青春サツ×論 剋宮夜王編 第3章
青春サツ×論 剋宮夜王編 第3章
ヒメリと夜王の間に起こったやり取りとは。
中途半端な謎の解決はさらなる謎を呼び起こす。
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「・・・承知致しました。
こう致しましょう。
俺と貴男とで、同盟を結ぶのです。
未亡人と恋の敗者との同盟で御座います。」
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「裏がどんなものであろうと、
俺はこの同盟を後悔しない。
よろしくな、ヒメリ。」
青春サツ×論 剋宮夜王編 第3章
『誰が某青狸の秘密道具ですって!?』
「む、わらわの心を読むとは、不敬じゃぞ、見異。」
「お?裁判長がついに伝家の宝刀・見異を取り出した。」
「剋宮もご愁傷様だね。」
「おい、勝手に俺を殺すな。
第一、俺は嘘など吐いておらぬ。」
『・・・確かに、今までの発言に嘘偽りはなかったね。』
「嘘だ!?見異先生!
「事実「俺の嫁」だ。」
も嘘ではなかったと?!」
意外と剋宮少年の真似が上手い笑山少年。
『うーん、とりあえず
剋宮君はそう思っているみたいだね。
・・・剋宮君、とりあえずあたしに事の経緯を、
一から教えてくれる?』
後ろで
「ぎゃぁぁぁ!!!」
と奇声を発している笑山少年をものともせずに
剋宮少年に尋問をする見異少女。
「あぁ、気が済むまで聞くが良い。」
『なんでホームルームの時とか授業中とかに告白せずに、
放課後に告白?求婚?再婚?したの?』
「・・・読んだのか。」
『大丈夫、あたしが読めるのは基本、感情だけ。
過去は...最大24時間前くらいかな。』
見異少女は覚の上位互換。
感情や過去を覗ける能力を持っている。
そんな見異少女が見た光景。
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———あ、薄暗い廊下で告白したんだ。
佐藤さんを見つけた剋宮君が走ってる。
「・・・姫璃!」
「・・・えっと、剋宮様?
こんにちは。
そんなに急がれて、私に何の御用ですか?」
「・・・姫璃...?」
———おや、剋宮君、何かにショックを受けた模様。
「姫璃、だよな...?」
「はい、佐藤ヒメリと申します。」
「・・・俺は、剋宮夜王、夜王だ。」
「はい、存じ上げております。
私のクラスメイト、す組の剋宮様。
・・・何か、間違っておりましたか...?」
「・・・いや、合っている。
何一つ相違ない。
・・・だが。」
「だが?」
「・・・俺は夜王だ。夜王だ。」
「・・・はい、剋宮夜王様ですね。」
「・・・貴様、本当に人間、なのか?」
「え?人間、のはずです。」
「・・・付喪神ではなく?」
「いいえ、違います。」
「・・・すまぬ、ここでの会話は無かったことに...」
「え?あ、まぁ剋宮様がそう仰られるならそれで...」
———ん?どうしたんだ、剋宮君?そんなに目を開いて。
・・・何に驚いてるかイマイチ分かんないな...
・・・無粋だけど、仕方がない。
過去の心を読ませてもらおう。
———あの首の傷...!
———「首の傷」?
そんなもの何処にm...!
何、あれ...
しかもあれ、なんかファンデーションみたいな色の、
粘土みたいなやつで隠してる...?
「姫璃!」
「・・・何ですか、剋宮様。」
「本当に、俺のことを覚えていないのか...?」
「はて...?
・・・私たち、どこかでお会いしたことがありましたっけ...?」
「・・・その目、声、顔、性格、そして...
その首の傷...
全て同じなんだ。
・・・間違いない。あの時もう失ってしまったと思った...
姫璃、本当に、俺のこと、覚えていないのか...?
あの時の約束も、あの時の記憶も、全部...?」
「・・・確かに私の首には傷があります。
・・・誰にも触れてほしくない傷跡が。」
———あ、剋宮君、佐藤さんの地雷踏んだ...
「・・・だが、それが何だと言う?
貴男の大切な方に俺の首の物と同じような傷があるからと言って、
変な勘違いしていただかないで頂きたい!
・・・甚だ迷惑です。」
———佐藤さんって俺っ娘だったの?!
・・・剋宮君、これはショックだろうな。
・・・って、え?泣くほど?!
「・・・っ!申し訳ありません、私としたことが、
取り乱してしまいました。
ご、御気分を害されたなら謝ります。
で、ですから泣かれるのはよしてください...」
「・・・違う、違うんだ...
・・・同じなんだ...
その口調、姫璃と同じなんだ...」
「・・・。」
「・・・姫璃...
俺が不甲斐ないせいで貴様は、貴様は...」
「・・・お話だけなら伺わせて頂きます。
俺も、その気持ちは分かるかもしれないし、
分からないかもしれないですが。」
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「俺は貴様の能力の詳細を聞いているのではないがな...
・・・正直に答えてくれ。見たのか」
『うん。見た。』
ドサッ
「あ!ついにあの剋宮も崩れ落ちた!」
「流石伝家の宝刀。威力が違う。
与える精神的ダメージが違うな。」
『ちょっと、そこのバカップル!
人を最終兵器みたいに言わないで頂戴!』
「やだー。もう、バカップルだなんて~。」
「お、おい、だから見異、
これは違っ、俺たちはまだそういう関係じゃねぇ!」
『もう、君たち付き合っちゃいなよ。
両想いなのはもう、能力使わなくても分かるよ。』
「だから!俺達は別にそういうんじゃ!」
「私は別に、火豹となら良いかも。」
「お、おい恋果!じょ、冗談はよせよ!」
バカップル2人が盛り上がっているところに、
最終兵器をもろに喰らった
剋宮少年が虫の息で話しかけてきた。
「・・・ちなみにどこからどこまでだ...?」
『え?廊下から神宮司君登場まで。』
とどめの一撃を
喰らってしまった剋宮少年。
皆々様、初めまして、またはこんにちは。
⻆谷春那です。
見ましたか?
⻆谷初の俺っ娘です。
可愛いですね。
ヒメリちゃんは可愛いんです、はい。
・・・次回は…!?
そ、そんな、嘘だ…!
ギャァァァーーー!!!
ヒメリちゃぁぁぁん!!!
失礼致しました。
私の両手はしっかりと躾けておきます。
・・・ジ、ジカイモオタノシミニ




