじゃねぇ! ふざけんなよ。死にたくて自殺したってのに、なんでこんな体になってんだよ……死ねねぇじゃねぇか)
そう思いながら祐樹は地団駄を踏んだが、しばらくしてニヤリと笑った。
(....そうか、なら、俺をこんなところに連れてきた奴らにお礼ができるじゃないか。 )
そう思いながら祐樹は男から奪った銃をボロボロな後ろポケットにしまい、ナイフとメスを持って、鉄の扉の先に進むのだった。
コツコツコツ、っと足音を鳴らしながら
「まったく、あの人たちいつまで待たせるんですか。 もう30分は経ってますよ。」
「まあそうだな、でも流石にもうかえ、、、」
「ちょっ先輩?だいじょ、、、」
「ふう、やっぱり奇襲して狩るのが1番だな。」
そう言いながら祐樹は血をベチャベチャ踏みながら歩いて行った。 祐樹はこの前にも何人か遭遇し、戦ってみたが、やっぱり、多少力が強くなっても、接近されたら若干不利になってしまう。黄色い斬撃も中距離なら強いが接近されたら扱いにくい。殴ったり刺したりしようとしても、ついさっきまで一般人であった祐樹が今まで修羅場を潜ってきたであろう男たちに叶うはずもなく、接近されたら何もできないと言っても過言ではない。だから祐樹は、足音がなった瞬間に、そこを斬るという方法で殺して行った。 コンクリートが斬れると分かってる上でできる荒技だが、これにより、だいぶ殺せた。 しかし、そう油断している祐樹に、1つの銃弾が襲いかかった。
「ッツ! 危ねーな!」
そう言いながら祐樹は銃を撃った男を斬った。 だが、真向斬りのように斬ったその一瞬を突いて、多くの男たちが、祐樹に近づいて襲いかかった。
「チッ、やってくれたな……!」
襲いかかる男たちに、祐樹はナイフとメスを握りしめ、手当たり次第に斬りかかった。。 だが、そんな斬撃を潜り抜けた男らが、祐樹を鉄パイプで思いっきり殴った。 ガキン という音を立てながらも、祐樹はナイフで鉄パイプを防いだ。 だが、 鉄パイプを防いだことにより、祐樹の斬撃は止んでしまう。 そんな隙を見逃すわけがなく、祐樹に襲いかかった。
(流石にまずいな。...てか、こいつら俺のことを対策してきてやがる。 それに、どうやって俺がここにいるって分かったんだ?)
.....まあ、魔法や妖術が存在することを知っている白竜会が、コンクリートの天井や壁ごと斬り裂いているのをみたら、そういう能力があるということは予想がつくし、そもそも血をベチャベチャ踏みながら歩いて行ったので、別に追跡したり待ち伏せをするのは案外難しくないのだが...まあそんなことはさておき、祐樹は息を吐いたあと、腰を軸に、暴風のように祐樹が回転する。メスとナイフから放たれた黄色の斬撃が、周囲の男たちを容赦なく切り裂いた。
「ッグフ、」
「ッギャアアア、、」
「う、腕がああああ、」
祐樹が回転をし終わった後は悲惨だった。 死体、 血、 そして喚く男たち。 そんな阿鼻叫喚な光景は相手の士気を下げるには十分だった。
「ッヒイ、バケモンだあいつ。」
「に、逃げろー」
そう言いながら男たちはその場から退こうとした
「何をしている、貴様ら。」
その場に来た大柄な男はそう言った。 すると、逃げようとした男たちがぴたりと止まった。
「っでっでも、卓さん、あいつ変な力を。」
..あの男は卓というらしい。 卓は、ゆっくり、そして力強く言った。
「……なるほど。霧島さんより、あのガキの方が怖いってのか。笑わせるな。」
「そ、それは...」
卓がそういうと、周りの男たちの歯切れが悪くなった。卓は鼻で笑いながら、
「まあ良い、あいつは俺が殺そう。」
そう言い祐樹に向き合った。 そんな卓に向けて祐樹は黄色い斬撃で攻撃を加えた。さっきまではこれで終わってただろう。 だが、ロングソードに斬撃が命中した瞬間、鋼が軋むような金属音が空間を震わせた。
「硬い斬撃だな。だが、質量がない。呪力を帯びた武器を貫くには、力が足りん」
(な、なんだよあれ。 なんでコンクリートを豆腐みたいに斬れる斬撃を受け止めるんだよ。)
そう思いながら後ろに引いた祐樹はもう一度斬撃を出そうと身構えたが、それより速く相手が動いた。卓は右手を炎で纏ってその右手を突き出した。
「貴様が撒いた災厄、この業火で焼かれるがいい――螺炎!」
そう言いながら放った炎の渦は祐樹を飲み込み、壁に当たって大爆発を起こした。
そこには、冷たい目で爆心地を見つめる男だけがいた。
今まで人物紹介だの自己紹介だのキャラクター紹介だの言ってましたが、人物紹介で固定しようと思います。 これからミスってたら指摘お願いします。
人物紹介④ 高野慎吾
享年 30歳
誕生日 6月18日
身長 170センチ
職業 実業家
好きなもの 堅実 家族 真面目
嫌いなもの 怠惰 不真面目 ルールを破ること
堅実なものが好きなのに職業は実業家っていう謎の人。 あとあんな人と結婚したので見る目がない可能性が高い。 マジでなんで実業家やってるの? ちなみに死因は祐樹を庇ってトラックに轢かれて亡くなった。 転生して異世界チート手に入れたかな? ちなみに元々の設定だと白竜会かどっかに殺されてた。 それが色々あってこうなった。 何があった。 天国でもしこの状況見てたら闇堕ちしてそう。 まあこの人は堕ちてないけど祐樹は堕ちた。 祐樹を照らす明かりはいつ来るんだろうね。