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不死となった少年は抗う為に剣を握る  作者: マジュルーム
演者は劇場を見て何を思うか
16/34

少年 死にかける

戦闘描写と戦闘中です。

語彙力とも戦争中です。

結婚式の開始まで、残り一時間。 仙台の高層ビル「セレスタタワー」の最上階、ルミナス・ホールは、まだ静寂に包まれていた。スタッフたちは控えめに動き、来賓の到着を待っている。だが、その裏で、アクトは一人、式場の内部を巡回していた。

彼の姿は異様だった。 ボンリスから渡された軍服風の黒い戦闘服に身を包み、腰には片手剣。顔にはガスマスク、頭には軍帽。まるで戦場から迷い込んだ兵士のような出で立ちだった。   ...街中で見たら1発の通報ものだろう。だが今のアクトは『蜃気楼』という初伝の妖術を使い、アクトのいる場所はあたかも誰もいないかのように見える。 これは光を屈折させてる蜃気楼の現象を妖術で再現しているものらしく、いくら実力者でも、見ただけではもやもやしてるのだけはわかることもあるが、誰が入ってるのかはわからない、優秀な妖術だ。...まあ妖術を察知できたら虚無から妖術が溢れ出てる怪しい場所となるだけで、なんなら蜃気楼の周りは暑苦しく、案外姿は見えなくてもバレやすいのが欠点だが、、、それでもこの結婚式場を回るくらいは簡単にできる妖術だ。

(……陽炎の設置箇所は異常なし。搬入口、控室前、非常口、祭壇裏。全部確認済み)

そんなアクトは、式場の図面を頭に思い浮かべながら、こそこそと警備をするため静かに歩を進めていた。未だに異常はない。あの脅迫状はただのイタズラだったのか? そう考えていた、その時だった。

――パチン。

足元の空気が、微かに震えた。 アクトは即座に立ち止まり、目を細めた。

(……陽炎が発動した)

妖紙が反応したのは、搬入ルートのエレベーター前。 スタッフ用の裏口から繋がる、最も警備が緩い場所だ。

アクトは剣の柄に手をかけ、無言で駆け出した。 廊下を抜け、厨房の裏手を回り、搬入ルートへと到達する。

そして、次の瞬間――

――ドンッ!

炎弾が、空気を裂いて飛んできた。 赤黒い火球、炎弾が、三発、連続でアクトの顔面を狙ってくる。

「っ……!」

アクトは咄嗟に身を翻し、壁際へと跳ねる。 炎弾は床に激突し、熱波と破片を撒き散らす。 ガスマスクのフィルターが焼け焦げる匂いを吸い込んだ。

(……妖術、それも火属性。俺とおんなじ感じか?)

煙の向こうから、足音が響く。 そして現れたのは――一人の女性だった。

黒いワンピースに、片手には包丁。 髪は乱れ、瞳は濁っている。だが、その動きは異様なほど滑らかだった。

「……お前か。脅迫状を出したのは」

アクトが問いかける。だが、女は何も答えない。 代わりに、包丁を振り上げ、一直線にアクトへと突っ込んできた。

「チッ……!」

アクトは剣を抜き、包丁の軌道を読み、受け止める。 金属同士がぶつかり、火花が散る。 女の腕力は異常だった。包丁とは思えない重さが、剣を軋ませる。

「……っらあ!」

アクトは剣を捻り、包丁を弾き返す。 その反動で女の腕が跳ね上がった隙を突き、剣を振る。

――黄色い斬撃が、剣の軌道に沿って伸びる。 鋭く、速く、一直線に女の胴体を狙う。

だが――

女は、まるで予知していたかのように、斬撃を紙一重で回避した。 そして、次の瞬間。

「水断」

女の口から、冷たい言霊が漏れた。

――ゴオオオオッ!

空気が震え、水が凝縮される。 女の手元に、青白い刃が形成された。 それは、水を圧縮したウォータージェット。 水妖術の中でも、最も切断力に優れた、()()の術式だった。

「っ……!」

アクトは剣を盾のように構える。 ウォータージェットが振り下ろされ、剣に直撃する。

――ギギギギギギギギギ!

金属が悲鳴を上げる。 剣は、確かに水の刃を受け止めた。だが――

(……止まらない!?)

ウォータージェットの勢いは、剣を貫通こそしないが、軌道上にあるアクトの体を容赦なく襲った。 肩、胸、腹部――剣の外側にあった肉体が、圧縮水流によって切り裂かれる。

「ぐっ……ああああああああっ!!」

数百キロの水圧が、アクトの体を吹き飛ばす。 彼は壁に激突し、床を転がり、血を撒き散らす。

ガスマスクは砕け、軍帽は飛び、軍服は裂けた。 剣は手から離れ、床に転がる。

アクトの体は、胸部に大穴が空き、内臓が露出していた。 呼吸は止まり、視界は赤く染まる。

女は、包丁を握り直し、アクトに近づく。 その顔には、狂気に満ちた笑みが浮かんでいた。

「……いい顔だ。絶望の顔を見るのが、私は一番好きなの。」

そして、女は踵を返し、煙の中へと消えていった。

アクトは、床に倒れたまま、動けなかった。 だが――

彼の体は、ゆっくりと再生を始めていた。

筋肉が繋がり、骨が再構築され、皮膚が張り直される。 血液が循環を再開し、心臓が鼓動を打ち始める。

数分後、アクトは、ゆっくりと立ち上がった。 剣を拾い、裂けた軍服を整える。

そして、低く、静かに呟いた。

「……ぶっ殺してやる」

その瞳には、炎よりも熱い怒りが宿っていた。 復讐の炎が、再び燃え上がる。

――式の開始まで、残り三十五分。 この劇は、まだ終わらない。

なんか悠真の裏設定考えてたら一つの作品ができてました。 書こっかな?(多分書かない。)

①悠真の人間関係

人              関係性・感情の流れ

佐伯 悠真主人公。      千紗に長年想いを寄せるが告白できず、莉音と付き合うも未練を残す。

白石 千紗ヒロイン。     悠真に好意を抱いていたが、すれ違いにより気持ちを隠す。最終的に拓と婚約。

桜井 莉音悠真の高校の同級生  悠真に積極的にアプローチし、一時的に恋人関係になるが別れる。

藤宮 拓悠真の友人。    千紗に好意を抱き、最終的に千紗と婚約。悠真との関係に微妙な緊張を生む。


②人間関係の流れ(時系列)

幼少期〜高校初期

悠真 ↔ 千紗:幼馴染として常に一緒。互いに好意を抱くが言えない。

周囲の冷やかしにより、距離が生まれ始める。

高校中期〜高校卒業

悠真 ↔ 莉音:クラス替えで出会い、距離が近づく。付き合い始める。

千紗 → 悠真:告白しようとするが、タイミングを逃す。

拓 → 千紗:好意を抱き始める。

大学〜社会人期

悠真 ↔ 莉音:付き合うが、千紗への未練により別れる。

千紗 ↔ 拓:婚約。

悠真 ↔ 千紗:再会し、未練を断ち切る。


・悠真と千紗は互いに好意を持ちながらも、言葉にできなかったことで関係が崩れていく。

・莉音は悠真の優しさに惹かれるが、千紗への未練を察して身を引く。

・拓は千紗に誠実に向き合い、結果的に彼女の新しい人生のパートナーとなる。


④この作品(?)を書いた感想

裏設定なのになんでこんな世界が広がるかなって思った。 あと裏設定くらいはちょっと明るくなろうや(不可能)

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