青春サツ×論 剋宮夜王編 第25章
青春サツ×論
剋宮夜王編
第25章
「・・・そうですね。
貴方は本当に、『不便な世界』から来られたようですからね。
・・・えぇ、本当に、よくここまで辿り着けましたね。
・・・いえ、皮肉ではなく。」
「・・・どういう、こと?」
「・・・そうですね。
貴方に自覚は無いようですし…
折角ですので、それも含めてご説明いたしましょう。」
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あまり、認識している人は居ません。
この世界にも、認知している人すらも、右手で足りるでしょうね。
・・・結論から、言いましょうか?
この世界は、階層構造になっているのですよ?
あ、そうです、それです。
「異世界」と言う認識で、間違いないです。
・・・え?あ。あー、そう言う事ですか。
・・・貴方の世界のサブカルチャーは、独特ですね、他の世界と比べて。
ある意味、核心を突いていますよ。
もう少し、詳細な説明をしましょうか。
この世界は、先程言った通り、「階層構造」。
高層ビルのようになっているのです。
何階建てかは、我々にも分かりません。
「他世界」の観測は、先程の【モノアラワ】が、得意としています。
ですが私も、ある程度は理解しているつもりですので。
ご心配なく。
作られた時期的に、古い世界になるにつれて上の階層にあります。
新しい世界は、下に、下に作るようですので。
ですが、「上が良い世界」「下が酷い」というものでも、ありません。
ただ、時系列の話です。
作られてからの年数は、上の世界にいくにつれて長いので、
ぱっと見、上の世界の方が発展して見えますが、時が経てば下の世界も同じ道を辿り、
やがてそれぞれ違った発展になるのです。
そう、分岐するのです。
世界はそれぞれ、少しずつ異なった、独自の【法則】・【テーマ】があります。
・・・根本的な【法則】は共通しています。
その「根本的な【法則】」の一部が、各々の世界で改変されているのです。
【テーマ】は、簡単に言えば「世界性」という事でしょうか?
「国民性」のようなものです。
世界にはそれぞれ、世界ごとの大まかな住民の傾向があるのです。
ですので好戦的な、「修羅道」のような世界もあれば、
極楽浄土のような温和な世界もあります。
え?「世界の作り方」?
突然ですね。
・・・これは受け売りになります。
一応私が責任を取りますが、その事を重々承知の上で、拝聴下さい。
・・・「神」です。
いえ、種族ではありません。
「素質的」な、【創造神】です。
あ、種族の方も。
失礼。忘れておりました。
「種族的な神」とは、言わば「世界の管理者」。
「管理精霊」と呼ばれる精霊が、確固たる人格を得た、姿です。
・・・え?「管理精霊」について、ですか?
まずこの世界の法則では、自然が超常的エネルギーを持っています。
その「超常的エネルギー」は、時に「魔力」「呪力」「霊力」と呼ばれるものです。
その「超常的エネルギー」を用いて、
自然は自らを管理するための存在を作り上げます。
簡単に言い換えると、
「植物を傷つける者は容赦なく排除するわー!」
みたいな存在ですね。
どちらかと言うと、「よくプログラミングされた獣」みたいな存在です。
あまり話も通じませんしね。
・・・え?「分からない」?
・・・本当にそちらの世界には、「人間」しか確認されていないようですね。
・・・失礼ですが、本当に大変な世界から来られたようですね。
・・・いえ、「論理的に見て」、です。
この世界の法則に、ぴったりなものがあるので、それを借りましょう。
「コンパティビリティートの種族割合運命仮説」です。
まぁ、簡単に言うと、人間コミュニティ―つまり、能力が確約されていなかったり、
どうしても寿命や輪廻転生の影響を受けやすいコミュニティ―と、
人外コミュニティ―つまり、能力が確約されており、
寿命や輪廻転生の影響を良くも悪くも受けづらいコミュニティ―の、
1コミュニティ内の割合についての仮説です。
・・・え?分かりづらい?
そうですか…
・・・まぁ、貴方の世界流に言うと、人間と超常的存在の割合についての話です。
「人外が多ければ多い程、戦争や紛争と言った、争いは起こりづらくなる。
しかし、発展が遅くなる。人間が多ければ多い程、発展は早い。しかし、争いが増える。」
と言った、話です。
意外と、古代文明等に当てはめると、正しいように思える仮説です。
もっとご説明しても良いのですが、そろそろ、本題に入りますよ?
これ以上、本編以外の時間を、貴方に過ごさせるわけには、いきませんからね。




