少年 異所で目を覚ます。
因みに異所はコトドコロって呼んで意味は他の場所、別の場所っていう意味です。
あと次の投稿は、恐らく6月7日となります。
なぜなら普通にリアルが忙しいからです。
祐樹が目覚めたとき、まず感じたのは、全身を締め付けるような強い圧迫感と、鼻腔を刺激する奇妙な化学物質の匂いだった。暗闇の中で、彼は自分が何かに包まれていることに気づいた。微かに聞こえるのは、自分の荒い呼吸音だけ。一瞬、脳裏をよぎったのは、あの轟音と、全身を襲った衝撃、そして冷たい川の水だった。
(一体どういうことだ……。確かに電車に轢かれたはずなのに、なぜ俺は生きている?それに、この息苦しさはなんだ?まるで、何かの袋の中に閉じ込められているようだ……)
彼は本能的に手足を動かして抵抗した。しかし、包み込んでいる生地は、わずかに伸びるだけで、破れる気配がない。その感触は、ポリエステルか、あるいはそれよりもさらに丈夫な、固く滑らかな素材だった。酸素が薄くなっていくのを感じ、心臓が警鐘を鳴らすように激しく鼓動する。このままでは窒息してしまう。死にたいはずの自分が、今、必死に生にしがみついている。その矛盾に、祐樹は混乱と同時に、どこか、、、奇妙な高揚感を覚えていた。
必死にもがいていると、突然、袋の生地がビリビリと音を立てて裂けた。そこから漏れ出すわずかな光に、祐樹は目を細めながら、ようやく身を起こすことができた。しかし、体勢を崩し、ガタンッと大きな音を立てて横に倒れ込んだ。どうやら彼は、金属製のテーブルの上に置かれた、黒い遺体収納袋の中に押し込められていたらしい。破れた袋の口から、祐樹はゆっくりと周囲を見渡した。
そこは、地下室のような密閉された空間だった。窓は一切なく、冷たいコンクリートの壁と天井に囲まれている。薄暗い蛍光灯が不規則に明滅し、その光が、部屋全体に不気味な影を落としていた。そして、何よりも祐樹の五感を刺激したのは、鼻腔の奥を焼くような、強烈な腐敗臭だった。それは、生肉が腐り、内臓が溶け出すような、吐き気を催す悪臭だ。周囲のテーブルには、祐樹が入っていたものと同じような黒い袋が、まるで獲物を待つかのようにずらりと並べられている。その数は、ざっと数えただけでも100を超えているだろう。この腐敗臭の元が、その袋の中にあると直感した祐樹は、背筋に冷たいものが走るのを感じた。
部屋の入り口は、分厚い鉄のドアが一つ。押しても引いても、びくともしない。そのドアには、錆びついた蝶番と、無数の引っ掻き傷のようなものが刻まれており、まるでこの部屋が、これまでどれほどの悲劇を飲み込んできたかを物語っているようだった。祐樹が入っていた袋が載せられていないテーブルの上には、血痕がこびりついたメスや、解剖ばさみ、そして見たこともないような医療器具が、無造作に置かれていた。それらは、つい先ほどまで使われていたかのように、鈍い光を放っている。
(ここは一体どこだ?確かに電車に轢かれたはずなのに……。それに、この腐った臭いはなんだ?換気もされていないらしく、部屋はひどく臭う。もし本当にこの袋の中に死体があるとしても、これだけの量をどこから集めたんだ?まるで、人間を解体する場所のようだ……)
祐樹は、混乱と恐怖、そして得体の知れない好奇心がないまぜになった感情で、自分の体に目をやった。服は、あの時の血と、川の水でぐっしょりと濡れている。しかし、体には傷一つない。それどころか、自殺前よりも力が漲っているような、奇妙な感覚があった。まるで、生まれ変わったかのように。服が濡れているのは、おそらく電車に轢かれた衝撃で川に投げ飛ばされたせいだろう。だが、それなら溺死しているはずだ。なぜ俺は生きている?そして、なぜ傷一つない?真っ先に思い浮かぶのは死体安置所だが、こんな劣悪な環境ではないはずだ。それに、これほどの数の遺体がある場所など、聞いたことがない。じゃあ、ここは一体……?
そう考えていると、コンクリートの床を叩くような、コツコツという足音が、鉄のドアの向こうから聞こえてきた。祐樹は、反射的に元の袋に戻ろうとしたが、破れてしまった袋は、もはや彼を隠すことはできない。焦燥感が彼の全身を駆け巡る。慌てふためく祐樹の目の前で、ガシャン!と重々しい音を立てて鉄の扉がゆっくりと開き、薄暗い光の中に、二人の男の影が浮かび上がった。彼らの顔はまだ見えないが、その存在感だけで、祐樹は本能的な恐怖を感じた。しかし、その恐怖の裏側で、彼の心の奥底では、この異常な状況に対する、ある種の期待と興奮が、静かに芽生え始めていた。 本人も分からないほど、ほんの小さくだが。
自己紹介② 高野美也
年齢 14歳(中学2年生)
誕生日 7月7日
身長 155センチ
部活 軽音部
好きなもの お義兄ちゃん ドラム みんなと一緒にいること
怖い人 お兄ちゃん
祐樹の妹。 中学生で処女を卒業したヤバいやつ...と言いたいところだけど作者の周りに中学生で卒業した人何人か(5人)いるのでワンチャン普通だと思ってる。(?) 軽音部でありドラム担当。歌も上手いけどドラムを思いっきり叩くのが好きとのこと。 いつか義兄が来なかった世界線で書いてみたいな。 合体した時の感想は痛いけど楽しかったとのこと。 中2だけど精神年齢は幼く、そこに魔の手が襲いかかり、この状況がやばいことも分かってない。なんなら普通だと思ってる。 合体するならちゃんとリスクを考えてヤろう。




