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青春サツ×論  作者: ⻆谷春那
剋宮夜王編
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青春サツ×論 剋宮夜王編 第5章

青春サツ×論 剋宮夜王編 第5章

謎の女に謎の場所に飛ばされても、眠り続ける剋宮少年。

その脳裏に浮かぶものとは。

―――――――――――――――――――――――――――――――——――――――――――――――

「・・・姫離、そろそろ自分のことを「俺」と言うのは、やめたらどう?

全く女性らしくなくて、少なくとも僕好みではないよ。」

―――――――――――――――――――――――――――――――——――――――――――――――

「俺は、そのままの姫璃が好きなんだ。

俺は、誰かに自分の好みを強要する愛など、間違っていると思う。

歩み寄るならまだしも、相手にのみ強いるなんて、間違っている。」

青春サツ×論 剋宮夜王編

第5章


学級裁判よりも前のお話。

帝立人魔妖霊学校の寮内の剋宮夜王の部屋。


「・・・すまんな、部屋まで送り届けてもらって…」

「いえ、大したことはしておりませんので。」

「・・・ここ、男子階で女子禁制だけど、大丈夫か?」

「あ。」


スタスタスタ クルっ


「お邪魔致しました。」


   ガチャ ガヤガヤガヤ


「最近襲撃多くねぇか?」

「ほんっとそれな!」


モブA(火豹 正)、モブB(笑山 人間)の声を聞き、


「あ、これ、今は出ちゃダメなやつだ。」


とUターンする佐藤少女。


「・・・帰れなくなったので出戻って参りました。」

「・・・まぁ、行きに出会わなかったのが逆に奇跡と言うか不幸と言うか…。」

「・・・()、部屋に戻れますかね?」

「まぁ、食事時には皆出払うだろうし、その時に戻れば良いと思う。」

「成程…

それならばあと半刻ほどありますね。」

「・・・ヒメリ。」

「はい、何でしょう、剋宮様。」

「俺の両腕と両足を縛ってそこの柱に縛り付けてくれ…」

「・・・ふぇ?」

「両腕だけでも良い。

縛っておいてくれ…」

「・・・剋宮様、マゾヒズムだったのですか…?」

「違う!

そうではないんだが、その…

今は学生をやっているとはいえ、俺は妖。

人間の貴様にとって、妖の男と半刻も同じ部屋で過ごすなど、

恐怖でしかないものかと思って…。」

「あぁ、大丈夫ですよ。

俺の慕っているお方も妖ですし。」

「・・・慕い人がいるのか。」

「え?今、なんて?」

「いや、何でもない。

・・・例え妖が平気であっても、その…

俺は今は学生をやっているとは言え、何度も申すが妖。

・・・見た目ほど若くなく、そのー…

成人していてな、おまけに力も弱まったとはいえ、

人間の成人男性と同程度の身体能力は持っている。

つまり今の状況は、その―…

「見知らぬ男と密室で、二人きり」

など、危険極まりないだろ?」

「大丈夫です、その点でしたら問題ありません。

恐らく成人男性以上の身体能力は有しております。」

「・・・そういう問題なのか?」

「そういう問題ですし、解決のしようもないです。

大人しく剋宮様と同じお部屋で半刻過ごさせていただきます。」

「・・・色々と問題のある絵面な気がしてきた…」

「気にしてはいけません。」


話すことが何もない時のあの、嫌な沈黙が流れる。

例えるならあれだ。

「共通の知り合いが抜けた後のカラオケ」

「仲良しグループだけど実はあまり話したことがない人と2人きりになった」

感じである。


「・・・改めまして、自己紹、介?ですかね?」

「・・・あ、あぁ。確かに、何だかんだ言って、自己紹介がまだだったな。」

()は佐藤ヒメリ、人間です。」

「あぁ、それは知っている。

神宮司達が

「本当に人間なのか」

と騒いでいたからな。」

「そんなに意外でしたかね?」

「あぁ、普通の人間はアレ(・・)程の身体能力は有していない。

それに加えて、貴様は華奢な体つきをしているからな。」

「そ、そうなん、ですか…?」

「今度、政府のホームページに掲載されている、

「能力調査テスト」の身体能力欄を見てみると良い…

・・・周りに人間はいなかったのか?」

「はい。妖の方ばかりでした。」

「それはしょうがないな…」

「・・・剋宮様は、何の妖なのですか?」

「あぁ、俺か。

俺は、鬼人だ。」

「そうなのですね。」

「角はまぁ、勘弁してくれ。

今は出せん。」

「構いません。

・・・剋宮様、それよりも、「お願い」があるのですが…」

「何だ?」

「・・・「俺」の一人称の件なのです…」

「ん?え?あ、あぁ。

そういえばいつの間にやら、「私」から「俺」に変わっていたな。」

「はい…

俺としましては、「俺」が一人称だと、バレたくないのです…」

「ふむ…

何故に?」

「・・・俺のお慕いしているお方から、

「やめろ」

と申されてしまいまして…」

「・・・別に一人称なんて、当人の勝手だと思うがな。

「俺の姫璃」の一人称も「俺」だったしな…」

「あ、そうだったのですね。

・・・その…

俺の一人称が「俺」であることは、御内密にして頂けないでしょうか…」

「別に構わん。」

「有難うございます。

恩に着ます。」


変わらず表情筋の仕事が少ない佐藤少女。


「・・・剋宮様。」

「ん?何だ?」

「その、俺と勘違いした「ヒメリさん」は一体、どのようなお方だったのですか…?」

「・・・まぁ、迷惑を随分かけてしまったしな…

・・・話せるところまでで良いか?

まだ、気持ちの整理が付いていないのと、

話せないこともあるのでな…」

「構いません。

是非とも、お願い致します。」

——————————————————————————————————————————

『姫璃は、俺の嫁だった。』

——————————————————————————————————————————

『姫璃はあの日、帰らぬ者となってしまった。』

皆々様、初めまして、またはこんにちは。

⻆谷春那です。




夜王君の姫璃ちゃんか...

何処までお話して良いものか...

少なくとも、彼の立場と状況的に話せないことも山ほどあるんですよね。

それでヒメリちゃんは納得してくれるのか...




・・・アノオンナマダイタノ?




次回も、お楽しみに...

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