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青春サツ×論  作者: ⻆谷春那
剋宮夜王編
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青春サツ×論 剋宮夜王編 第19章

青春サツ×論

剋宮夜王編

第19章

俺の能力の副産物、と言うか、俺が能力を使うための「下地」のような能力に、

「呪い」の操作がある。

「呪い」とは即ち、感情によって具現化された術式・能力であるから、

俺の能力で勿論操作可能なのだ。

「魔法」が魔力、「妖術」が妖力、「霊能力」が霊力による術なら、

一般的には知られてはいないが、「呪い」に用いられる超常的な力、

通称「じゅ」とは、瘴気なのだ。

「呪い」を使う者、つまり「呪師」による統治が無くなった「じゅ」が、

瘴気化するのだ。


だから俺には、瘴気の操作も可能なのだ。

寧ろ人間的な意思が介在しない分、呪いより扱いやすい節がある。


俺は能力の関係上、瘴気の影響がない。

寧ろ俺の能力は、瘴気をバフに昇華する。




だが、普通の者にとっては、瘴気は毒にしかならない。

だから俺は、姫()が瘴気に苦しめられているのを知って、

迷わず能力を使った。


あの女の警告なぞ、知らぬ。

あの女の言葉を信用する事より、今はようやく再会出来た姫()を助ける事の方が、

よっぽど価値があるかのように思った。

月とスッポンより大きい価値の差があるように思えた。


流石に腕は訛っていなかったらしく、俺は簡単に瘴気を消し去る事が出来た。




・・・が、流石にあの女の警告も一理あった事を感じた。


瘴気を無理矢理定着させている、「呪者」の気持ち悪い性根が、

ひしひしと、気持ち悪い程伝わり、いつも以上に俺の精神を蝕む。


「この気持ち悪い感情に閉じ込められ、汚染されてしまうのではないか」

と思わず錯覚してしまうような、最悪な気分を味わった。

体感時間は、丸一日程だった。




だが、少しも後悔はしていない。

俺は姫璃の為に出来る事をやる。


もう二度と、あの時のような過ちはしない。

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